Tomb of the Overlord

オーバーロード 元ネタ考察 備忘録

ツイートちょっと解説 その3

丸山くがねちゃん(11歳)@maruyama_kugane · Aug 11

"教えて偉い人!
3.5eで仮に28HDモンスター(ソーサラーとして呪文を使え、CL11)がソーサラー7lvを持っていた場合、そいつのシミュレイクラムは(28+7)/2=17HDと見なして魔法(特殊能力に呪文があるので)を使っても良いの?"

 

上記ツイートを雑に要約すると「合計35Lvで18Lv分の呪文発動能力を持つモンスターの強さ半分ってどうなるの?」となるが…

非常にめんどくさい問題である。ウィザード7lvシミュレイクラム呪文は大雑把に言えば、本体の半分のレベルを持つコピー雪像を作りだす呪文(ロマサガの風術シムラクラムの元ネタ)だが、ヒット・ダイスと術者レベルが同一でない場合や種族として術者クラス相当の呪文発動能力を持つクリーチャーの処理について呪文説明には何も書かれていない。


このツイートに対するリプライの多くは質問に無関係な物、よくわからんけど半分でいいんじゃね?(くがね氏はクリーチャーによってはコピー元より術者Lvが上がってしまうのを問題視しているのでよくない)、DMが好きに決めろ、等々くがねちゃんの求める答えは殆ど無いようだが、一人だけルールに基づいたリプライ返しがあった。

 

烤面筋焖饭@komeiji_menfan ・ Aug 29
17hd,14cl as sor. But I think you can refer to the shadow simulacrum template on page 156 of Shadowdale: The Scouring of the Land to determine the specific HD situation.

 

ヒット・ダイスは17、術者LVは14になるとの事だが、これは恐らくモンスター種族生来の呪文能力はヒット・ダイスの増減に基づかない=シミュレイクラムで半減されない、ソーサラー7Lvは半減(端数切捨て)され、11+3=CL14といった計算なのだろう、まあまあ納得がいく答えだ。

*しかしながら「Shadowdale:The Scouring of the Land(2007,未訳)記載の156ページにあるシャドー・シミュラクラム・テンプレートを参照すればいいと思います」というのは今回の事例にはあまりよろしくないような……本にサンプルキャラとして書かれているものは

ファイター11/ソーサラー12/シャドウ・アデプト4/ディヴァイン・チャンピオン4
↓シャドー・シミュラクラム化
ファイター11/ディヴァイン・チャンピオン4

というようにソーサラーとシャドウ・アデプトLvがごっそり抜け落ち呪文発動能力が無くなってしまっているし、どうしてそうなるのかテンプレートの説明に書いて無い…よし、見なかったことにしよう。

 

めんどくさいルール解釈はこのくらいにして皆さん、このツイートにはくがねちゃん本人に関わる幾つかの重大なヒントが含まれているのにお気づきだろうか?

まず、くがねちゃんが未だにD&D3.5版をプレイしているという件に関してはD&D3.5eが最高のロールプレイング・ゲームだからちかたないとして、ソーサラーCL11として呪文発動能力を持つ28HDモンスターという所、妙に具体的なデータじゃないか?

 

というわけで手元にあるモンスターマニュアルにざっと目を通したところ、以下2つのモンスターデータが該当した。

オールド・シルヴァー・ドラゴン
超大型サイズの竜(冷気)ヒット・ダイス 28d12+168(350)
11Lvソーサラーとして呪文を発動(加えて、クレリック呪文、風、善、秩序の各領域呪文も習得)

オールド・レッド・ドラゴン
巨大サイズの竜(火)ヒット・ダイス28d12+196(378)
11Lvソーサラーとして呪文を発動(加えてクレリック呪文、悪、混沌、火の各領域呪文も習得)

 

つまり!今でもD&D3.5版で高レベルキャンペーンをぶん回してるプレイグループを探し出し参加して、オールド・シルヴァー・ドラゴンのコピー雪像を作ろうとしているマンチプレイヤー、または敵ボス術者のお供としてオールド・レッド・ドラゴンのコピー雪像を出したDMがいたらビンゴ、そいつはくがねちゃん本人の可能性が非常に高いってわけだ!(名推理)