Tomb of the Overlord

オーバーロード 元ネタ考察 備忘録

「山小人の工匠」描写から見るルール その2

"そして荷物の運搬のために金貨を使って召喚したマンモスのような魔獣が5体だ" 書籍11巻-93p

D&D3.5eではアフリカゾウにインドゾウ(ファンタジー世界で何故にアフリカインド?)、マストドンにマンモスまでデータ化されているが、どれも[火]や[冷気]の抵抗は持っておらず上記の魔獣とは違うみたい。
うーん、わざわざ「魔獣」と書いてるから種別:動物とは違うのか、それともムマークあたりをイメージしたのか?
D&D以外からの可能性もあるし…元ネタがわかんない。

 

アウラがクアゴアの足跡を追跡 122pぐらいから

特技《追跡》を持っていれば技能《生存》の判定で足跡を辿ることが出来る。

*ちなみに基本クラス:レンジャーは技能《生存》がクラススキルな上、1Lv目で特技《追跡》をボーナス特技として貰える。

直接戦闘には関係ないので、上級クラスの前提でもない限りわざわざ取ることも少ない特技《追跡》だが、あったらあったで便利でお世話になる事も多い。

追記:"流れた血の跡が続いている。相手に追跡する能力がなくても、自分を追うことは容易だろう" 16巻244p
上記では省いたが技能<生存>判定難易度10以下の痕跡、つまり見てすぐ分かるカンタンな足跡などは《追跡》特技が無くとも後を追うことが出来る。わざわざ書いてあるということは「追跡する能力」といったスキルがオバロでは存在するからだろう。

 

"〈完全不可知化〉では音から気配、そういったものまで全て消してしまう。よほど高レベルの盗賊系職などでなければ探知は難しい" 書籍11巻-132p

通常、不可視状態の物を見るには《シー・インヴィジビリティ》呪文やマジックアイテム等で対応する事になるが、技能《聞き耳》や技能《視認》で高い達成値を出せば、何か居る事に気付いたり場所を特定する事が出来る。
この場合、アインズは音を出していないし「不可視状態で動かずにいる相手」に対する視認となるだろう、判定は高難易度だがエピックレンジャーのアウラなら容易い事かと。

*基本クラス:レンジャーは技能《聞き耳》も《視認》もクラススキルであり、盗賊系クラスと同等に伸ばしていく事が出来る。そしてエルフ種の多く(ダーク・エルフ含む)は聞き耳、視認、捜索判定に+2の種族ボーナス*1

それとアインズは〈完全不可知化〉魔法を使っている為、おそらく低位の不可視視認能力だけでは見つける事が出来ない:ココを参照


"ちらりとアウラの視線がアインズに向けられた。ただし、微妙に外れている。" 書籍11巻-137p

上記技能を使った不可視存在の特定は、正確には見えている事にはならずマスを特定できるだけである。
攻撃することは出来るが、完全視認困難扱いで命中に50%の失敗確率があるし、精密さを必要とする攻撃(急所攻撃など)も出来ない。

"微妙に外れている"などと何気なく描写しておきながら実は背景にあるルールに則った表現、というのは小説「オーバーロード」の稀有な特徴の一つ。
丸山くがね氏のゲーマー気質が成せる業だろう。

*1:追記:16巻76pにダークエルフおよびエルフは人間よりも聴覚に優れているとの記述アリ