Tomb of the Overlord

オーバーロード 元ネタ考察 備忘録

アインズが鎧着たまま使える魔法が5つとかいう話

D&D3版系ではファンタジー世界のリアリズムを無駄に追求したせいか、呪文の発動プロセスにはさまざまな構成要素がそれぞれ呪文ごとに決められおり、それらを全て満たす必要がある。

ファイアーボールを例に挙げると

ポーチよりコウモリの糞と硫黄を取り出し(物質要素)
身振り手振りや印を結んだりして(動作要素)
声に出して呪文を唱え(音声要素)、火球発射!となる。
*この間、約3秒。


また、あらゆる鎧と盾には秘術呪文失敗率がデータとして決まっており、動きにくさが秘術呪文の動作要素を阻害する為、呪文発動を失敗するとされている。
クレリックドルイドなどの信仰魔法には失敗率は無い、また昔の版などでは装備制限に関しては一律出来ないと書いてあるだけで特に理由付けされてなかったような。
3版系ではさまざまなペナルティこそあるがウィザードがフルプレートを着てグレートソードを振り回す事も出来る…実用的かどうかは別にして。


以上を踏まえた上で、鎧を着たまま失敗率無しに秘術呪文を発動するには

  • 失敗率を軽減したり無くすようなクラスになる(魔法戦士系クラスやバードなど)
  • 呪文失敗率が無い特殊な鎧を着る(例:トワイライト・ミスリル・チェインシャツ)
  • 呪文修正特技《呪文動作省略》で呪文の動作要素を無くす
  • 動作要素の無い呪文を唱える

上記の「動作要素の無い呪文」がアインズが鎧を着たまま使える魔法の発想元になっている、と考えてみたのだが…

とりあえずD&D3.5eではテレポ系にウェイル・オヴ・ザ・バンシー、タイム・ストップ他などが音声要素のみで発動できる呪文ではあるが、特典小説の描写などを見る感じユグドラシルでこのような複雑な呪文詠唱はしておらず、これらの考察も推測の域を出ない。

 

追記:「ウィザード 呪文が無ければ ただの人」でありD&Dの術者プレイヤーは不測の事態に備え、マテコンポーチを複数持っておく、サイレント・メタマジック・ロッドを買っておく、呪文書のコピーを作っておく(カネと時間がやたら掛かる)などの対策を取る人も多いが、中にはクラスはソーサラー(呪文書が要らない)、貴重な特技枠で《物質要素省略》 《呪文音声省略》《呪文動作省略》を取得するとまで主張する人もおり、此処まで来るとよほどヒドい環境で戦い抜いてきたんだなぁ、と心の闇を感ぜざるを得ない。

 

さらに追記:鎧装備制限に関して「金属が魔法を阻害する」という設定もラノベRPG界隈ではよく見られるが、D&D3.5eにはドルイドを除くとそのような設定は無い。(あえて探せば、低位占術のディティクト系が鉛板で遮られる。)
なお、妖精は冷たい鉄(通常の鉄、または鋼鉄を指す)を嫌う、という現実の伝承については、D&Dでは武器に使われる素材の「冷たい鉄/cold iron」設定に引き継がれている。

*D&D3版系での「冷たい鉄」はフェイ(妖精)やデーモンのダメージ減少(物理耐性)を抜くために、前衛メインウェポンに使われることが多い素材だが、魔法での強化が難しくその分高価となってしまう。

このような通常の鉄とは違う特殊金属としての「冷たい鉄」設定はD&Dが初出というわけでなく、D&Dでのこれはポール・アンダースンの小説「大魔王作戦」あたりの描写が元ネタにあると思われる。

ポール・アンダースンファンタジー小説からD&Dへの影響は各所で述べているが、D&Dで冷たい鉄が重用されはじめたのは3.5版からであり「大魔王作戦」とは30年以上の隔たりがある為、さすがに直接の影響は無いか。
ちなみに3.0版ではダメージ減少をブチ抜くのには強化ボーナス(+1とかの部分)の数字の大きさが重要であった。
さらに3.75版ともいうべきパスファインダーRPGの方といえば、3.0eと3.5eの折半案というべきか、一定以上の強化ボーナスがあれば材質や属性によるダメージ減少も抜けるようになっている。
こちらのほうがオバロの物理耐性に近い感じかな?

クラス考察 その7

"ちなみにツアーとかは種族レベルに加えて特殊な(非常に優秀な)ドラゴン専用クラスを多数習得しております。"  11巻作者雑感

D&D3.5eサプリ「ドラコノミコン」によると竜がキャラクター・クラスをとることは滅多にないが、それでも少なからぬ数のドラゴンが成熟した年齢段階に至った時点で上級クラスを得たりするとある。
この本にはドラゴン専用上級クラスが幾つか記載されているが、いずれも強力(最終的に神格になっちゃったりする)であり、当然というかPCに取らせないようにする為にどのクラスも前提条件がぶっ飛んでいる。

 *ホビージャパンのサイト『竜の書:ドラコノミコン』 プレビューはD&Dのドラゴンを知る為の概覧としてとても参考になる、基本的な知識として一度目を通しておいて損は無い。また3版とは少々設定が変更された部分もあるが、4版ドラコノミコンのサイトはココココ、いずれも有益な情報となるだろう。

 

〈ルーンスミス〉 ゴンド・ファイアビアド

D&D3.5eでのルーンの扱いは、ドワーフ及びフロスト・ジャイアントの書き文字としてや、地面に刻んで地雷的な発動をする呪文や円陣魔法に使用したりとおおむねファンタジーRPGにありがちな物となっている。(武器に刻んで強化するルールは無いが、刻まれた魔法のアイテムは多い)
それはともかく、「石の種族」記載のドワーフ専用上級クラス、ルーンスミスの能力だが小さな石版に秘術呪文をルーン文字で刻み、これから呪文発動する事によって鎧による秘術呪文失敗確率の影響を受けなくする。
また3Lvの能力、ルーン共有ではルーン石版を誰でも使用できるように作れるようになり、凄く便利。
以上のように重装魔法使いクラス(魔法戦士では無い)であり、オバロのゴンドとはおそらく関係無い。


〈エキスパート〉 パンドラズ・アクター

D&D3.5eのクラス、エキスパートはNPC用の基本クラスであり、職人とかが大体そんな感じである。
特殊能力は無いが特徴としては技能関係が優れており、どれでも任意の10種類を選んでクラス技能とする事が出来る(ここでイアイジュツとか言い出したら立派なマンチ)

他のNPC用基本クラスは

アデプト:未開の部族の呪術師や、ウィザードの様な専門家では無いまじない師
アリストクラート:貴族とか
モナー:一般人
ウォリアー:ボーナス特技の無いファイター、軍人とか
となっており、これらで英雄候補生たるPCとNPCを分けている。…のだが、あらゆるキャラクターが同一のルールの元に組まれている3版系において上級クラス持ちNPCなんかは珍しくなく、1Lv冒険者は一般人に毛が生えたようなものであり、プレイヤーだからといって特別感はあまり無い。(全体的にローパワーなエベロン世界や、4版ではまた違ってくるが)なお当然パンドラズ・アクターとは関係無い。

*D&D3版にはパンドラズ・アクターの種族:グレータードッペルゲンガーも居るし、他のクラスの特徴を真似て使用することが出来るようなクラス(カメレオンやファクトタム)もあるが、あまりオバロ考察に使えそうな感じのデータでは無い。

 

〈トゥルー・ネクロマンサー〉アインズWeb版

未訳のアンデッド専門本「Libris Mortis」記載の上級クラス、属性が善以外の「死の領域」持ちクレリック+ウィザード/ソーサラーから成れる。
クラス能力はアンデッド威伏/支配能力が順当に伸びていく、死霊術の術者Lv上昇、上位アンデッド創造、Lvドレイン、周囲にディセクレイトの効果(味方アンデッドが負のエネルギーで活性化)、擬似呪文能力として《ウェイル・オヴ・ザ・バンシー》の発動。

このようにアインズの能力と似た部分も多いが、このクラスは信仰呪文+秘術呪文の両方が伸びていくクラスであり、その点はウィザード/ソーサラー系秘術一本伸ばしのアインズとは異なる。


オーバーロード アインズ

「D&D Class overlord」などで検索すると、D&D wikiなどのそれらしいクラスデータが出て来て、すわアインズの元ネタか?と思うかもしれないが、これらは全て個人の自作クラスである上、能力的にもまったくもってアインズ及びオバロと関係無い。


しかしまあググると出てくるわ、出てくるわ、

ぼくのかんがえた最強のクラス、ぼくのかんがえた最強のモンスター、ぼくのかんがえた○○D20(○○の中にはきみのすきなアニメやゲームの名前を入れよう!)

日本では全くと言っていいほど自作クラスなんかは見られないしハウスルール運用も少ないが、海外のネット上ではこのような自作データが溢れかえっているし、同人のみならずサードパーティ製サプリとして色んな意味でアレな本が雨後の筍のように出版されたりしていたのだ。
(例:アフガニスタンD20 トライガンD20 ヘルシングD20 スレイヤーズD20)


これらをただ単にバブルといえるほどD20システムが流行った、と見るべきか、
あらゆるジャンルを包括できる(と勘違いさせる)ほどD20システムが優れていたと言うべきか、
公式ルールを遵守する日本、自由なプレイスタイルを楽しむ海外勢との文化的差異と見るべきか、
はたまた厨二病の本場メリケンは一味違うぜ!と見るべきなのか…
理解に苦しむ所である。

至高の四十一人 豆知識

元ネタと言うほどの情報でもないが、ちらほらとTRPG用語っぽいものが見られるので。


ク・ドゥ・グラース

とどめの一撃/coup de grace、通称:クーデグラが名前の由来だと思われる。
D&D3.5eでは無防備状態の敵に対して行える攻撃で自動クリティカル、即死判定アリというもの。
他のTRPGでも戦闘行動や特殊スキルとしてルール化されていることが多いが、とりあえず参考になりそうなパスファインダーRPGでのルールはここ

 

弐式炎雷 種族:ハーフ・ゴーレム

D&D3版のハーフ・ゴーレムは「モンスター・マニュアルⅡ」に記載されたテンプレート。
秘術的な改造手術によりゴーレムの強さを手に入れることが出来るが、殆どの人は形質変化に耐えられず人格が恒久的に悪属性に変化してしまう為、ハガレンごっこには向かない。
(というか義肢取り付けの度に意思セーヴを行うのだが、判定の難易度がとても高い)
筋力の上昇やゴーレムの持つ耐性(ダメージ減少、精神作用に急所攻撃クリティカル無効、魔法への完全耐性とか)が強力であり前衛向きと言いたい所だが、レベル調整値は無くプレイヤーキャラとしては使用できない。
さらに敏捷力も下がるので弐式炎雷のクラス:忍者には向いて無いしオバロと関係無いかもしれないが、イメージの補完にはなるかもしれないので一応。イラストはここ

 

フラットフット

立ちすくみ状態/Flat-Footedが名前の由来だと思われる。
戦闘が開始されたラウンドで自分のターンがまだ来ていない状態であり、敵ローグに先手を取られれば急所攻撃を受けまくる事になりかねない危険な状態。
パスファインダーRPGでのルールはここ

 

タブラ・スマラグディナ 種族:ブレインイーター

まあどう見てもマインド・フレイヤー(イリシッド)

 

ぷにっと萌え 種族:ヴァイン・デス

蔓で構成された植物系モンスターということであり名称的にはアサシン・ヴァインが近いが、このモンスターは知性も無くプレイヤーキャラとしては使用できない。(おそらくWeb版に名が出てきたモンスターの、絞め殺す蔦/ギャロップ・アイビーがこれに相当する)

他にビジュアル的にそれっぽいのはシャンブリング・マウンドだが、こちらは植物でありながら脳を持ち知力7とシャルテア並みの賢さはあるようである。
こんな謎生物でもレベル調整値がありプレイヤーキャラとして一応使用できるが、PC種族に植物を選んだなどという話は終ぞ聞いたことも無い。

追記:オバロwikiからの情報によるとD&D3.0版未訳モンスター集「Fiend Folio」及び4版「モンスター・マニュアル」記載のヴァイン・ホラーが元ネタ?
こちらのほうが人型植物だし、名称的にも近い。

 

ベルリバー 種族:体中に口がある肉の塊

ビジュアル的にジバリング・マウザーが元ネタでは無いかと目されている。
パスファインダーRPGでのデータはここ
高いヒットポイントに特殊能力てんこ盛り、基本ルールでの低レベル帯モンスターとしてはかなりいやらしい。

 

ヘロヘロ エルダー・ブラック・ウーズのモンク

以前の考察記事はここ
パスファインダーRPGでのブラック・プディングのデータはここだが、3.5eにあったエルダー版のデータは無いようだ。(英語だがd20SRDのデータはここ
なお3.5eモンスター・マニュアルではゼラチナスキューブの陰に隠れブラック・プディングのイラストは無かった。
「D&D Black Pudding」でイメ検して出てくるイラストはOD&DにAD&D1st、5eなどの物だがたまに真女神転生が混じってたりする。

 

粘体ついでの余談だが、RPG談義などで「日本産RPGのスライムが雑魚なのはドラクエドルアーガの塔の影響」「というか遠藤が悪い」という話のついでに「D&Dのスライムは凶悪だった」というのもよく耳にすると思われる。

ここから、さぞやD&D3.5eのスライム(グリーン・スライム)も凶悪な強いモンスターなんだろうなと思う人も居るかも知れないが、そもそも3.5e「モンスター・マニュアル」にスライムは載っていない。

ではどこかというと「ダンジョンマスターズガイド」3章、ダンジョンの生態系の所に記載されている。(パスファインダーRPGではここ
まあダンジョンのトラップ、ギミックとしてのスライムの性質が端的に示された結果、モンスター扱いで無くなってしまったという事だろう。

*このスライムやカビ対策として、呪文による照明や陽光棒だけではなく必ず松明(含む瞬間着火式)を何本かダンジョンに持って行くプレイヤーもいる。漢解除(人柱)としてパーティーの先頭に立たされていたファイターがスライムに溶かされた、あるいはファイターを松明で火炙りにしたなどと言う古強者の経験から生み出された知恵と工夫である。

*グリーン・スライムの脅威度は4であり、あえてモンスター的な強さでいうとミノタウロスミミック、虎、ヴェリー・ヤングな小型ドラゴンと同等といったところか。
特技《炎の爆発》(コスト無しでの弱い火炎攻撃、スウォーム対策にもなる)等を持っているPCにはあまり脅威的な遭遇では無いかもしれないが、「ドワーフはグリーン・スライムに汚染された坑道や地下建造物をエリアごと焼却処分する」とされており、まるで腐海のようにえんがちょ扱いされてる存在ではあるようだ。

 

追記:ペロロンチーノ

ビジュアルデザインにおいて、デーモンロード「バズズ」との相似が指摘されている。
*パスファインダーRPGでのデータはここ、別に弓使いでは無い。

あとはD&D3.5eにおいてプレイヤー種族として使用しやすい鳥人サプリメント「自然の種族」記載の「ラプトラン」があるが、これは羽は四枚では無い。

ちなみにラプトランでぐぐってトップのこのページのイラストは、ホークフェザー・アーマを装備したエルフレンジャーのソヴレス君であり、ラプトランとは関係無い。

呪文 その25

〈フォース・エクスプロージョン/力場爆発〉
シャルティアが対アインズに使用。
名称や術者中心の爆発という効果からソード・ワールドの神聖魔法Lv7、〈フォース・イクスプロージョン〉呪文が元ネタみたい。
てかD&Dにも普通にありそうな名前なんで、力場属性の呪文をずっと探してた…


〈センス・エネミー/敵感知〉
こちらもソード・ワールドの古代語魔法2Lvに同名呪文アリ。
ただ、ありきたりな英単語なので他TRPGのスキルなどにも同名の物が見られる(アリアンロッドとか)

 

"…確かにそれも一つの手だな。変化系の魔法を使えば一時的な変化ですむ。" 書籍5巻113p

《ポリモーフ/変身》ウィザード4Lv呪文
変身呪文は何種類かある上、版によって制限及び効果がいろいろと変わってきているが、とりあえずD&D3.5版で「他人にかけれる」「オーガになれる」「肉体能力が変化上昇する」「イビルアイでも使えるLv帯」となるとポリモーフが妥当なところ。
これが上位呪文の《ポリモーフ・エニィ・オブジェクト》となると知力までオーガ並みになるという危険も伴う、諸刃の剣。クライムにはおすすめ出来ない。


〈魔法の明かり〉 書籍9巻255p

《ライト/光》 多くの術者クラス、0Lv呪文
ンフィーレアが使用。描写を見る感じでは永続光とは違いそうなので普通のライト呪文だと思う。持続時間は術者Lvあたり10分なので、ンフィーレアなら30分ぐらいは持ちそう。

この呪文で明かりをつける時には、スタッフを掲げ「シラク!」と唱えるのがD&Dでのたしなみ。
もちろん、陽光棒をベルトに挟んでおくなどといった、はしたない冒険者など存在していようはずもない。


〈支配の呪言〉 デミウルゴスのスキル

《グレーター・コマンド/上級命令》クレリック5Lv呪文の効果?
心術(強制)[言語依存、精神作用]と、サイレンスなどいろいろな手段で防ぐ事が出来き、この点はオバロ作中で提示された防御策と同じである。
出来る命令は「来い」「落とせ」「逃げろ」「倒れろ」「止まれ」の5種類であり「ひざまずけ」はないが、「倒れろ」で伏せ状態になるからオバロ再現は可能か。
なおオバロでは40Lv以下には対策無しだと無条件で効く(所謂セーヴ不可)ようだがD&Dではそのような制限は無く、意思セーヴ判定成功で無効化できる。

 

追記:レベル40以下に無条件に効くという点に関しては《パワー・ワード/力の言葉》系呪文(HP100以下)や《ブラスフェミイ/冒涜の声》(Lv差)あたりを参考にしたようにも思える。

さらに余談、サードパーティ製未訳サプリメント「Book of Erotic Fantasy」(通称:エロ本)では上記コマンド呪文が拡張され、追加で「自慰せよ」「絶頂せよ」という命令が…これで薄い本展開も安心だ!

ドラゴンの強さに関して 続き

転載で申し訳ないが、2chで興味深い書き込みを見つけた。

160 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ 77c6-7Gj5)
2016/08/18(木) 21:46:19.58 IDBtItomI40
フロストドラゴンといえど、魔樹よりは弱いだろう
だとするとどんなに強くてもレベル80位かな
いや、強すぎか 漆黒聖典のリーダーより強くなる

162 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ cfc1-NXZ6)
2016/08/18(木) 21:51:08.53 IDG8TbBakU0
>>160
エンリさんが食ったフロスト・エンシャント・ドラゴンでも
レベル60行かないはずなんで…

167 :
この名無しがすごい! (ササクッテロ Sp07-wLiW)
2016/08/18(木) 22:06:47.74 IDw6D0iPshp
>>162
そんな記述あった?

174 :
この名無しがすごい! (ワッチョイ cfc1-NXZ6)
2016/08/18(木) 22:40:34.33 IDG8TbBakU0
>>167
ベースのD&Dのエンシェント級の竜からの計算


上記の人がどんな計算をしたのか初めはさっぱり解らなかったが、どうやらD&D4thのデータからの推測のようである。

*D&D4th基本ルールでのキャラクターLv上限は30Lv、これをオバロでの70LvくらいとするとD&D4thでのエンシャント・ホワイト・ドラゴン24Lvはオバロで約56Lvとなる。

オラサーダルクの46Lvよりは強い予想値だが、自分が3.5版ヒットダイスより換算した100Lv越えよりかはよっぽど近い。

さらにD&D4thでは今まで12あった年齢段階を大幅に減らしワームリング、ヤング、アダルト、エルダー、エインシャントの5段階しか無い。
この部分も書籍11巻末のオラサーダルクの種族レベルと対応しており、くがね氏の「竜としての最高位の成長段階」発言とも合致する。

 

D&D3.5eから4thに移り変わり(少なくとも数字の上は)弱体化したドラゴン他モンスターをオバロ転移後の世界で再現、とか妄想してみたが自分はD&D4thについてプレイ経験も知識も殆ど無く、24Lv単独モンスターというものの強さが感覚的にまったく掴めないため、これ以上深い言及は避ける。

あるいは単に神話時代の強大な存在、種族が時代が下るにつれ弱体化するというファンタジーにありがちな設定のアレ(指輪とかFSSとか)のような気もしないでもない。

ユグドラシルは北欧神話が元ネタ

なのでフロストジャイアントの元ネタも北欧神話であり、今後ファイアジャイアントなんかが出てきても北欧神話だから当然、と思うかもしれない。
それはそれで間違っていないが、やはり考察材料として参考にすべきなのは北欧神話でもウィザードリィでも無くD&Dである。


最初のファンタジーRPGであったD&Dではオリジナル以外にも各神話、ファンタジー小説から大量のモンスターを元ネタ導入しておりそこで造られた、追加された各設定は後のファンタジーRPGでも定説化している物が多い。

D&Dでのフロストジャイアント&ファイアジャイアント自体、種族設定に元の北欧神話の影響が見られるため、オバロに出てきたときに北欧神話っぽく見えるかもしれないが、普通にD&Dベースの可能性も大きいわけで…

だがこのような神話発祥D&D経由のモンスター類が、後発のRPGでは設定孫引きを繰り返す内にD&D由来であることも忘れさられてしまい本来の伝承に基づいた設定に先祖返りするという事態も良くあり、オーバーロードに限らずファンタジーRPGのモンスター考察などをする場合なにぶん注意する必要がある。

*意図的にD&Dから離した設定にするパターンもある(FFでのマインドフレイア設定の変遷とか、D&D内でもエベロン世界の種族設定など)

 

*書籍11巻ではフロスト・ジャイアントについて少々触れられてはいたが能力の詳細までは出てこなかった、残念。
しかしその生態(縄張り的に天敵のホワイトドラゴンに奴隷扱いされる、あるいは逆に弱いホワイトドラゴンを奴隷扱いすることもある)についてはD&Dシナリオ的に日常茶飯事である。


*書籍8巻に登場したバーゲスト/悪霊犬もD&Dではメジャーなモンスターだが、D&Dのバーゲストは鎖は持っておらず、ここらは本来の神話伝承あるいは他RPGからの物と見るべきだろう。
しかし特殊能力〈鎖の大旋風〉については、D&D3版系特技《大旋風/Whirlwind Attack》の影響が有ると思われる。
この特技は全ラウンドアクションで間合いの中にいる全ての敵に対して1回の近接攻撃を行なうという物で一見強力そうに見えるのだが、前提条件がやたらと厳しく(それでありながら大旋風は能力的にその前提特技と噛み合っていない)、 ようやく大旋風が使える頃には普通にヘイスト貰って全力攻撃した方が強くね?という状況も多く、(クラス特徴のボーナス特技が多いため)この特技を取る可能性が無いでもない唯一のクラス:ファイターと合わせてネタにされることも多かった。(ネタとしての

追記:そういえば、Web版のザリュースは周囲を攻撃する戦技〈ワールウィンド〉を学んでいたが、これも《大旋風》が元ネタだろう。ついでだが〈アイズ・イン・ザ・バック〉は《直観回避/Uncanny Dodge》及び《直観回避強化》が元と思われる。(特技ではないがバーバリアンやローグのクラスで習得できる能力、不意打ちや挟撃にならず急所攻撃を食らいにくくなる)


*他にはWeb版においてアウラケツァルコアトルを使役していたが、元ネタとして見るべきはアステカ神話でも白亜紀翼竜でも無くD&Dモンスターの「コアトル」であろう。

追記:3.0版「モンスターマニュアルⅡ」(和訳有り)に翼竜であるケツァルコアトルのデータがあり、後のアップデートと「プレイヤーズハンドブックⅡ」で動物の相棒にするためのドルイドLvが記載された。ここから見るに恐竜の方をクラス能力で使役しているような気もしたが、改めてWeb版を読んでみると「蛇のようなモンスター」と描写されている為、やはりコアトルの方が発想元にあると思われる。

レイナースの呪い、やっぱダメかも

以前の考察でレイナースにかけられた呪いについて、3Lv呪文で解けるじゃろとかテキトー抜かしていたが、改めて調べるとけっこう大変な可能性があることが分かった。

例によって「不浄なる暗黒の書」である。
この本の28pには呪いのバリエーションがいろいろ書いてあるが、そのなかの「死に際の呪い」では、ことさら邪悪なクリーチャーが殺した相手に死に際の呪いをかけることがある、とあり呪文発動能力を持たなくても呪いの効果(ビストウ・カース系呪文)を与えることが出来るようだ。

さらには10HD以上のクリーチャーがかけた呪いは簡単には解呪できず、ウィッシュやミラクル呪文、殺したクリーチャーをトゥルー・リザレクションで蘇生させる、やっかいなクエスト(ドラゴンぶっ殺してこいとかそんなん)をクリアする、などの方法が必要とある。
*どれも9Lv呪文、オバロでは10位階魔法か超位クラス

こりゃマジでアインズに頭下げるしか無いんじゃねーかな?


余談としてちょっと面白い呪文も見つけたので書き留めておく。
《レッド・フェスター》 腐敗呪文、アサシン、ブラックガード3Lv「不浄なる暗黒の書」記載

「対象の皮膚は赤くなり、水泡ができる。この水泡はただちに、じくじく膿んだ傷に変わる。これに加えて、対象の性格は奇妙に暗くなり、自尊心が消滅する。」

フレーバーテキストが無駄にエグい、が実際の効果としては筋力と魅力にダメージ。(レストレーション系呪文で治癒できる)
性格が暗くなるとか膿とか、かなりレイナースの呪いの効果描写に近いのだが、この呪文自体は呪い属性では無い。
ただオバロ自体、不浄本出展ネタがやけに多いので(そんなファンタジーは嫌だw)この呪文をくがね氏が読んで、面白がって参考にした可能性もある…?

*レイナースの性格&膿はビストウ・カース系呪文による永続的な魅力減少と解釈出来なくも無い


まー今回の纏めとしては、本開いたらキャラが強くなりそうなデータ(特技、上級クラス、アイテム、呪文)だけチェックして後は流し読み、みたいなことはやめてちゃんと全部読んでおこう、という教訓を今更得たw