Tomb of the Overlord

オーバーロード 元ネタ考察 備忘録

いわゆるひとつのオレツウェイ 他

アインズの低位魔法無効化能力とか物理耐性とか恐怖オーラとか、あとデミえもんの支配の呪言とか転移後の世界で猛威を振るっている各能力について、これって100Lvが闊歩しているユグドラシルじゃ役立たずじゃね?何のためにあったのかという意見が散見されるが、深く考えずともそのまんまである。雑魚ども相手に無双するためにあるンだよ。

よーするにD&Dではリッチや高位悪魔、歳経りたるドラゴンなんかは圧倒的強者であり"畏怖すべき存在/Frightful Presence"なのだ。

わかりやすいのがドラゴン対軍隊、低レベルウォリアーが何千と群をなして集まって弓の一斉射撃とかしてもノーダメであり、ドラゴンがサッと上空を横切るだけで人々は恐怖で遁走し、ブレスの一薙ぎで灰と化す。
初めからそういう存在として各種能力がデザインされている訳なのである。
(いちおう群衆/モブや一斉射撃みたいな集団強化のルールなんかもあるけどね)

そんな国難ともいうべき民衆では立ち向かうのが不可能な存在にどう対処するのか…
もうわかってんだろ、英雄の出番だ!キミが殺るんだよ、キャラシーの準備はOK?

 

 

不浄本の拷問ルールとか使った人いるのかしら

296この名無しがすごい! (ワッチョイ 9f9f-4xYP)2018/09/16(日) 22:15:45.81ID:x+N+Tkuf0
タブラさんとニューロニストのブレインイーターコンビ
ボンテージファッションはあの種族のお決まりなのだろうか

 5chオバロスレ382より転載


ここで種族:ブレインイーターの元ネタであろうD&Dにおけるマインド・フレイヤー(イリシッド)のデザイン変遷を見てみる。
(各イラストはココとか ttp://dnd.wizards.com/dungeons-and-dragons/what-is-dnd/monsters/mindflayer 2ndはココ ttp://www.lomion.de/cmm/mindflay.php 念のため直リンは避ける)


AD&D1st(Monster Manual 1977)
タコ頭にローブの出で立ち、腰から垂らしたガイコツがチャームポイント。


AD&D2nd(Monstrous Compendium 1989)
サイオニックを操る種族という異形の点を強調する為か、ローブが中国の道士のようなデザインに変更された。ガイコツは首から下げている。


D&D3rd(Monster Manual 2000)
今までのローブがテカテカの黒レザーのようになり、他のイラストでもボンテージ風が基調となった。
ガイコツは股間中央部に移され、まるでキラークイーン(JOJO4部)のよう。

他にもマインド・フレイヤー関連の追加ルールとして臓器移植(グラフト)や脳を弄るマジックアイテムなんかも出てきて、映画「ヘル・レイザー」の世界を彷彿とさせる。


D&D 第4版~5版
3版と基本はあまり変わってないが、ローブのテカりが減ったり上から鎧を着込んだりした為にややボンテージ風味は薄れている。


以上からオバロのブレインイーターのボンテージファッションもD&D3版系からの影響の一環と見るべきだろう。


*他にも言及するべき類似品としては初代ファイナルファンタジーでの「マインドフレイア」(天野喜孝デザイン、イカ頭)やゲームブックファイティングファンタジーシリーズの頭脳殺し/BrainSlayerおよび鞭叩き/Flayer(モンスター辞典に収録)とか多々あるのだが、きりがないので割愛。

オバロの すごい 薄い本(カレイドスター風タイトル)

オーバーロードの同人誌界隈について。アニメ化初年度あたりはダークホース的存在だったオバロに対し、とりあえず様子見と言った感じでアルベド本(少数)だったのだが次の年になるとプレアデスのみなさん、その中でも特にナーベの存在が目立っていたと思う。
3度のアニメ化で盛り上がっている現状を見るに今後益々薄い本展開されるキャラの裾野は広がってくる事だろう。
(トカゲックスとかカルカ棒とか外道方面が増えても泣かない)

それにしてもまあ、ナーベラルかぁ…

 

自分は以前よりナーベラルという存在自体にくがね氏流の一種皮肉めいたものを感じている。

作中何度もナーベの容姿の美しさについて触れられてはいるが、その正体はアレっすよ!性別すら無いじゃん。
外見はいいとして中身の方も人をムシケラとしか思わないツンデレを通り越してツンドラ状態であり、たとえ声がぬーという神話級の補正が有ろうが、これにヒロインとして萌える事には自分は未だにためらいがある。

そんなナーベの薄い本なのだが、ドッペルゲンガーのエロがD&D的にナシかと言えば、これがアリなのである。


D&D3.5版にて新しく追加されたキャンペーン・セッティング「エベロン」世界、その目玉となるべく追加された新種族の一つ「チェンジリング」について

この種族はドッペリゲンガーと人間の混血により生まれた種族で、特殊能力として回数無制限の「下級変身」を持ち、これを生かして盗賊やスパイを生業としている者が多い。

だがエベロン世界最大の都市を扱ったサプリメント「シャーン:塔の街」によると、この町の娼婦の大部分はチェンジリングが占めているという。

中型サイズ人型生物限定とはいえ、変身能力を駆使したプレイ…エロい!

しかもサードパーティ製の「Book of Erotic Fantasy」やパイゾ記事じゃない、ちゃんと本になった公式設定である。

(まあ基本犯罪組織に属してるので正体隠してヤってるのかも知らんけど)

というわけで、同人誌及び二次創作に励んでる人達には是非ともパンドラズアクターの薄い本展開にチャレンジして戴きたい。


検索ワード「オーバーロード クルシュ エロ」

たどり着いたこのページにご希望の物はありましたでしょうか?
それはそうとすごく直球ですね、とても好感がもてます。

二次創作

主人公 アインズ・ウール・ゴウン
年齢 11歳
種族 エルダーリッチ だが その元ネタには秘密がある
職業 ネクロマンサー
二つ名 漆黒の英雄(モモン・ザ・ダークウォリアー)
外見 真紅のマントと漆黒に輝くフルプレートで身を包み、クローズド・ヘルムを被っている
隠された2枚目のキャラクターシートを背負っている

モモンはクエストをうけるため冒険者組合に向かった
組合長とあうとモモンに隠された記憶にある剣を見せられた
モモン「これは・・久遠真剣レイザーエッジ!?」
アインザック「永劫真剣レイザーエッジFyinearu(ファイナル)。全ての能力が特化されている。特にブーストが。」
モモン「魔力は?」
アインザック「キーンに、ヴォーパル。そしてディヴァイン・ブラスト。」
モモン「ディヴァイン・ブラスト?」
アインザック「上級神格の神罰兵器をコンパクトにして発動効果にしてみた。まだ試作段階だから乱用は禁物だ。」
モモン「ほう・・凄いな」
アインザック「お前にこれを持つ資格があるかどうか試す・・王都にいって倒してこい・・」
モモン「悪魔が誰にも倒せなくて困ってると最初からいえばいいんだよ・・相変わらず素直じゃないな」
アインザック「フン・・」

モモンはリ・エスティーゼ王都に向かった
ヤルダバオト「魔皇だ!・・おう!」
蟲のメイド「シャー!」
メイド悪魔「よしなさい」
モモン「なめるなよ!『絶対無敵障壁(グローブ・オヴ・インヴァルナラビリティ)』っ!」
メイド悪魔「ぎゃああああ!」
ヤルダバオト「てってめえよくも手下を!うりゃ!はっ早い!」
モモン「ちがうな!*時間*を止めたんだよ!」
次のヤルダバオトの攻撃を髪一重で簡単によける!後ろに回転して牽制しながら下から剣を振る!!筋力46の二刀流4回攻撃!!!
ズバズバッドバシュッ!
ヤルダバオト「「ぐわっ!
モモンは悪魔を全滅させた!
それを少女が遠くで見ていた
イビルアイ「モモンさま・・ぽっ」
モモンは冒険者組合に戻った
☆バスタードソード『永劫真剣レイザーエッジFyinearu』 を手に入れた!

 

ヤルダバオトの強さはイメージ的にはグラズト(BoVD,CR24)くらいです。
次回以降聖王国編です。

私はな、根本的に自分だけが選ばれたとは考えていないのだ。

アニメ3期8話 及び書籍7巻337p

 

記事タイトルのアインズの台詞は他のプレイヤーの存在を見据えてのものだが、自分はそこにもう一つの「思想」ともいうべき作者の考えを見てしまう。


それは「主人公/プレイヤー・キャラクターだからといって特別な存在ではない、全てのキャラクターは同じ土俵の上で戦っている」という感覚だ。
このような思考はD&D3版系を主としてプレイしてきた人に特に顕著に見られる。

これはなにも「NPCも同じ世界の住人だ」とルールブックに書いてあるから、という訳だけでは無い。

D&D3版系/d20システムではあらゆるキャラクター(1Lv一般人から強大なドラゴン、果ては神様まで)が同一のルールの元にデータが組まれており、モンスターであってもPCと同じようにクラスレベルを取得し様々なカスタマイズが可能となっている。

自然これらデータを運用していくうちにダンジョンマスター、プレイヤー共に「自分たちPCが出来る事は敵/モンスターも出来る」という意識が芽生えてくることになる。

これによりマスターは世界を箱庭として捉えPCだろうが敵NPC/モンスターだろうが平等に扱いガチ志向となりやすく、一方プレイヤーは生き残る為PCたちはあらゆる状況に対応できるように「強く」ならなければいけない、という強迫観念にも似た感覚を持つことになる。


結果、諸国に名が広まるような英雄レベルともなれば、敵対集団からの占術による情報収集やテレポート及び不可視化からの奇襲、毒による暗殺なども考慮して対策するのが常識であり必須となる。このような世界を経験していればアインズがなろう主人公としては慎重すぎるのも至って普通の事だろう。

 

"だからこそ軍拡は必要なんだ。"

アニメでは削られていたが、書籍では上のアインズの台詞にこれが続く。
まるでD&Dパワープレイヤーの言ではないか(てか結局はそこに落ち着くのね…)

一橋 ゆりえ

元人間のコモナー1 Lv

中立にして善、中型サイズの原住の来訪者

神格ランク:0(準神格/Quasi-Deity)

ヒット・ポイント:3

神格特性:ポリモーフ・石化・生命力吸収・能力値吸収・能力値ダメージ・心術及びこれに類する効果への完全耐性、ダメージ減少10/エピック、呪文抵抗32、 [火]抵抗5、不死性

イニシアチブ+0

移動速度:30ft
*神格としては例外的にゆっくりしている

アーマ・クラス:12、対接触12、立ちすくみ12(+2反発)

基本攻撃/組み付き:+0/-1

攻撃素手攻撃= -1近接(1d3-1)
*非致傷ダメージ

セーヴ:頑健-1、反応+0、意志+1

能力値:筋力8/敏捷力10/耐久力9/知力9/判断力12/魅力14

技能:〈交渉〉+5、〈真意看破〉+2、〈知識:地域〉+1

特技:《コネ》、《ニンフのキス》

常時発動:タンズ、トゥルー・シーイング

擬似呪文能力:ミラクル(1日1回)

 

久方振りの尾道訪問、うだる暑さで茹で上がった脳に思い浮かんでくるのは「結局、ゆりえ様は何の神様だったのか?」という疑問だ。

とはいってもそこはD厨らしく、キャラ再現するとしたら権能(ポートフォリオ)と領域(ドメイン)の選択はどれにするべきかという問題なのだが…

色褪せた絵馬を見つめていても答えは出ない。

 

追記:弱っちい神様をデザインしようと思い立ってゆりえ様のデータをつくったわけだが、よくよく考えると神様になる為に他神格から権能を奪ったわけでもゴッドクエストを成し遂げたわけでもなく、いきなり権能もらって神格になった感じだから準神(権能持ってない)ではなく半神(デミゴッド)にするべきだったかなあとは今更思う。
(SRD神格ルールには神様になったらどうなるかはたくさん書いてあるが、どうやったらなれるかについては書いてないので「わたし、神様になっちゃった」もアリっちゃあり)

まあ半神だと得られる能力が強力すぎるし、今時分にあえてゆりえ様を3版系でデータ化するのならば、パスファインダーRPGのクリーチャー副種別:カミ/Kamiで作るのが妥当なんじゃなかろうか。

「聖王国の聖騎士」描写から見るルール その6

"何!? 射撃による魔法妨害!? 特殊技術!?" 252p

D&Dでのこれは回数制限ありの特殊スキルという訳ではなく、戦闘中にできる基本的な行動の一つである。
「アインズが呪文を発動し始めたら攻撃」と宣言し待機すればよい、攻撃が命中したら受けたダメージを基に算出したDCに対し精神集中判定を行い、失敗すれば呪文は失われる。

一見便利な攻撃オプションだが待機からの攻撃ではフルアタックでの複数回攻撃は出来ないため、ダメージを出したいなら普通に攻撃したほうがマシであり、また待機条件が満たされなかった場合(呪文を唱えなかったなど)1ラウンド無駄になってしまう。
同様に待機から呪文を打ち消す方法として「呪文相殺」もあるが、なかなか使いどころは難しい。

まあ今回のように対術者単体みたいな状況なら、使わない手はないだろうけど。

 

"なぜなら彼らは変身中に精神操作系の特殊能力を使って、対話している相手や周囲の者の簡単な表層思考を読み取り" 242p

ドッペルゲンガーは回数無制限でディテクト・ソウツを使用でき、表面的な思考を読むことが出来る。
3.5版ではダーク・ナーガ同様に超常能力だったが、パスファインダーRPGではなぜかドッペルだけが擬似呪文能力に改定され、呪文抵抗などで防がれるようになった。

 

"魔法には有効射程というのがあるが、中にはまるで距離がない魔法などもある。こういった魔法は相手に触れる必要があるので、魔法系職業と戦士系職業などを同時に取るものにしか使いこなせない" 258p

これはD&D3.5eで言う「距離」が「接触」の呪文のこと。

代表的な攻撃のための接触呪文といえば
ショッキング・グラスプ(ダーリンのバカぁー!)
ヴァンピリック・タッチ(HPドレイン)
インフリクト・ウーンズ系(傷開き、悪のクレリック用)
などなど。

ヒットポイントの低い術者クラスが前に出るのは怖いし、敵前で隙なく呪文を使うのには精神集中判定が必要とかいろいろ面倒なので、この手の呪文は自分はあまり使った記憶がない。
武器に接触呪文を込めることが出来る魔法剣士魔法拳士なクラスもあるが、結局このような攻撃的な接触呪文は使い勝手の悪さからか、大量の呪文が載ったサプリメント(ルール集)であっても追加されたものは少なかった。

*ダスクブレードは「プレイヤーズ・ハンドブック2」記載の基本クラス、クラシックD&Dのエルフの再来と謳われる1Lv目から使える魔法剣士クラスである。
下手に上級クラスを混ぜても弱体化するほど完成度の高いクラスだが、真に必要な呪文(シールド、レイスストライクなど)が習得呪文リストから外されているあたりはデザイナーも抜かり無い。

 

マーギロス/魔現人

12巻の説明読んだ時には刺青設定からドラゴンマークとかエルドリッチ・ジャイアントみたいなイメージを持っていたが、13巻のイラスト(女王の"氷炎雷")を見た感じ、「スペル・ウィーヴァー」がビジュアル的にかなり近い。(3版ではMM2収録)

このモンスターはマジックアイテムを好み盗もうとする以外はすべて謎という、「ぼくのかんがえた つよいモンスター」に有りがちな「能力設定以外は適当」を地で行っている。
んで、そのスペル・ウィーヴァーの持つ強力かつ特徴的な能力「呪文織り」はというと、6本の腕を使い呪文Lvの合計が6以下ならば複数の呪文を同時詠唱可能というものであり、こちらの設定が〈頭飾りの悪魔〉の持つ同時詠唱能力の元ネタになっていると思われる。

 

"「絶対無敵障壁!」" 247p

アインズ様特有のクソダサネーミングセンスと流す事もできるが、自分はこれにジャック・ヴァンス的な味わいを感じる…というと贔屓目に過ぎるか。

 

"話のついでに火薬なるものは燃焼反応を示さない" 369p

なんだか真世界アンバーみたいな設定だね。

「聖王国の聖騎士」描写から見るルール その5

〈憤怒の魔将〉について

書籍13巻234pの呪文能力や耐性などから見るに、D&D基本ルールに載っている最高位デヴィルの《ピット・フィーンド》Nethackで言うとこの穴の悪霊)にかなり近い感じ。
*PRDJでのデータはココ

3.5版ピット・フィーンドの種族ヒット・ダイス18、脅威度20を無理やりオバロ換算すると種族Lv63、難度210程度になる。憤怒の魔将はLv84とのことなので足りないけど、種別:来訪者は後の版になるほど強化され、5版のデータでは24HDと3.5倍すればLv84にぴったり。(ただし5版では呪文能力がお寒い限りでウィッシュも使えない。)あと3.5版には無いが、4版のピット・フィーンドは火のオーラを持っている。

 

"〈完全不可知化〉を発見する方法はあるのだが、プレイアデスでアイテム以外の手段を持っているのはルプスレギナだけだろうし、魔将は持っていないはずだ"

「呪文 その17」でも書いたが、完全不可知化を見抜くには《トゥルー・シーイング》呪文(ウィザード6Lv、クレ5Lv、ドルイド7Lv)が必要である、まあルプスレギナなら習得できてるレベルだろう。
それと上位の来訪者(デーモン、デヴィル、天使など)はトゥルー・シーイングを常時発動標準装備してるものと長年思い込んでいたが、ピット・フィーンド含むデヴィルは持ってない奴の方が多かった…

 

追記:"〈不可視化〉なら発見できるわ!でもいない!"

D&D3版系の粘体は種族能力として《擬似視覚》を持つ為、ある程度の近距離ならば呪文やアイテムの補佐が無くとも不可視化や隠れ身、視認困難を自動で見抜く事が出来る。
(このシーンより前にソリュシャンはルプスレギナに魔法を掛けてもらっている描写があるで、その時に〈透明化看破〉能力を得た可能性もあるが)
またオバロでは特典「プロローグ 上」でヘロヘロ(スライム種)について同等の能力の説明がなされていた。
(擬似視覚、非視覚的感知についてはココココでも触れているので参考に)

 

 〈魂と引き換えの奇跡〉
"ユグドラシル時代は第八位階までのどのような魔法までも一度だけ発動可能という能力だった。"

この点はほぼD&D3版系におけるウィッシュ呪文の効果と同一である。今回のコレをD&D的に表すなら「擬似呪文能力のウィッシュを使ってトゥルー・シーイング呪文の効果を再現した」となる

 

"悪魔が魂と引き換えに願いをかなえるという寓話が元になったその力は、奇跡を体現する。"

D&Dで願いを叶えてくれる悪魔といえばピット・フィーンドの他にはデーモン:グラブレズゥの持つ能力及び設定が相当する。
他にも「ビンの中に封印された悪魔を出してあげたら、お礼に願いを叶えてくれた」(マジックアイテム:アイアン・フラスク)やアラジンと魔法のランプ(ジン、イフリートの持つ限定的なウィッシュ)など、おとぎ話再現の為にあるようなルールやマジックアイテム(空飛ぶ絨毯や惚れ薬とか)もD&D3版系には多い。

これらはバランスを取った上でゲームシステムに落とし込むのが難しいためか、ボードゲームライクなD&D4版では多くが無くなってしまった…5版ではそこらへんも復活したんじゃろうか?(ルルブまだ買ってない)

 

追記:電源系RPGにおいては(他のD&Dを原典とするモンスターに比べ)影の薄いピット・フィーンドではあるが、少なくともD系卓ゲーマー及びローグライクゲーマーにとってピット・フィーンド=赤くて強い悪魔というのは広く知れ渡ったもの…と長らく思い込んでいたわけだが、話を聞くにどうやら古参のアナログゲーマー&ファンタジーマニア全ての者がそういった認識というわけではないようだ。

80年代に和訳され日本でもゲームブック・ブームを引き起こしたファイティング・ファンタジー・シリーズ。
その内の1冊『死のワナの地下迷宮』にもピット・フィーンド(地底怪獣/穴悪魔)というモンスターが登場し、それは下記のようなイラストとなっていた。

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…どう見てもティラノサウルスである、これは一体どうしたことなのか。

咆哮の主、窖の怪物の正体見たり!的な演出から付けた名称なのか?
それとも当時、十分に普及していたD&Dの知識を持つゲーマーに対するミスリード&サプライズを狙ったものなのか…
35年前の海外ゲーマーの感覚など今となっては知る由もない。

 

追記:『モンスター事典』〈原題:奈落の底から〉での解説によると、「死刑を宣告された囚人の中から選ばれた闘士が大きな穴の中でこの怪物と闘うという、血に飢えた観客を喜ばせるための競技が名前の由来」だそうだ。