Tomb of the Overlord

オーバーロード 元ネタ考察 備忘録

非実体はアストラル体?

オーバーロードではゴーストなどの非実体はアストラル体/星幽体とも描写されている。
がしかし、D&Dでの非実体/Incorporeal はエーテル界からの顕現に関する能力であり、アストラル界とは関係無いしアストラル体でも無い。

説明が非常に大変な次元界関係はWikiに丸投げするとして、この違いはD&Dゲーマーとして読んでいて目にする度に一寸もにょっとする…

注:D&Dの非実体アンデッドの全てがエーテル体というわけでは無い、シャドウなんかは影界由来の能力である。


これに関しては単純にくがねちゃんが間違えたという可能性もあるが、オカルト用語として微妙に普及しているアストラル体/星幽体という言葉の使い勝手が良い為、あえてD&Dの設定より変更したという側面も考えられる。
あるいは、くがね氏とも関係が深い事もなくないTYPE-MOON奈須きのこ氏の一連の作品設定に引きずられたという可能性も…

 

*書籍3巻のシャルティア対アインズ戦をみるに、ヴァンパイアの霧化もオバロでは非実体になっているようだが、D&D3.5eでのこれはガス化形態であり非実体では無い。
ガス化形態での物理耐性はヴァンパイアの耐性と多くがダブっており、移動の利点は別にして防御面でのガス化の利点は無い。
このあたりを考慮してオバロでは非実体に変更したのだと思われる。

 

*一昔前はWiki情報なども無く、ネットで次元界の情報を検索しようとすると(ググるという言葉も無かった)D&Dでは無くオカルト関係のサイトばかりヒットし、そのアレっぷりに引くというD&Dゲーマーも多かったと思われるw
現在は星幽界などでググると、けっこうTYPE-MOON関係のサイトがヒットし、時の移り変わりを感じてしまう。

 

追記:TRPGガープス」における「アストラル・プレーン/霊界」を元ネタにしたのでは?という情報を耳にした。
またガープスに限らずファンタジーRPGTRPG設定で霊界を単にアストラル界としている物は少なくないようだ。
(過去の感想返しだかで、くがね氏はガープスもインスパイア元の1つに挙げている)

というか、物質界に隣接する中継界が3つ(アストラル界、エーテル界、影界)もあるD&D設定が細かすぎるだけという話でもある。

AD&DのPlanescapeを経て3版で提示された「大いなる転輪/The Great Wheel」宇宙観は結局4版で大幅に簡略化されてしまいゴースト関係はシャドゥフェル出身ということに統一された。また同じ3版であってもキャンペーン・セッティングが変わると世界どころか宇宙観自体ががらりと変わるという豪快さである。

このようにD&Dの世界と一口にいっても内実多様であり非常に混乱しやすいが、このブログの情報は基本的に3版出版当時のワールド・オブ・グレイホーク・キャンペーンセッティング及び「大いなる転輪」に基づき書かれている点に留意願いたい。