※RPGにおける種族:エルフの源流として初期D&Dシリーズにおける描写を纏めようかと思ったのだが、あまりに量が多くめんどくさくなった。そのため要約は諦め、資料としそのまま載せておく。
また『指輪物語』による「高潔な種族」という定型が確立する以前のエルフ像の重要なイメージソースとしては
-
ポール・アンダースン『折れた魔剣』(1954): 北欧神話をベースにした冷徹な世界観を持つダーク・ファンタジー、微妙にトールキンと元ネタ伝承が被っている。
-
ロード・ダンセイニ『エルフランドの王女』(1924): ケルト的郷愁と独自の詩的な神話世界を融合させた、ハイ・ファンタジーの先駆。
-
ルートヴィヒ・ティーク『エルフ(Die Elfen)』(1811): ドイツ・ロマン派の絶頂期に書かれたクンストメルヘンの代表作
- アンドルー・ラング『世界童話集』(1889年〜):世界各地の伝承を編纂した全12巻。エルフは伝統的な小妖精(フェアリー)として描かれ、ガイギャックスはAppendix Nの冒頭で触れている
などもチェックしておこう。特に『折れた魔剣』はガイギャックスがD&Dエルフの直接の着想元として言及しており、最重要の資料である。
- ボルヘス著『幻獣辞典』 英訳版『The Book of Imaginary Beings』(1969)より抄訳
エルフは北欧起源の存在である。その姿についてはほとんど知られていないが、小柄で邪悪な性質をもつとされる。彼らは牛や子供をさらい、さらに些細な悪戯に耽る。イングランドでは「エルフロック」という言葉が髪の毛のもつれを指すようになったが、それはエルフの悪戯と考えられていたからである。
また、アングロ=サクソンの呪文には、異教時代にさかのぼると見られるものがあり、そこではエルフが遠くから小さな鉄の矢を放ち、皮膚に跡を残さず突き刺さって、急な刺すような痛みの原因になるとされている。
『新エッダ』には光のエルフと闇のエルフの区別が記されている――「光のエルフは太陽の輝きよりも美しく、闇のエルフはピッチよりも黒い」。
ドイツ語で「悪夢」を意味する Alp は語源的に「エルフ」にさかのぼる。中世には、眠る者の胸にエルフが重くのしかかり、悪夢を見せると広く信じられていたのである。
- ミニチュア・ウォーゲーム『Chainmail: Rules for Medieval Miniatures』(1971)におけるユニット:エルフの解説
エルフ(とフェアリー): 致命的な弓と魔法の剣で武装したエルフ(とフェアリー)は、その小柄な体格を考えれば危険な相手である。彼らは歩兵/footmenであるにもかかわらず、分割移動と射撃ができる。透明なエルフ(とフェアリー)は、隠れている部隊や透明な部隊を探知する特殊能力を持つ敵に見つからない限り、攻撃することも攻撃されることもできないが、同じターン中に見えるようになって攻撃することはできる。魔法の武器で武装しているエルフ(とフェアリー)は通常の戦闘でダイスを1つ増やす。
士気値: 6 編成コスト:4ポイント
エルフは、幻想種に対するミサイル射撃においてはヒーロー・タイプとして扱う。
レイス(ナズグルなど)、ワイト(およびグール)により麻痺させられた部隊は、味方のエルフ、ヒーロータイプ、ウィザードが触れるまで動かない
※Chainmailエルフのアライメント:幻想種の間に「良い」、「悪い」の明確な線を引くことは不可能である、としつつもガイドラインとしてユニットをLAW―NEUTRAL―CHAOSの秩序混沌軸で分け示しており、この中でエルフは中立(NEUTRAL)とされている。
オリジナルD&D『Dungeons & Dragons: Rules for Fantastic Medieval Wargames Campaigns Playable with Paper and Pencil and Miniature Figures』(1974)におけるエルフ
エルフはファイティング・マンかマジック・ユーザーのどちらかで始めることができ、アドベンチャーからアドベンチャーへ、いつでも自由にクラスを変更することができる。従ってエルフは両クラスの恩恵を受け、武器と呪文の両方を使用することができる。マジック・アーマーを使用しても、マジック・ユーザーとして行動することができる。ただし4レベルのファイティング・マン(ヒーロー)や8レベルのマジック・ユーザー(ウォーロック)を超えることはできない。エルフは秘密の扉や隠された扉に気づくことができる。また特定のファンタスティック・クリーチャーと戦う際には、チェインメイル・ルールに記載されている利点を得る。最後にエルフは自分たちの言語(エルフ語)や他の通常の言語に加え、オーク、ホブゴブリン、ノールの言語を話すことができる。
※OD&Dエルフのアライメント:秩序(Law) または 中立(Neutrality)
エルフには大別して2種類いる。森林地帯に住処を構える者と、人里離れた草原を求める者だ。エルフ50人に1人は通常以上の能力を持つ。戦闘のレベルは4面ダイスを、魔法能力のレベルは6面ダイスを振り、1が出たら2、6(魔法レベル)が出たら5として扱う。100人に1人の割合でヒーロー/ウォーロックが出現する。どのパーティにおいても、エルフの2分の1は弓を、残りの2分の1は槍を持ち、さらに全員が剣を持つ。エルフは静かに移動する能力を持っており、灰緑色のマントでほとんど見えない。魔法武器で武装したエルフはダメージを決定するダイスに1ピップを加える。徒歩のエルフは分割移動と射撃ができる。騎乗したエルフは分割移動と射撃はできない。
グール:『Chainmail』のワイトの項に記されている通り、グールはエルフを除く通常の人物に触れると、その人物を麻痺させる。それ以外は通常の方法で白兵戦を行い、飛び道具の攻撃を受ける。グールに殺された人間型の者はグールになる。
- クラシックD&D2版(Holmes ,1977)におけるエルフ
『D&D Basic Rules』
エルフは身長5フィート以上で細身の体格をしており、体重はおよそ120ポンドで、肌の色は白色から日焼けした褐色までさまざまである。
彼らはファイターが使用できるすべての武器と防具を装備でき、すべての魔法の武器も使用可能である。また、マジック・ユーザーと同様に呪文を唱えることもできる。
エルフは約3分の1の確率で、隠された秘密の扉を見つけることができる。
彼らは赤外線視覚(インフラビジョン)を持ち、ドワーフと同様に暗闇でも60フィート先まで見ることができる。エルフはグールの接触による麻痺を受けない。
エルフは、エルフ語および人間・ドワーフ・ホビットと共有する共通語に加えて、オーク、ホブゴブリン、ノールの言語も話すことができる。
このように、エルフはファイターとマジック・ユーザーの両方の利点に加え、独自の特別な能力を備えている。
エルフはファイターとしてもマジック・ユーザーとしてもレベルが上昇するが、各ゲームで両方の分野に同じだけ経験値を得るため、他のキャラクターよりも成長は遅くなる。
※Holmes Basicにおけるエルフのアライメント:混沌にして善(一部は中立)
なおHolmes BasicにおけるアライメントはAD&D と同様に善-悪/秩序-混沌の二軸 9属性である点には注意が必要である。
※本誌Holmes版および後継のMoldvay版、Mentzer版(赤箱)各D&D Basic Rulesにおいては、初心者向けの簡略化として「種族とクラス」が統合され、エルフはファイターとマジック・ユーザーの能力を併せ持つ「魔法戦士クラス」としてデザインされている。
- コンピューターRPG『Oubliette』(PLATO,1977) PLATO版オンラインヘルプ
エルフはきわめて特別なキャラクターである。
一般的に彼らは知的で、見た目がよく、そしてかなり敏捷である傾向がある。
さらにエルフは不死(immortal)であり、麻痺状態になることがない。
エルダー・エルフは、あらゆる生き物の中でもっとも知的であり、その結果として優れたメイジとなる。しかしながら彼は非常に弱いキャラクターであり、できる限り戦闘から遠ざけておくべきである。エルフと同様にエルダー・エルフは不死であるが、エルフとは異なり、常に秩序属性である。また同様に麻痺状態になることがない。
※『Oubliette』の現在参照できるモンスターデータを見たところ、リリース当時には存在しないMonster Manual初出のデータが複数含まれている。これはOublietteの開発が1977年春から始まり、1982年頃まで継続的にアップデートが行われていたとされ、その間に参照ルールもオリジナルD&D→AD&Dへとデータを追加、拡張していった為と思われる。(つまり上記説明も1977年当時の物かは不明)
※エルフをイモータルとするのは『指輪物語』からのイメージであろうが、ゲーム的には老衰で死なないという重要な意味を持つ(Oublietteでは1泊で1か月も経過する)。またエルフの接触により麻痺を治癒するというコマンドが実装されており、これは明らかに『Chainmail』からの影響である
『Advanced Dungeons & Dragons』1eにおけるエルフ
- 『Monster Manual』(1977年12月)
エルフにはさまざまな種類が存在し、その中には海棲の種族も含まれており以下にすべて詳述されている。これらの種族は同時に2つ以上のクラスを扱うことができ、たとえばファイター/クレリックといった組み合わせも可能である。なお複数のクラスを兼ねる場合、それぞれのクラスにおける習熟レベルは同一とは限らない点に注意すること。
彼らの社会構造は比較的ゆるやかで、独立した小集団(バンド)を基本とし、それぞれが上位の支配者(公爵、王女、王、または女王)に忠誠を誓っている。
あらゆる種類のエルフは、人里離れた雑木林や森に家を構えることで、自分たちの家を安全にしようとする。彼らは通常(65%)、2~12羽の大鷲を隠れ家の護衛につける。
武器別のエルフの一団の構成は以下の通りである: (彼らは通常、スケール・メイル、リング・メイル、チェィン・メイルを身にまとい、ほとんどの者が盾を持っている)
剣と弓 10%
剣と槍 20%
剣 20%
両手剣 5%
槍 30%
弓 5%
エルフは馬を好まないが、まれに(5%)ユニコーンに騎乗した女性戦士を擁する集団も存在する。このような戦士エルフメイドは、通常1回の遭遇につき10~30名程度である。
森や草原などの自然の中にいるとき、エルフは攻撃していない限り、静かに移動し(1~4の奇襲)、見えないように草木に紛れることができる(位置を特定するためには見えない物体を見る能力が必要)。エルフは弓や剣でボーナスを得る。また、エルフは非常に素早く機敏であるため、移動して弓を放ち、同じラウンドで戻ることができる。
エルフはあらゆる種類の魅了や睡眠呪文に対して90%の耐性を持つ。彼らは60フィートまでのインフラビジョンを持っている。エルフは秘密の扉や隠された扉などに、注意深さや隠された魔法にもよるが、1/3から1/2の確率で気づく。
エルフはコモン語、アライメント語、エルフ語、ハーフリング語、ノーム語に加え、ゴブリン語、オーク語、ホブゴブリン語、ノール語を話すことができる。
説明:エルフはスリムな体格で色白。髪は黒く、目は緑色。服装は一般的にパステル調で、青や緑、紫色をしている(ただし、緑がかった灰色のマントで覆われていることが多い)。寿命は数世紀。
アクアティック・エルフ: シー・エルフとも呼ばれる彼らは、陸のエルフが人間に似ているように、マーマンに似ている。イルカとは大の仲良しである。彼らはラグーンの底や岩礁に洞窟を作り、そこで生活し、仕事をする。彼らは陸のエルフと金属製品(彼らは水中では鍛造ができない)を海で見つけた珍しいアイテムと交換する。シー・エルフが20人いるごとに、50%の確率で1~3頭の友好的なイルカが同行する。
アクアティック・エルフは武器として槍やトライデントを使い、通常は網と組み合わせる。魔法は使わない。彼らはエルフ語のみを話す。
外見は人型で、喉に鰓孔があり、緑がかった銀色の皮膚と緑色または青緑色の毛が生えている。海藻は彼らの動きをほとんど妨げない。雑草の中や岩礁の上では見えない。サメとサハギンの宿命の敵であり、エルフが数で上回ればどちらかを攻撃する。イルカと陸のエルフには友好的で、それ以外のものには中立的である。ただし、漁師は嫌いである。漁師は、無知な人間によって網にかけられ、サハギンと間違えられて殺されるシーエルフが多いからである。
ドロウ :“ブラック・エルフ "ことドロウは伝説にすぎない。彼らは地表の奥深く、奇妙な地下領域に住んでいるとされる。ドロウはフェアリーが明るいのと同じくらい暗く、フェアリーが善であるのと同じくらい邪悪であると言われている。物語は彼らを戦闘力は弱いが強力な魔法の使い手として描いている。
グレイ・エルフ(フェアリー): この高貴なエルフはその種の中で最も希少で最も強力である。彼らは他の種族よりも知能が高く(知力のサイコロで+1)、超天才的な能力を持つ少数の者はマジック・ユーザーになることができる。彼らは非常に引っ込み思案で、孤立した草原地帯に住み、エルフ以外の他のヒューマノイドと長く、あるいは頻繁に付き合うことはない。彼らは通常、鎖帷子と盾で身を固め、全員が剣を持っている。グレイ・エルフはしばしば(50%)ヒッポグリフを牽牛(70%)として持つか、実際にグリフォン(3~12頭)を護衛/騎乗(30%)として使う。ハイ・エルフと同じ言語を話す。グレイ・エルフは銀色の髪に琥珀色の瞳を持つか、淡い金色の髪に紫色の瞳を持つ。後者は一般にフェアリーと呼ばれる。彼らは白、黄、銀、金の衣服を好む。マントは深い青か紫色であることが多い。彼らは1500歳以上生きる。
ハーフ・エルフ: ハーフ・エルフはすべて人間の血を引いている。それぞれの種族の特徴を備えたハンサムな民族である。身長は平均的なエルフ(5 1/2フィート)よりわずかに高く、体重は150ポンドほどである。彼らはエルフと同じように秘密の入り口などを発見することができる(1/3から1/2)。ハーフエルフは通常のインフラビジョンを持っている。エルフの剣と弓の長所は得られないが、ハーフエルフは2つまたは3つのカテゴリー、すなわちファイター/マジック・ユーザー、あるいはファイター/マジック・ユーザー/クレリック(判断力が13以上の場合)に同時に進むことができる。
筋力が17か18の場合、ファイターとしてのレベルは7か8になる。 同様に、知力が17または18の場合、ハーフエルフは7レベルまたは8レベルのマジック・ユーザーになることができる。従ってハーフエルフはスーパーヒーロー/ウォーロック/バイカー(8/8/4)になれる。 ハーフエルフはエルフと同じ言語、ゴブリン語、オーク語、ノール語、ハーフリング語、ノーム語、エルフ語を話すことができる(加えてアライメントとコモン語)。ハーフエルフは250年生きる。
ウッド・エルフ:シルヴァン・エルフとも呼ばれるこれらの種族は非常に隠遁的で、一般に(75%の確率で)他者との接触をすべて避ける。ウッド・エルフは他のエルフよりも中立的な性格を持つ。彼らはエルフとしては異例なほど筋力が強く、すべてのダイスロールに+1の修正を加える(ただし19は18として扱う)。しかし知性はやや劣り、知力18は17として扱われる。
通常、スタデッド・レザー・アーマーまたはリング・メイルを着用しており、集団の50%が弓で武装している。剣を携える者は20%のみで、40%は槍を使用する。
ウッド・エルフの一団のねぐらは、通常(70%の確率で)2~8羽のジャイアント・オウル(80%)または1~6頭のジャイアント・リンクス(20%)によって守られている。彼らは原始林や人里離れた森林地帯に住む。
ウッド・エルフはエルフ語と特定の森の動物やトレントの言語のみを話す。肌は色白で、髪は金色から銅赤色、瞳は淡い茶色、淡い緑、またはヘーゼルである。衣服は赤褐色、赤、茶、黄褐色が多く、外套はたいてい緑色または緑がかった茶色である。ウッド・エルフの寿命は数世紀に及ぶ。
※ダークエルフについて:初代『Monster Manual』の時点では、ドロウは「別名ブラックエルフ」として紹介されており、それは「伝説に過ぎない」という物語上の存在であった。その後、詳細なステータスや背景設定、社会構造については、ドロウが初めて敵として登場するモジュールG3『Hall of the Fire Giant King』(1978)を皮切りに、地下世界を舞台としたD1〜D3シリーズ(1978)、蜘蛛の女王ロルスとの決戦を描くQ1『Queen of the Demonweb Pits』(1980)、そしてモンスター集『Fiend Folio』(1981)へと引き継がれていく。また『Unearthed Arcana』(1985)ではPCとして使用するためのルールが整備され、ここでのPCドロウの出自、二刀流に関する記述などは、後に登場するドリッズト・ドゥアーデンのキャラクター造形に多大なインスピレーションを与えたと考えらる。
※エルフと馬:オリジナルD&Dではエルフは騎乗が可能であり、これは『指輪物語』や『折れた魔剣』(エルフの軍団を敵から見えなくする描写もある)からの影響によりエルフ騎兵のイメージが反映されていると思われる。しかしAD&D1e以降は「エルフは馬を好まない」と描写されており、本設定は後のAD&D2eにおいては「森での戦闘における馬の制限のため、エルフは通常馬に乗らない」「馬などは森で不器用すぎるため、ほとんど乗用動物を使わない。長距離の旅や平原でのみ乗用動物を使う」と、より明確な理由付けが加えられた。
※AD&D1eにおけるエルフのアライメント:モンスターマニュアルでは種族の傾向として「混沌にして善」と定義されているが、プレイヤーズハンドブックにおいてPCにそれを強制するルールはない。むしろPCの属性は選択するクラスの制約に依存していた。
- 『Player's Handbook』(1978年6月)
16:エルフ(女性)キャラクターの可能な最大筋力
18/51-75:エルフ(男性)またはハーフオーク(女性)のキャラクターで可能な最大筋力
*最大筋力値は上から人間、ハーフオーク&ドワーフ、エルフ、ノーム、ハーフリングの順
敏捷力 +1、耐久力 -1
エルフ Elves
エルフには多くの種類があり、その種類についての説明は『ADVANCED DUNGEONS & DRAGONS, MONSTER MANUAL』にある。 エルフのプレイヤー・キャラクターは常にハイ・エルフとみなされ、最も一般的なエルフの種類である。
エルフの血統を持つキャラクターはファイター(最大7レベル)、マジック・ユーザー(最大11レベル)、シーフ、アサシン(最大10レベル)のいずれかを選ぶことができる。また、エルフのキャラクターは、ファイター/マジック・ユーザー、ファイター/シーフ、マジック・ユーザー/シーフ、ファイター/マジック・ユーザー/シーフというようにマルチクラス化することもできる。マルチクロスである場合、以下のような制限が適用される: 鎧、武器、魔法アイテムは、そのキャラクターが所属するクラスで使用可能なものを自由に使用できるが、盗賊技能を用いる場合はシーフ・クラスで使用可能な鎧と武器に制限される。獲得した経験値はすべて、そのキャラクターのクラス間で均等に分配される。
エルフのキャラクターは睡眠呪文と魅了呪文に対して90%の抵抗力を持つ。
クロスボウ以外の弓、短剣、長剣を使用する場合、エルフのキャラクターはダイスの「命中」に+1のボーナスを得る。
すべてのエルフのキャラクターは選択したアライメントの言語に加え、以下の言語を話すことができる:エルフ語、ノーム語、ホルフリング語、ゴブリン語、ホブゴブリン語、オーク語、ノール語、そして人類の "共通語"。知力が15を超えるエルフのキャラクターは、超えるごとに1つの言語を追加で学ぶことができる。つまり知力が18のキャラクターは3つの言語を追加で学ぶことができる。
エルフは赤外線スペクトルを見る能力を持っているため、暗闇でも60フィートまで見ることができる。
秘密の扉や隠し扉はエルフから隠すのが難しい。後者の10フィート以内を通過するだけでエルフのキャラクターは16 2/3%(6分の1)の確率でそれに気づく。そのような扉を積極的に探す場合、エルフのキャラクターは33/3%(6分の2)の確率で秘密の扉を発見し、50%(6分の3)の確率で隠された扉を発見する。
先に示したように、エルフのキャラクターは敏捷力の初期スコアに+1のボーナスを加える。同様にエルフは人間ほど頑丈ではないので、耐久力の初期スコアから1を引く。
エルフのキャラクターは単独で、かつ金属鎧を着用していない場合(あるいは、エルフとハーフリングだけで構成されていないパーティの90'以上前にいる場合)、非常に静かに移動するため、モンスターと対峙するために何らかのポータルを開かなければならない場合を除き、66と2/3%(d6で1~4)の確率でモンスターを不意打ちできる。後者の場合、奇襲の確率は33/3%(d6, 1~2)に下がる。
レイズ・デッド呪文の蘇生対象にエルフは含まれない
- 『Dungeon Master's Guide』(1979年8月)
キャラクターの開始年齢、Non-Human Characters Table:
| 種族 |
クレリック |
ファイター |
マジック・ユーザー |
シーフ |
| ドワーフ |
250+2d20 |
40+5d4 |
- |
75+3d6 |
| エルフ |
500+10d10 |
130+5d6 |
150+5d6 |
100+5d6 |
| ノーム |
300+3d12 |
60+5d4 |
100+2d12 |
80+5d4 |
| ハーフエルフ |
40+2d4 |
22+3d4 |
30+2d8 |
22+3d8 |
| ハーフリング |
- |
- |
- |
40+2d4 |
| ハーフオーク |
20+1d4 |
13+1d4 |
- |
20+2d4 |
年齢区分 Age Categories: より抜粋
| 種別 |
ヤング・アダルト |
マチュア |
ミドルエイジ |
オールド |
ベネラブル(老衰) |
| エルフ(水棲) |
75–150 |
151–450 |
451–700 |
701–1000 |
1001–1200 |
| エルフ(ドロウ) |
50–100 |
101–400 |
401–600 |
601–800 |
801–1000 |
| エルフ(グレイ) |
150–250 |
251–650 |
651–1000 |
1001–1500 |
1501–2000 |
| エルフ(ハイ) |
100–175 |
176–550 |
551–875 |
876–1200 |
1201–1600 |
| エルフ(ウッド) |
75–150 |
151–500 |
501–800 |
801–1100 |
1101–1350 |
プレイヤーキャラクターの種族的傾向 PLAYER CHARACTER RACIAL TENDENCIES
エルフはしばしば軽薄、あるいは浮ついた存在だと見なされるが、それは彼らがその事柄を重要でないと考えている場合に限られる。必要に迫られない限り、彼らは周囲の自然の美しさに心を向け、踊り戯れ、遊び、歌って過ごす。エルフは自然を愛するがゆえに、船や鉱山よりも、成長するものや大空の下に広がる大地を好む。彼らは簡単には友を作らないが、一度友となった者や敵となった者を決して忘れることはない。そのユーモアは機知に富み、歌や詩もまた同様である。エルフは勇敢ではあるが、決して向こう見ずではない。宴は楽しむが食事は控えめで、蜂蜜酒やワインを嗜むものの、度を超して酔うことは滅多にない。精巧に作られた宝飾品の美しさは好むが、金銭や利得そのものにはさほど執着しない。一方で、魔法はエルフを魅了してやまない。もし彼らに弱点があるとすれば、それはこの魔法への強い憧れであろう。エルフは時に高慢で傲慢に見えることもあるが、友人や仲間を自分より劣った存在と見なすことはなく、常に対等な存在として接するのである。
鎧の種類 Armor Types:
エルフ製チェイン(Chain, Elfin)とは非常に精巧に作られた鎖帷子で、輪は通常よりも細いが、より強靭な金属で作られている。これはエルフ族からのみ入手可能であり、彼らはこれを販売することはない。
魔法のエルフの鎖帷子はない。
鎧職人 Armorer:
エルフの鎧工は通常の5倍の費用がかかり、通常の鎖帷子しか作って売らないが、それは最高級のもので、人間の半分の時間で作ってくれる。
ヒートメタル呪文: エルフの鎖帷子はこの魔法の影響を受けない
ノンプレイヤーキャラクターの能力値ダイスロール修正 ADJUSTMENTS TO ABILITY DICE ROLLS FOR NON-PLAYER CHARACTERS:
エルフ :知力+1、敏捷力+1
財宝(その他の魔法) TREASURE (MISCELLANEOUS MAGIC)
エルフ族のブーツ(Boots of Elvenkind): この柔らかなブーツを履いた者は、ほぼあらゆる環境において足音を立てずに移動できる。乾いた落ち葉の上や、通常ならきしむ木の床の上を歩いても、かすかな音しか立てない。最悪の条件下でも95%の確率で無音、最良の条件では100%無音となる。
エルフ族の外套 (Cloak of Elvenkind):エルフのマントは、一見すると普通の灰色のマントと見分けがつかない、地味で中立的な灰色をしている。しかし、マントを着用し、フードを頭にかぶると、マントはカメレオンのような能力を持つため、着用者はほぼ透明に近い状態になる。
屋外で自然環境にいる場合、着用者はほぼ完全に透明になる。
ただし着用者が激しく、または急いで動く場合は環境にかかわらず容易に見えてしまう。
種族別の平均身長(男性)
| 種族 |
平均身長 (インチ) |
- |
or |
+ |
| ドワーフ |
48 |
1-4 |
or |
1-6 |
| エルフ |
60 |
1-4 |
or |
1-6 |
| ノーム |
42 |
1-3 |
or |
1-3 |
| ハーフエルフ |
66 |
1-6 |
or |
1-6 |
| ハーフリング |
36 |
1-3 |
or |
1-6 |
| ハーフオーク |
66 |
1-4 |
or |
1-4 |
| ヒューマン |
72 |
1-12 |
or |
1-12 |
種族別の平均身長(女性)
| 種族 |
平均身長 (インチ) |
- |
or |
+ |
| ドワーフ |
46 |
1-4 |
or |
1-4 |
| エルフ |
54 |
1-4 |
or |
1-6 |
| ノーム |
39 |
1-3 |
or |
1-3 |
| ハーフエルフ |
62 |
1-6 |
or |
1-6 |
| ハーフリング |
33 |
1-3 |
or |
1-3 |
| ハーフオーク |
62 |
1-3 |
or |
1-3 |
| ヒューマン |
66 |
1-6 |
or |
1-8 |
- クラシックD&D3版(Moldvay ,1981)におけるエルフ
『D&D Basic Rules』
エルフは、ほっそりとして優雅なデミヒューマンで、繊細な顔立ちとわずかに尖った耳を持つ。身長は5〜5.5フィート、体重は約120ポンドである。
彼らは手強い敵となり得る存在で、あらゆる武器を使って戦うことができ、さらに魔法の呪文も使用できる。一方で人間の都市を訪れることはまれで、森の木立の中で宴を開いたり戯れたりして過ごすことを好む。
エルフは魔法に強い関心を持ち、呪文や魔法の品々を集めることに決して飽きることがない。特に、それらが美しく作られている場合にはなおさらである。
エルフの主要能力値は筋力と知力である。
エルフの筋力と知力の両方が13以上である場合、そのキャラクターは獲得した経験値に5%のボーナスを得る。さらに筋力が13以上かつ知力が16以上である場合、そのキャラクターは獲得経験値に10%のボーナスを得る。
制限事項
エルフはヒット・ポイントの決定に6面体ダイスを使用する。経験レベルは最大10レベルまでしか上昇しない。エルフはファイターとマジック・ユーザーの両方の利点を持つ。盾を使用でき、あらゆる種類の防具を装備でき、どのような武器でも戦うことができる。
またマジック・ユーザーと同様に呪文を唱えることができ、使用する呪文表も同じである。エルフとしてキャラクターを作成するには、知力9以上が必要である。
特殊能力
エルフはインフラビジョンを持ち、暗闇でも60フィート先まで見ることができる。
秘密の扉や隠し扉を探す際、エルフは3分の1の確率(d6で1または2)でそれを発見できる。
エルフはグールの攻撃による麻痺を受けない。
すべてのエルフは、共通語、エルフ語、キャラクターの属性言語に加え、オーク語、ホブゴブリン語、ノール語を話すことができる。
※Moldvay Basicにおけるエルフのアライメント:中立とされている。
なおMoldvay Basic及びMentzer BasicにおけるアライメントはオリジナルD&Dと同様、秩序-中立-混沌の一軸3属性である点に注意が必要である。
- コンピューターRPG『Ultima I』 (Apple II,1981)マニュアルにおけるエルフ
エルフ ―― 人間とよく似た存在であるが、背丈は手の幅三つ分ほど低い。
ソーサリアのエルフは華奢な体つきで、動きが素早い。
その生来の優れた敏捷性によって、彼らは優秀な音楽家となり、また巧妙な盗賊ともなる。
深い森の木々の間であれ、都の路地であれ、ソーサリアのエルフは頼もしい仲間となり、同時に執拗な敵ともなる。
※ゲームシステム上の種族特性としては能力値:Agility+5
- コンピューターRPG『Wizardry#1』 (Apple II,1981)プレイヤーズガイドにおけるエルフ
エルフは知的で敬虔だが、あまり頑丈ではない。彼らは知的な探求において秀でており、また優れた呪文使い(spell-caster)である。
※翻訳の解釈や表現には多少の差異があるものの、上記の英語版プレイヤーズガイドが日本語PC版およびファミコン版の取扱説明書に記載された文章の元になっている