Tomb of the Overlord

オーバーロード 元ネタ考察 備忘録

呪文 その26

〈レイ・オブ・ネガティブエナジー/負の光線〉 ?位階

《エナヴェイション/気力吸収》 ウィザード4Lv
カジットがスケリタルドラゴンに使用。負のエネルギーの光線呪文は他にもいろいろあるが、黒色の光線という点からこの呪文が元ネタだと思われる。
オバロでのようにアンデッドの回復(一時HP付与)にも使えるが、素直にナーベに撃った方が勝率は上がったかもしれない。
*エナヴェイションの効果は1~4の負のレベルであり複数ヒットで効果は累積する。3.5e仕様なら上手くいけばナーベの近接戦闘能力及び最大HP、呪文発動能力を大幅に落とす事ができる。

ともあれ、光線呪文は遠隔接触攻撃(装甲無視の飛び道具)であり命中判定を必要とする呪文である。
動きが素早いナーベにスケリタルドラゴンの遮蔽を受けた状態で、カジッちゃんは当てる自信が無かったのかもしれない。


〈エメラルド・サルコファガス/緑玉の石棺〉?位階

《アンバー・ソーコファガス》ウィザード7Lv 「高貴なる行いの書」 または
《サーコファガス・オヴ・ストーン/石の棺》クレリック6Lv 「呪文大辞典」
名称からして上記呪文のどちらか、あるいは両方が元ネタと思うが陽光聖典隊員が使う呪文にしてはちょっとレベル高すぎな為、オバロでの効果は違うと思われる。
両方とも閉じ込め系の呪文だが、アンバー・ソーコファガスなんかはセーヴ不可で閉じ込められると時間停止状態と、高貴本の7Lv呪文だけあって強烈な効果である。
琥珀の球(けっこうHPがある)が外部から破壊されるまでの無力化だが、時間停止状態なので防御として使用できなくも無いか?

対してサーコファガス・オヴ・ストーンの方は名前のとおり石の棺に閉じ込める呪文。
説明文に気密性について書かれてるあたり対ヴァンパイアも考慮してるのかもしれないが、この呪文が飛ぶレベル帯だと効いても普通にテレポで逃げられる事が多そう。
石棺自体もガチ前衛だと一撃で真っ二つにできる程度の硬さなので、まじめに考えると呪文レベルの割りに微妙な呪文である。


呪文の効果についてちょっと補足

"治癒する側、もしくはされる側が拒絶した場合、治癒魔法がうまく働かず傷跡が残ることもあるようです。" 4巻-286p

キュア系の治癒呪文は意志セ-ヴィング・スローに成功することにより効果を半減させることが出来る。
しかしヒール呪文は意志セ-ヴに成功すると無効となる、これはヒールの回復量が格段に大きい為、たとえ半減であっても対アンデッド呪文として強力すぎるためのバランス調整と思われる。


"転移の魔法でお前をエ・ランテルに戻す。では気を楽にして魔法を受け入れろ。" 10巻-337p

テレポート系呪文はセ-ヴ不可だが、呪文の対象が「術者および接触した物体か同意するクリーチャー」なので、同意しなければ効果を受ける事はない。
つまりドラクエバシルーラ的な使い方は出来ない。

追記:クラシックD&Dでは《テレポート・エニィ・オブジェクト》7Lv呪文でバシルーラ的に同意しない他者を転移させる事が出来たが、3.5eでは同呪文の対象は物体のみとなった。しかしながら3.5版でもサプリメント「ウォーターディープ 壮麗な都」記載の《ドロブリアンズ・ベイルフル・テレポート》6Lv呪文を使えば、同意しない他者も転移させる事が出来る(意思セーヴ成功で無効)

さらに追記:書籍15巻でグレーター・テレポーテーションについて他者も一緒に跳べるが「同意する者とだけ」「魅了状態であれば同意していると見なされる」と明記された。

 

他によくある疑問として「ファイアボールみたいな範囲攻撃を回避できるのか?」というものがあるが、ファイアボール他ドラゴンのブレスなど、範囲ダメージ攻撃の多くは反応セ-ヴィング・スローに成功することによりダメージを半減させることが出来る。
またクラス:ローグやモンクが低レベルで得る特殊能力《身かわし/Evasion》があれば、このような範囲攻撃の反応セーヴに成功することでダメージを全く受けずにすむ。
敵術者がファイアボールやライトニングボルトをぶっぱなしてくるレベル帯(6Lvくらいから)では、この能力の有無でけっこう生存率が違ってくる。