Tomb of the Overlord

オーバーロード 元ネタ考察 備忘録

「英雄の領域」とは

くがね氏の言やキャラ紹介によると、クレマンティーヌ、ラキュースが「英雄の領域」、ガゼフが「片足突っ込む」らしいがこれはどういったものなのか?

 

80年代半ばに和訳され、くがね氏もプレイを明言しているクラシックD&Dでは1~9Lvまでキャラクターレベルにそれぞれ称号が決められており、また9Lv以降はネームレベルと呼ばれ称号は変わらなくなる。

クラス:戦士/ファイターの称号を見てみると

1Lv 古強者/Veteran
2Lv 戦士/Warrior
3Lv 剣匠/Swordmaster
4Lv 闘士/Hero
5Lv 探検家/Swashbuckler
6Lv 剣士/Myrmidon
7Lv 勇者/Champion
8Lv 英雄/Superhero
9Lv 郷士/Lord
10Lv 10レベル郷士
11Lv 11レベル郷士

となっており、この9Lv以上の「ネームレベル」を"英雄の領域"の概念に当てはめているのではないか?と考えてみたが……

 

*9Lv以上のネームレベルとなると、一流と認められ諸国に名が広まり、城持ち領地運営したりするらしいが、名が広く知られていると言う点ではガゼフは十分ネームレベルである。

*これらから考察すると、ガゼフの持つクラス:チャンピオンも闘技大会の優勝者という意味だけでなくファイター7Lvの称号を元にしている?武王もいるし考えすぎか。

*D&D4版には英雄級、伝説級、神話級といった、おおまかなレベル帯の区分けがあるが、4版ではプレイヤーキャラは1Lvから英雄なので今回の考察の例にはふさわしくない。

*Web版-設定によると第5位階魔法が「この領域から英雄クラス」とある。そしてD&D3版においてウィザード、クレリックなどの専業術者クラスが5Lv呪文を習得するのも9Lvである(クラシックでは一部やや後ろにずれ込むがマジックユーザーは9Lvで習得)ともかく5Lv呪文に手が届くようになると世界が変わる(テレポ、死者蘇生、神様に質問、長距離念視、次元渡航)、3版ルールブックに記述は無いものの9Lv以上は英雄レベルなどとは昔からよく言われていた。

*ガゼフ28Lv説が出ているが、これを3.5で割るとD&D3.5eでのガゼフは約8Lv、自分の考察に近い数値だがそもそも3.5版とクラシックD&Dではレベル上限やシステムでかなり違いがあり、要注意。

 

追記:《レジェンド・ローア》呪文の説明を読むと、大まかに言って11Lv以上が「伝説の人物」らしい、オバロ現地勢ではフールーダあたりが相当するだろう。

*3.5eでリッチになれるのも術者レベル11以上、これはAD&D1stでのマジックユーザー11Lvの称号、大魔法使い /Wizardに起因するD&D系でたまに見られるレベル区切りの一つである。ここらがオバロの「逸脱者」か?

また高レベルファイターの城持ち領地運営に関しては、クラシックD&D経験者からいろいろ話を聞くことはあるが(高レベル用ルールで導入されていた)D&D3版系では一言二言ほどDMGで言及されていたのみで、大量の追加サプリがあったにも拘らずルール化されることは無かった(一応お城建設ルールだけの本とかもあったが)
しかし、3版ルールを使用したPCゲーム「ネヴァーウィンター・ナイツ2」では主人公が成り行きで騎士叙任されたうえで、領主のロードナッシャーに(いやいやながらも)協力していくうちにいきなり砦と領地をどーんと渡され、ここを拠点として部屋や建物の修理、街道整備、兵士の強化、徴税など領地運営する羽目になる。(15Lv位の時だったか、ご褒美というより危険地帯のボロ砦を押し付けられただけのような…)
高レベルPCは一介の冒険者ではいられない、クラスレベルとは能力だけでなくその地位も表す、などといった考察もあるだろうが「いずれは一国一城の主に」という感覚は、メリケンではわりかし普通なのかもしれない。

 さらに追記:パスファインダーRPGでは連作シナリオ「kingmaker」及びサプリメント「Ultimate Campaign」で領地運営と大規模戦闘ルールがサポートされた。
さらにはクトゥルフ物のシナリオやスターファインダーで宇宙旅行と、マジで今までのD&Dを全てひっくるめて復活させそうな勢いである、すげえな。