Tomb of the Overlord

オーバーロード 元ネタ考察 備忘録

2025-01-01から1年間の記事一覧

フル・プレートって誰が言い出したの?

ウィキペディアの記事によれば「全身を覆う板金鎧」、すなわちプレート・アーマーを指す「フル・プレート」という呼称は、ファンタジーRPGの普及によって一般化したものであり「完全な造語」とされている。 またメイル=鎖帷子であるためチェインメイルは重…

オーバーロードみたいなゲームはありますか?:MMO黎明編

オーバーロード、あるいはユグドラシルのようなMMORPGはありますか?という質問に対し、いくつかの有名どころMMORPGと共に『 エバークエスト』、あるいは『リネージュ』の名を挙げる回答者をネット上で何度か見かけたことがある(日本、海外問わず)。 ただ…

『幻獣辞典』とカーバンクル

*この記事はまたまた、以前に書いた「1986年の怪物誌」の補足となります。 ホルヘ・ルイス・ボルヘス、マルガリータ・ゲレロ共著 『幻獣辞典』について スペイン語第1版:『Manual de zoología fantástica』(1957年) 改訂第2版:『El libro de los seres …

はじめての冒険 3.5版

君は生き延びることができるか もう20年ほど前になるだろうか……ある卓でダンジョンマスターがこんなことを言っていた。 「1レベルキャラクターの戦闘には、そのゲームデザインの全てが詰まっている」 当時の自分は「1レベルなんてクラスの特徴も少ないし、や…

魅力で殴れ!一撃のお話

『オーバーロード』書籍9巻のカルネ村攻防戦にて、ゴブリンのジュゲムは特殊技術/スキル〈ゴブリンの一撃〉を使用している。 また別作品ではあるが『ゴブリンスレイヤー』書籍5巻においては、小鬼聖騎士(ゴブリンパラディン)が〈只人を討つ一撃/スマイト…

アンデッドモンスター「デュラハン」はD&Dにはいないよ、というお話

*この記事は実質、以前に書いた「1986年の怪物誌」の補足となります。 さて、自分はずいぶんと以前に戦闘メイド「ユリ・アルファ」のキャラクター考察、あわよくば3.5eデータ化でもしようかと思い、アンデッドモンスター「デュラハン」について調査した事が…

ワールドエネミー 『九曜の世界喰い』

世界樹ユグドラシルは、かつて無限に広がる命の葉を揺らめかせていた。だがある日、その“葉”に喰らいつく一つの影が現れた。 その魔物は死者の血に飢え、魂すらも咀嚼する異形——ワールドエネミー。その出自は、北方の神々が太古に抹消した”サーペント”にして…

理論上はできるけど実際にやると怒られる系マンチ技(3.0~3.5版)

「加減しろ莫迦!」 「カジュアル卓だぞ」 ネズミの入った袋(Bag of Rats)3.0版 特技《薙ぎ払い強化/Great Cleave》と《大旋風/Whirlwind Attack》を取得したファイターが敵前で袋の中から大量のネズミを取り出しばらまく。《大旋風》(攻撃範囲内の敵を1…

付録Nの謎

D&Dシリーズにおけるクラーク・アシュトン・スミス/Clark Ashton Smithといえば、クラシックD&Dのモジュール『Castle Amber/アンバー家の館』(1981)Tom Moldvay著がスミスのアヴェロワーニュ物を原案としたシナリオであることで広く知られている。またスミ…

ロールプレイング・ゲームは想像力のゲーム

「ウィザードリィは想像力のゲーム」──この言葉はファミコンに『ウィザードリィ#1,2,3』が移植発売され一定の人気を築いた1990年頃には、もう界隈でよく耳にしていたような気がする。 『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』などのメジャー所に対…

ウィザードリィとAD&D1e:システム比較表

表:能力値(Ability Scores)の名称と順序比較 順番 AD&D 1e Wizardry #1 D&D 3e 1 Strength(筋力) STRENGTH(力) Strength(筋力) 2 Intelligence(知力) I.Q.(知恵) Dexterity(敏捷力) 3 Wisdom(判断力) PIETY(信仰心) Constitution(耐久力…

シャーマン戦車のACは30

D&D3版以降、アーマークラスが「低い方が良い」から「高い方が良い」へと変化したことに対して、オールドゲーマーからは嘆きの声なんてのも上がっているようで 「なお本家『D&D』等でも現用の版では上方ロール適用の加算式ACに移行している。嗚呼」 (ニコニ…

クラス考察 その11

〈ワールドチャンピオン〉 たっち・みー D&D3.0eサプリメント『次元界の書』記載の上級クラス:《プレイナー・チャンピオン/Planar Champion》が、ワールドチャンピオンの元ネタの一部である可能性が高い。 幾多の世界を股にかけた戦士。流血戦争における傭…

『最果てのパラディン』がすごくいい

*以前の記事はこちら アニメが終了して結構経ってるし今更な話で恐縮ですが、『最果てのパラディン』がすごくいい!最近漫画版を読み返したら改めて感動して布教したくなったのよ。ひねくれたD&Dゲーマーの自分ですら、言葉にして誰かに伝えたくなる感情が…

ツイートちょっと解説 その4

くがねちゃんが「空間収納系の能力が一般的な世界では、関税の取りようがない。どうやって課税するのか?」といった趣旨のツイートをしていたが……例によって、めんどくさい問題である。 D&D3版系/D20システムは、その細部にわたる膨大なルールによって「ファ…

幻想世界の経済学

レベルに対応した資産(gp単位) 遭遇Lv レベル PCの資産 NPCの資産 財宝価格 1 クラスによる 900 300 2 900 2,000 600 3 2,700 2,500 900 4 5,400 3,300 1,200 5 9,000 4,300 1,600 6 13,000 5,600 2,000 7 19,000 7,200 2,600 8 27,000 9,400 3,400 9 36,0…

私の筋力は 53 です

D&D3.5版当時、"最強キャラビルド"のひとつとして知られていたのが、いわゆる「岩(重量物)投げビルド」(ウォーハルキング・ハーラー)である。してその内容とはーー 大型サイズでレベル調整値が低く筋力の高い種族(ケンタウロス、ハーフオーガ、ゴライア…

海を渡ったサムライとニンジャ:初期Dragon誌に見る東洋クラスの起源

いくらオーバーロード系のネタが枯渇しているとはいえ、今さら最初期サムライとニンジャ特集というのもどうかとは思う。とはいえ、ウィザードリィ談義や懐古系のRPG話題でD&Dのサムライやニンジャに軽く触れられることはあっても、『Oriental Adventures』(…

ミケ

キャットに憑依された74式戦車(巨大アニメイテッド・オブジェクト:巨大サイズの人造、真なる中立) 脅威度9 ヒット・ポイント:148(16D10+60) 硬度15 完全耐性:人造の種別特性 イニシアチブ-2; 知覚 暗視60ft、夜目 移動速度:50ft アーマ・クラス:12…

魔法文明圏における陸戦兵器の応用的展開とその可能性

「ドラゴンVS現代兵器」──そんなオタ好みの妄想、あなたも一度は掲示板などで目にしたことがあるだろう。よくあるこの手の議論は大体「ドラゴンが強い」派と「現代兵器が強い」派に分かれて激しくレスバ対立し、収集がつかなくなることが多いという印象があ…

初期D&Dシリーズ 各ルールブックに登場する人物名

*ランダム名前決定表(5e『ザナサーの百科全書』が特に充実している)やパスファインダーRPG『NPC Codex』を参照するのもいいけど、由緒正しい名前も知りたい、使ってみたい!という人向けの記事 オリジナルD&D(1974) 名前:ザイラルセン/Xylarthenクラス…

D&Dゲーマーは死すら楽しむべし、という風潮

『ダンジョンズ&ドラゴンズ』というゲームに勝敗はない。すくなくとも、通常の意味での勝敗はない。DM とプレイヤーは一緒になって、恐るべき脅威に立ち向う勇敢な冒険者たちの物語を作りあげてゆく。時には冒険者が無惨な最期をとげることもある。 どうも…