Tomb of the Overlord

オーバーロード 元ネタ考察 備忘録

「滅国の魔女」描写から見るルール

次巻はエルフの国かぁ、どうなっちゃうんだろうね。あっそうだ(唐突)エルフといえば、オランダにスケベニンゲンがあるくらいだからグレイホークにスケベエルフの森があってもおかしくないよね。

こういう事言うとすぐに「D&Dのエルフじゃ萌えられない(ヒロイン枠マイアリー*1、イケメン枠コアロン*2)」だの声高に主張する卓ゲーマーが現れるが、3.5版でもエルヴン・チェインのイラストとかエロかっただろ、チャンコロなんて姫騎士だぜ!(妄言)

…今更気付いたんだけど、「Mialee D&D」でイメ検するとエロかわいいマイアリーのファンアートが少数ながらもヒットするな、10年前はこんなん無かったぞ。

閑話休題

 

"例えば低位のアンデッドに食屍鬼/グールというのがいるが、あれはその爪に負傷させた相手を麻癖させる毒を持つ" 222p

PRDJでのグールのデータはココ
脅威度1なのに魅力14もある。やだ、この食屍鬼イケメン…
以前にちょろっと書いたが、D&Dにおいてアンデッドモンスターは低レベル帯であってもいやらしい特殊能力を持つものが多く(この場合は麻痺爪)、これの抵抗難易度を上げるために高魅力なモンスターが多い。


"死霊/レイスが生命力を吸収すると知らなければどうなるか" 222p

オバロにおけるレイスは、以前の巻では恐怖係の能力ばかり描写していたのだが…
D&Dでのレイスの主能力である生命力吸収は文字通り、生命力(AD&Dだとレベル、3版系だと耐久力)を接触攻撃(鎧無視)で吸収(ドレイン)してくるという危険極まりないものであり、対処法を知らなければ早晩ひからびて死にレイスの仲間入り(レイス化)をする事となる。

 

"炎や酸を使わなくては再生を止めることが出来ないモンスターだっている"
"ヒュドラトロールのような生命力が再生するモンスターがいる。そういったモンスターにはかすり傷を与えるような攻撃はあまり意味がない" 242p

再生能力を持つトロルは非常に殺し切る事が困難なようにデザインされており、D&D実プレイにおいては炎も酸も切らしていた為にとどめを刺すことが出来ず、殴って気絶させたあとにスマキにして池に沈めた、などといった話を稀に伝え聞く。

なおヒュドラも頭部の再生能力を持ち、これを止めるのに火または酸ダメージが必要となるが(原典通り松明で傷口を焼いても良いが、フレイミングな斬撃武器で頭部を《武器破壊》するのが最適解となる)、本体のHP回復能力は"再生"ではなく"高速治癒"なので、普通にHPを削りきれば殺せる。

 

"たとえ盾によって前面からの攻撃に遮蔽を取ったとしても、荒れ狂う炎はそれを回り込み、呑み込む" 228p〈火球〉についての描写

以前にファイアーボールは爆発といったな ― あれは嘘だ。 冗談はさておき、呪文の説明文とは違い《火球》呪文の効果範囲は"爆発"ではなく"拡散"である。このため遮蔽(これもルールに定められた用語)をとったクリーチャーであっても、効果範囲内ならば炎が回り込んでくることとなる。
ちなみにタワー・シールドを標準アクションを使って構えることにより、1方向に対し完全遮蔽を得る事ができ、魔法による攻撃であっても爆発(サンバースト呪文とか)や放射、光線ならば、これらから身を守る事が可能となる。

"この世界では、落下による加速度は空気抵抗をあまり受けないためなのか、無限に上がっていく様子だ" 199p

D&D3版系ではそんなことは無く落下ダメージは20d6が最大と決まっている為、伝説レベルぐらいのキャラクターならばどんな高いところから落ちても当たり所が良ければ死なない。
例:大魔法峠における田中エスメラルダ

 

ティアが毒でラキュースを攻撃 462pぐらいから
クラス:ニンジャ及びアサシンは、刃物に毒を塗って使用する際に誤って自分が毒を受けることが無い。

毒の効果について
クラシックD&Dでは即死やHPダメージを与える毒が殆どだったらしいが、3版系では能力値にダメージを与える物がやたらに多い。
ティアはこの度複数の毒を使用したが、おおむね耐久力ダメージを与える毒>判断力ダメージを与える毒の順に使用したのだろう。

耐久力が減少すると:最大ヒットポイントが低下、また頑健セーヴの低下により次の毒が効きやすくなる
判断力が低下すると:意思セーヴが低下し心術(チャーム・パーソンなど)が効きやすくなる

また同一の毒を連続で使用することにより抵抗難易度の上昇、及び効果の持続時間も伸びる。

 

ガガーランがラキュースに腹パン

モンク以外のクラスは基本、素手攻撃で与えたダメージは非致傷ダメージとなる。またこのダメージの総計がヒットポイントを超えると気絶状態となり無力化できる。(通常ダメージと別計算なのでめんどくさい)

 

*1:マイアリーはD&D3.5版PHBに登場するクラス:ウィザードのアイコニックキャラクター。つまりD&D女性エルフの代表的キャラなのだが、そのイラストのいかつい顔はどう見ても烈海王であり、我々日本人オタクがエルフに持つ幻想を見事にブチ壊してくれた

*2:コアロン・ラレシアンはD&Dにおけるエルフの主神。エルフの持つ美、芸術、魔法を体現した存在との事だが、サプリメント『Deities & Demigods』でのイラストがあまりにもアレだったため、日本のD&D卓ゲ界隈においては「マサルさん」が通称となることに。なおこの外見は本国アメリカでも不評だったらしく、ミニチュア化反対投票でぶっちぎりのNo.1に輝くという不名誉な過去を持つ