Tomb of the Overlord

オーバーロード 元ネタ考察 備忘録

ドラゴンのモンクって強いの?(及びセバスのキャラメイク妄想)

セバスの種族及びクラス構成の考察などでたまに見られるこの疑問だが、D&D3.5eではキャラメイクにおける様々な要素と質問者の意図によりいろいろ答えが変わってくるので、まあ一通り考えてみる。


まず、歳経りたドラゴンにモンクを1,2レベル混ぜ込む構成だが、これは強い。
モンクは1,2Lv目で降ってくる特殊能力及びボーナス特技が多く、さらに全てのセーブが良好に伸びるので、防御的な能力を得るのが目的なら鎧を着ることが滅多に無いであろうドラゴンとすこぶる相性は良い。(具体的には"身かわし"とACへの判断力ボーナスがおいしい。攻撃能力を伸ばすならライオントーテムのバーバリアンが鉄板だろうが)

しかし、上記のモンク混ぜドラゴンがモンクとして強いのかと言えば、そうとは言えない。
モンクの特殊能力の一部、特に「素手打撃/Unarmed Strike」のダメージダイスの大きさや連打における追加攻撃はクラスレベルによって増大するものなので、それなりに成長したドラゴンなら素手打撃で連打するよりも生来の肉体武器、すなわち噛み付き、爪、爪、翼、翼、尾による6回攻撃、通称ドラゴン乱舞でフルアタックしたほうがよっぽど強い。

こういった場合モンクは2Lvまでで止めとくのが正解だろう。


もう一つセバスの能力にも関わるものだが、モンクがもし大きなドラゴンに変身できたとしたら、これもかなりの強化となる。

これは単に肉体能力値の増大というだけでは無く、モンクの素手打撃はクラスレベルの他に体のサイズによっても大きく変化する為だ。特に高Lvによりダメージダイスが大きいほうが、サイズアップによる増大量の恩恵も大きくなる。

*具体例を挙げれば1Lv中型モンクの素手1d6が超大型サイズになったところで2d6、期待値3.5アップに過ぎないが、これが20Lvの2d10が超大型になると6d8、期待値16アップと大きく増大する事になる。

 

以上を踏まえた上で、セバスの種族「竜人」および「ドラゴン変身」をD&D3.5eでどうやって再現するか…

D&Dはドラゴンの名を冠するゲームだけあって、人型の竜の種族もやたら多い。
和訳された分でぱっと思いつくだけでもハーフドラゴン、ドラコニック・クリーチャー、ドラゴンキン、ドラゴンボーン、特技《ドラゴンの末裔》による竜の血脈などいろいろあるが、強い種族でレベル調整値が大きいとモンクとして弱体化するし、姿が人間ぽく無いのもアレなんでここは未訳サプリ「Dragon Magic」からシルヴァーブロウ・ヒューマンを引っ張ってくることにする。

これは先祖にシルヴァー・ドラゴンを持つ人間の種族で「竜の血」の副種別を持ち技能ポイントのボーナスが無い所を除けば、普通の人間と大して変わらない。

*乙女に変身したシルヴァー・ドラゴンと騎士とのロマンスというのはD&Dではよくある話であり、たぶんそんな設定なんだろう(D厨はゲームデータは読めても英文は読めないのが多数である)

この種族でモンクレベルを上げるにしてもドラゴン変身は出来ないし、セバスが呪文を使える描写も無いので、変身能力はクラスで引っ張ってくる事にする。

ドラゴンの力を得るモンク系上級クラスというのもD&D3.5eには当然のように幾つかあり、その中でも「ドラコノミコン」記載のクラス「イニシエイト・オヴ・ザ・ドラコニック・ミステリーズ」では10Lvの能力に「竜身変化」があり、これで超大型サイズのドラゴンに変身できる。


モンク20/イニシエイト・オヴ・ザ・ドラコニック・ミステリーズ10でドラゴンに変身した素手打撃のダメージはというと…

モンクの素手打撃の伸びは20Lvが上限なのだが、ドラコニック・ミステリーズの素手強化は少々特殊でモンクLvに累積させるのではなく、サイズ上昇となっておりエピックモンクの強化に非常に都合がいい。

中型サイズ素手打撃上限が2d10、クラス能力で6d8がさらにドラゴン変身で12d8、超巨大サイズ相当の期待値54!ロマンがあるね~。
ただしここまで高レベルキャラだと、装備品が変身時に溶け込んで機能しなくなり、微妙に弱体化という問題にぶち当たるかも知れんがw