Tomb of the Overlord

オーバーロード 元ネタ考察 備忘録

君のオーバーロードに関しては君の答えが正しい

お前がそう思うんならそうなんだろう@ゆのっち、などと絡めて2chなどでは煽り気味に使われることもあるこの御言葉だが、卓ゲーマーとしては直訳風説明口調からルールブックの記述やSageアドバイスを連想しちゃうよね。

例:君のDMは常に正しい、しかしルールは君の味方だ

 

それはともかく、改めてダンジョン・マスターズ・ガイドを読んでみると(今更)しょっぱなからいろいろとそれっぽい事が書いてある

 

3.5版DMGに曰く

  • 君が「ぼくの世界では…」と言って、必要と感じる変更や制限を持ちだすことはまったく問題ない。君はDMであり、これは君のキャンペーンなのだ。
  • 市販のキャンペーン世界を使う:もちろん、市販の資料から気に入った部分だけ抜き出して使うのも君の自由だ。~中略~プレイヤーたちが世界設定に関する事で君に指図することを許してはならない。たとえ市販の製品であっても、それは君の世界なのだから。
  • 上級クラスをデザインする:最上の上級クラスは君が自分のキャンペーンのために自分でデザインした上級クラスである。理想的には君がデザインする上級クラスはそのキャンペーン世界の組織や文化に結びついたものであるべきだ。
  • 心配することはない、D&Dの運営はやってみれば意外と簡単なのだ(プレイヤーのみんなには内緒だぜ!)
  • シナリオの制作にはとても長い時間がかかる~中略~この創作の時間こそDMとして最も楽しく充実した時間だという人もいる。独創的なキャラクターや背景設定、策略や挑戦を考え出して友人たちに披露するのは、想像力の解放という大きな喜びを与えてくれるのだ。
  • その(市販)シナリオを実際に運営するのは君だということはお忘れなく。内容に変更したい点があるなら、変えてしまっていいのだ。
  • 世界を提供する:DMは誰もが自らのキャンペーン世界の創造主である。君がグレイホーク世界を使っていようが、他の市販のD&D用世界設定を使っていようが、それはあくまで君の世界なのだ。世界設定は単なるシナリオの背景では無い(それを含んではいるが)。PCとシナリオの筋書きを除いた、架空世界のすべてが世界設定なのだ。巧妙に構築され、かつ上手く運用された世界は、PCたちの周囲に実在しているように感じられる。そのため、プレイヤーは自分が世界と別個の存在でなく、世界の一部であるような感覚を抱くのである。PCたちは強力かつ重要な存在ではあるが、結局のところは彼らより大きな存在の一部、つまりファンタジー世界の住人であるかのように感じられるようにするべきなのだ。
  • 最後の注意:いまや君の手中には、世界を創造し、偉大な諸神格やドラゴンを操り、国々の動静を定める力がある。君はゲームのマスターである。ゲームのルール、背景設定、そこで起こる事柄、そして何よりも楽しみはすべて君の管理するところである。これはまことに大きな力であり、君はこの力を賢明に用いねばならない。

 

無論これらはD&Dのキャンペーンセッティング、シナリオ、ゲーム運営についてDMはどのようにすべきかというデザイナーからのガイドラインであり、小説の執筆、ましてやその二次創作に当て嵌めて考えて良いものかどうかとはまったくの別問題である。

しかし小説「オーバーロード」を読んでいれば感じとれるように、くがね氏がこのような世界構築を念頭に置いて創作執筆しているのは間違いなく、例えそれが二次創作活動であっても、世界の創造主たるの大いなる指針となることに変わりはないだろう。