Tomb of the Overlord

オーバーロード 元ネタ考察 備忘録

呪文 その32

〈エレメンタルフォーム/精霊形態〉 第9位階 
《エレメンタル・ボディ/元素の体》 ウィザード7Lv 『次元界の書』出展
術者は自分の肉体を特定種類の元素物質へと変成させ以下のエレメンタルの特徴を得る
暗視60フィート、挟撃状態にならない、毒および睡眠および麻痺および朦朧化および急所攻撃およびクリティカル・ヒットに完全耐性。さらに選択した元素に応じて以下の特殊能力を得る
風:飛行能力、風の体得
地:地の体得、突き押し、外皮強化
火:[火]に対する完全耐性、着火
水:水泳移動、水の体得、水浸し

盛りだくさんの能力を長時間得るバフ呪文、オバロで9Lvに変更されたのも納得の性能である

 

〈エレファント・イヤー/象の耳》 第2位階
《リスニング・ロアコール/聞き耳の奥義》 ウィザード、ドルイド、レンジャー2Lv 『冒険者大全』出典

技能<聞き耳>の判定にボーナスを得る。また術者が高い<聞き耳>ランクを持っているならば、非視覚的感知などの特殊能力も追加される。

 

〈トレマーセンス/振動感知〉 第4位階
《トレマーセンス/振動感知》 ウィザード3 レンジャー2Lv 『アンダーダーク』出典

残念ながらD&D3.5eではドルイドの習得リストには入って無い。
半径30フィートの振動感知能力を得る呪文だが、オバロ作中ではもう少し感知範囲は広いような描写となっている。

 

テンペスト/暴風雨〉第9位階
《ストーム・オヴ・ヴェンジャンス/天罰の嵐》 クレリック9 ドルイド9Lv

巨大な嵐の黒雲を空に作り出し、雷鳴、酸性雨、稲妻、雹、暴風雨を起こす呪文。
オバロ作中描写では直接ダメージを与えるような効果は無く、嵐による風力効果を重視した魔法の様だ。
視界制限及び移動の阻害、遠隔攻撃不可、呪文発動妨害(精神集中判定)など

 

〈カコフォナス・バースト/不快音の爆裂〉
《カコフォニック・バースト/不協和音の爆発》 ウィザード、バード呪文5Lv 『呪文大辞典』出典

以前に音波属性は耐性を持つモンスターが少ない為、ゲームバランスもあって大ダメージを出せれる呪文は無いとか何処かに書いたが、この《カコフォニック・バースト》こそ使い易い効果範囲を持ち、かつそれなりにダメージが出る数少ない音波ダメージ呪文である。
一応これより上位の音波属性呪文といえば《グレーター・シャウト》8Lvが存在するが、聴覚喪失と朦朧化の副次効果及び結晶状の物体に特効という特徴があるもののダメージ魔法としてみればかなり低く、《カコフォニック・バースト》の方が術者レベルによって増えるダメージ上限が高くなっている。

まあ要するに…最初の基本ルールに載った呪文とかよりかは、それより後に出版されたものの方が強いデータが多いというアレですよ、商業的な理由(販売促進)のために生まれた呪文の一つと言っていいだろう。

 

"神官などであれば死亡した直後にかければレベルダウンしない蘇生魔法などもあるし" 16巻213p
《リヴィヴィファイ/緊急復活》 クレリック5Lv 『呪文大辞典』出典

死んで1ラウンド以内の死体に発動すればレベルダウンせずに蘇生できる復活呪文である、触媒に必要なダイヤモンドも1,000gp相当で《レイズ・デッド》に比べ1/5とお得。
「いやいや、1ラウンド以内って使いにくいよ。生き返っても意識不明の重体(HP-1)じゃまたすぐに死ぬし…」と心配するクレリックの方もいるだろうがご安心。
これといくつかの呪文を組み合わせ使いこなせば「トゥルー・リザレクションのスクロールは28,825gpもするし使うにしてもレベルが足りない、買えるだけの金があっても田舎町には売ってない」という諸問題ともおさらば、安心して死のペナルティを回避することが可能だ。
まずは仲間が死んだら数ラウンドのうちに《ジェントル・リポウズ/安らかな眠り》*12Lv呪文を死体に使っておく。オイル(ポーション)にしておけば誰にでも使用可能だし、戦闘中にも使いやすい。これで《リヴィヴィファイ》よりは時間的余裕があるし、数日間は死体が腐らないので運搬時に不快な思いをしなくて済む(ルールブックにそう書いてある)。安全な街に辿り着いたらまずは《レヴナンス/一時復活》(クレリック4Lv、呪文大辞典)と《リヴィヴィファイ/緊急復活》呪文を仕込んでおく。次にレヴナンス呪文を使うわけだが、これは死んでからレベルラウンド以内の死体にのみ効果を発揮する呪文で、一時的に数分間バフ付き蘇生されるという火事場のクソ力的呪文である。ジェントル・リポウズのおかげでこの時間制限を伸ばしているわけで仲間は無事蘇生され、数分後レヴナンスの効果が切れた途端に再び死ぬ。そこで待ち構えていたリヴィヴィファイ呪文を使い、安全安価にレベルダウン無し復活するというマンチ技高度なテクニック、やはりサプリメント‥‥!!  追加ルールは全てを解決する‥‥!!

 

〈アース・マスター/大地の支配者〉
"土か……。んー。読み違えると勿体ないけど……" 16巻202p
《アンダーマスター/地下を統べるもの》 ドルイド9、ウィザード9Lv 『アンダーダーク』出典

術者は地面に立っているか地中にいる限り、大地を統べる力を獲得する。具体的にはアンダーマスター呪文の持続時間の間、石や土に関する以下の呪文が使い放題となる。
「地潜り、地震、掘削、重力反転、石への溶け込み、大地鳴動、石の軟化、石像化、石材形成、石の球体、石の語り、石を肉に、岩を泥に、泥を岩に、石の壁」呪文発動には触媒としてディープ・ブルー・スピネル(500gp以上の価値)が必要。

今回アインズは土で覆われた室内を見て、何らかの土を使った攻撃や戦場コントロールでくると想定し土や石、大地の操作に特化した魔法〈アース・マスター〉をスクロールから発動したのだが、エルフ王デケムがベヒーモスの戦闘形態移行に伴い部屋中の土を集めてしまった為、魔法の効果は発揮されなかったよ勿体ない……というオチが筆者の推測である。

*1:オバロにおけるマジックアイテム〈シュラウド・オブ・スリープ/安眠の屍衣〉と同じ効果