Tomb of the Overlord

オーバーロード 元ネタ考察 備忘録

クラス考察 その3

〈戦士/ファイター〉ガゼフ、クライム、ナーベほか
「ファイターは("戦う者"の名が示す通り)全クラス中で最高の戦闘能力を持つ。」PHBファイターの特性より
戦士はクラス能力として戦闘用ボーナス特技を多量に取得できる、というかそれしかない。
3版基本ルールのみの時点では、ドツキ合い以外出来ることが少なくまた特技の種類も少なかったため「パラディン様の馬の世話係」などと揶揄されることもあったが、強力な特技とそれを使ったコンボが増えた現状では、低レベルから活躍できるクラスである。
が、それでも1本伸ばしの意義は薄く人間、戦士、男の組み合わせでがんばっているキャラクターは「H.F.O」と呼ばれ、度々ネタにその名を響かせている。

 

追記:ファイターも戦闘バカ≒脳筋と思われがちだが、実際のキャラメイクにおいては多くの特技の前提となっている特技《攻防一体》を取得する為に、知力は13まで上げておくというパターンも多い。

とはいえ、その知力によって得られる技能ポイント(人間だとさらにボーナスが付く)を生かそうと思っても、肝心の振込先であるクラス技能が壊滅的であり、結局は<知識:宗教>や<交渉>を持つパラディン(クラス能力的に知力を使わない)に比べても「かしこい子」扱いされることはあまり無い。


〈チャンピオン〉 ガゼフ
クラシックD&Dでは7Lvファイターの称号が「チャンピオン/勇者」だった。


〈軽戦士/フェンサー〉 サキュロント、ヘッケラン
Dragon #310記載のファイター・ヴァリアントの一つ。
通常ファイターとの違いは中装鎧とバックラーまでの習熟、<交渉>など技能の変更、ほかにも特技の代わりにクリティカル系能力や見切りなどシティアドベンチャー向け軽戦士としてデザインされている。
サキュロントをD&D3.5eで再現するなら、フェンサー2Lv/イリュージョニスト3Lv(幻術の高度専門化)といったところだろう。

*ドラゴン誌まで引っ張り出してみたが、常識的に考えればフェンサーはD&Dからではなく他のTRPG(例えばソードワールド2.0)やMMORPGのクラスからの影響によるものだろうと思われる。

追記:「オーバーロード5巻&6巻作者雑感」によると、アダマンタイト級であるサキュロントはクライムとの比較のための仮の場合だが「戦士15/魔法詠唱者15」らしい。これではガゼフと同等になってしまうため、実際はもっと低い?


デュエリスト マルムヴィスト
「ダンジョン・マスターズ・ガイド」記載の前衛系上級クラス。
特筆すべきクラス能力としては、鎧無しでアーマクラスに知力ボーナスが乗るように、また片手刺突武器にダメージボーナスがつき強くなる。
スワッシュバックラー開始から目指すレイピア剣士コースが一般的だろうが、知力を生かして例えば魔法戦士に数レベル混ぜ込んで防御力を高める手法や、あえてモンクで条件を満たして知力型モンク/デュエリストなどといった変則的クラスもやれないこともない。(この場合、特技で素手を刺突化するか、モンク武器のサイ/釵を連打で使用する事になる)


〈剣聖/ケンセイ〉 コキュートス、ブレイン
「戦士大全」記載の上級クラス、属性は秩序のみ。
愛用武器に特殊能力が付きまくり、"剛力招来"で筋力が跳ね上がる。前衛職のなかでも強さはトップクラス。
このクラスに就くには、特定の強力な主君か理想に対して“誓い”を立てる必要があり、コキュートスがそれっぽいといえばそうだが、ブレインはどうかなぁ、、

追記:AD&D2ndルールでの剣聖/kensaiは命中、ダメージ、アーマクラスにボーナスが付き、気パワーで武器ダメージが最大化。ただし射撃武器、鎧、盾、小手類は使用禁止と、かなりコキュートスに向いたクラス(ファイターキット)である。インタビューなどを見る限りくがね氏はAD&D2ndはプレイしていないようだが、バルダーズゲートシリーズなど電源系D&Dゲームによって2ndの剣聖に触れていた可能性も高い。


〈ウェポンマスター〉エントマ
3版未訳サプリ「Sword & Fist」及び「Oriental Adventures」記載の上級クラス、アップデートもあるんで3.5版でも使える?
クラス能力は近接武器によるクリティカルを強化したり、《大旋風》が標準アクションになったりする。
3版当時のファイター系上級クラスとしては強いほうだが、前提に特技が6つも必要であり、それに見合った能力かといえば微妙。
てか変則術者のエントマがなんでウェポンマスターなんかになってるんだろう?