Tomb of the Overlord

オーバーロード 元ネタ考察 備忘録

「聖王国の聖騎士」描写から見るルール その1

"安寧の権天使が低位の信仰系魔法を操り、悪意に対する加護、悪を討つ一撃、全体沈静化などの特殊技術を持っているのは知っている" 書籍12巻-77p

D&D3版系のハーフセレスチャル(半天使)など善の来訪者の血を引く者は特殊能力《悪を討つ一撃》を標準として持つが、肝心のセレスチャル自体はなぜか《悪を討つ一撃》は持っていない。
この能力は悪属性の敵に対する近接攻撃に追加ダメージというもの。なおクラス:パラディンも《悪を討つ一撃》を基本的な能力として持つが、オバロのこれは〈聖撃〉となっているようだ。

*セレスチャルはアルコン、エラドリン、エンジェル、ガーディナルの4種に分かれており、この内のアルコンとエンジェルが比較的日本人のイメージする天使に近い...とか書こうと思ったのだがヘタな先入観を持たれるとマズいので、まずはD&D系のサイトとかで画像を確認して欲しい。「みすずちん」の例もあるしね。

 

追記:悪意に対する加護
おそらくココに書いたプロテクション・フロム・イーヴル呪文の効果


全体沈静化:カーム・エモーションズ呪文(クレリック2Lv)の効果?
半径20フィートの対象は沈静化され、攻撃的な行動を行うことが出来なくなる。また恐怖効果、激怒/Rageや狂乱/Frenzyの能力、混乱、士気ボーナス(主に呪歌)などが抑止される。
呪文の維持に精神集中が必要なのであまり使ったことが無い呪文だが、高レベル狂戦士や一部の上級クラスの能力には、仲間全員を狂乱化させるような危険な物もあるので、そういったヒャッハー!な蛮人集団には有効かな。

 

"悪魔は炎などに耐性を持つ者が多いが、聖炎は炎と聖属性を併せ持つので炎耐性では半分までしか防ぐ事ができない" 書籍12巻-85p
《バーテズゥ》の副種別を持つクリーチャー、所謂デヴィルは[火]に対して完全耐性を持つ。また《タナーリ》の副種別を持つクリーチャー、デーモンは[酸][火][冷気]それぞれに抵抗10を持つ。

さらに「聖炎は炎と聖属性を併せ持つ」という部分はココで紹介した呪文《フレイム・ストライク》が相当する。

 

"巨人の亜種といえるトロール" 書籍12巻-163p
"ふーん、巨人とは戦ったことがないからなぁ。いや、オーガとかなら別だけど" 書籍12巻-166p

前に"グ"の所でちょっと書いたが、D&D3版系ではトロール及びオーガは共に種別:巨人となる。

 

"上位死霊だ。非実体の存在であるがゆえに、壁などを通り抜けて行動する事ができる。……無論、無限に通り抜けることができるというわけではないのだが……" 書籍12巻-314p

非実体クリーチャーは固体に侵入したり固体を通り抜けることができるが、物体の外縁に隣接し続けていなければならず、よって自身より大きいスペースの物体を完全に通り抜けることはできない。また[力場/フォース]効果を通り抜けられない。

以上からわかるように、この手のモンスターは壁の中で待ち伏せしていて冒険者が通りかかると「こんにちわ」という戦法をとる事が多い。
この場合だと《シー・インヴィジリティ》呪文を掛けていても壁の中までは感知できないからだ。

 

オーバーロード英訳版のアレコレ

12巻発売大盛況につきサイト訪問者も増えてるとこ悪いが記事に纏めるにはまだまだかかりそうなので、読み進めていたオバロ英訳版のネタを投入。我ながらイヤな読者だなぁとは思うが、気になるゲーム用語を中心にどのような訳となっているかをチェック!
いつものように〈オーバーロード英訳版〉《D&D3版系》での並びになっています。


ミスリル〈mythril〉ミスラル《mithral》
ちなみに本家トールキンだと綴りはMithrilになる、間違い探しかよ

精神作用〈psychic effects〉《Mind-Affecting》

即死〈instadeath〉《Death》

刺突武器〈Stabbing Weapon〉《piercing weapon》
斬撃武器〈Cutting Weapon〉《slashing weapon》
殴打武器〈Battering Weapon〉《bludgeoning weapon》

魔法の掛けられた武器〈enchanted weapons〉《magic weapons》
一般的なRPGでは物品に呪文を掛ける強化などにenchantが使われることが多いが、D&D3版系では人の心に掛ける呪文(恋のおまじない、魅了)としての英語の使い方からenchant=心術という分類になっている。


闇視/ダークビジョン〈Night Vision〉《Darkvision》

視認困難〈bad visibility〉《Concealment》

外皮〈skin〉《Natural Armor》

 

魔力系魔法詠唱者〈magical-type magic user 又は arcane-type magic caster〉
秘術術者《arcane spellcaster》

信仰系魔法詠唱者〈faith-type magic caster〉
信仰術者《divine spellcaster》

死霊術系統〈ghost tree〉《Necromancy School》

高速治癒〈rapid healing》《Fast Healing》

生命力吸収〈absorbing life force〉《Energy Drain》

清浄投擲槍〈Purifying Lance〉
不浄衝撃盾〈Impure Shock Shield〉
前にシャルティアの所で書いたがD&Dだと《清浄/Sacred》《不浄/Unholy》となる。

気〈chi〉《ki》
諸外国では中国での発音に近いqiやchi表記が主流のようだが、D&Dでは伝統的にkiである。だからといってデザイナーが日本文化に精通しているとはとても言えないオリエンタルアヤシゲ用語ごちゃまぜ状況だが

聖印〈sigil〉《holy symbol》

アンデッド退散〈undead exorcism 又は Cast out〉《Turn Undead》

非実体〈ghostly 又は insubstantial 又は incorporeal〉《incorporeal》
表記揺れが多い。

 

正のエネルギー〈justice energy〉《Positive energy》
正義のエネルギーっすか…
3巻に負のエネルギー〈negative energy〉の対になるものとして効果の説明があるが、ここまできて訳者は自分の犯した間違いに気付いたのではなかろうか。


盗賊/ローグ〈thief〉《Rogue
ローグってわざわざルビ振ってあるのに。
一般的な意味からクラス名って分かりにくいと判断したのかな。


オバロ 総称:悪魔〈Demon〉 
魔鬼/デーモン〈fiend〉 魔人/デビル〈devil〉

D&D 総称:魔物/フィーンド《fiend》
魔鬼/デーモン《Demon》 悪魔/デヴィル《devil》

D&D用語>D&D和訳>オバロ>オバロ英語版という過程を経てフィーンドとデーモンが入れ替わってしまっている。


攻性防壁〈reactive barrier〉
またしてもバリアーである(攻殻英語版と同じ訳)
この訳で攻性防壁という言葉の持つカッコ良さが伝わるのかなあ?
…もう某エロゲ*1みたいにBlack ICEでいいじゃん!


ケンセイ〈Saber Sage〉
いや、メリケンのオタにはKensaiで通じるよ?

*1:士郎正宗によるSF漫画『攻殻機動隊』に登場するガジェット「攻性防壁」は、SF作家ウィリアム・ギブスンが生み出した一連のサイバーパンク作品における「ICE」ないし「Black ICE」がその発想元となっていることについてはSF者にとっては敢えて語るまでもない常識である。しかしながら近頃のオタ界隈ではギブスンより寧ろシロマサの方が知名度が高かったりするため、ギブスン未読者に対し「Black ICEとは攻性防壁のようなもの」と説明する羽目になるいとう一種の逆転現象が度々見受けられるのが現状である。

さて18禁サイバーパンクロボットアクションゲームの傑作『BALDR FORCE』について、この作中では「脳死/フラットライン」や「腕利き/ホットドガー」など黒丸訳ギブスン用語が多用され作品に彩りを添えているが、上記のような関係をふまえてか「攻性防壁」に「Black ICE」とルビを振るという、クルードかつテクニカルな表記が行われていた。

〈ホーリースマイト〉はどのくらい痛いの?

現地勢がアインズ様にダメージを与えた数少ないシーンという事もあり、「威光の主天使」が発動した〈ホーリースマイト〉については色々と話題になる事が多い。
2chなどではアインズ様のオレツウェイ感からかヒット・ポイント1%も減らなかったんじゃないか?という意見も割合多く見られる。
ただまあオバロ作中の描写だけでは何とも言えない状況であり無根拠な推察に走りがちであるが、とりあえずD&D3.5eであのシーンを再現するとしたら大体の所は試算できるのでやってみる。


まずはアインズのヒット・ポイント、
3.5版ではアンデッドのHPはクラスや能力値にかかわらずヒット・ダイス×d12で算出されるので、キャラメイクで一番良く使われる「1Lv目は最大、あとは平均値」のダイス目計算ルールでは、おおむね28HDのアインズは187hpとなる。


次に〈ホーリースマイト〉のダメージを考えてみる。

「モンスター・マニュアル3.5版」に記載されているエンジェル3種はどれも《ホーリィ・スマイト》を擬似呪文能力として発動できるが、これは「善の領域」4Lv呪文であり、これではアインズの低Lv呪文無効化能力で防がれてしまう。

だがオバロの〈ホーリースマイト〉は第七位階。これは《ホーリィ・スマイト》の上位呪文であり「信仰大全」に収録された7Lvクレリック呪文《ライチャス・スマイト》に相当すると思われる。

*悪のクリーチャーに術者Lv×d6のダメージ、1d4ラウンドの盲目化、意思セーヴ成功でダメ半減及び盲目効果無し、悪の来訪者に対してはd8とダメージダイスが大きくなり、善のクリーチャーにはノーダメ

次に呪文のダメージを算出するのに必要な「威光の主天使」の強さ(術者レベル)についてだが、現地では最上位天使、アインズからすればザコ、でも第七位階が使えるということであり、ここらの点から考量してD&D3.5eのアストラル・デーヴァ相当で話を進める。

*アストラル・デーヴァはMMに記載されたエンジェルの内では一番弱いが、それでも脅威度14(オバロ49Lvパーティと張り合う強さ)、多数の擬似呪文能力を持ち、この内の《ホーリィ・ワード》が《ライチャス・スマイト》に入れ替わっていても呪文Lv的に問題は無い。

アストラル・デーヴァの術者Lvは12である為、《ライチャス・スマイト》のダメージ期待値は12d6=42
「威光の主天使」は作中、ロッドで《呪文威力強化》していた為に1.5倍して63

エピック術者であり意思セーヴが高いアインズは95%でセーヴ成功するだろうから、ダメージ半減して31.5

結果、アインズのヒット・ポイントからすれば約16.8%のダメージとなる。


無論、以上の計算はあくまでD&D3.5e上での期待値であり、実際はどうだったのかは分からない。
HP算出一つ取ってみても後継のパスファインダーRPGでは魅力による補正が付いて大幅に増えるだろうし、ましてインフレが激しいであろうMMOベースのユグドラシルでは本当にダメージが1%未満という事もあり得るかも知れない。
しかし「3版D厨ならば、このような物の考え方をする」という点においては、くがね氏の考えるダメージの考察材料として十分意味があるものと思われる。

 

追記:なおモンスター種族生来の呪文発動能力(擬似呪文能力)は術者クラスのように2Lvごとに習得呪文レベルが1上がったするような法則性は無く、種族ヒット・ダイス(オバロで言うところの種族レベル)が低くとも高位の呪文を使える事がある。
もっとも強力な呪文は1日1回とか回数が少ない事が多く、さらに呪文のダメージを決める術者レベルも、本来クラス能力によりその呪文を発動できるようになるレベルより低い事もある。
この点から考えるに、オバロで登場したモンスターが使用する呪文から7Lv刻み説に則りその種族レベルを推察するのは、あまり正確では無い可能性が高い。

*D&Dの天使系は、脅威度の割に低めの種族HDだが疑似呪文能力いっぱい、上位エンジェルに至ってはさらに20Lvクレリックとしての呪文発動能力を追加で持つなど、低めのHPに特殊能力詰め込み過ぎな感じ。

"溶解の檻" ソリュシャン・イプシロン

ショゴス・ロードのローグ2/アサシン1 18HD 脅威度17

中立にして悪、中型サイズ(人間形態)または超大型サイズ(ショゴス形態)の粘体(上位の独立種族)

ヒット・ポイント:171(15D8+3D6+90) ;高速治癒2

完全耐性:粘体の完全耐性 及び[音波][酸]

イニシアチブ+7;知覚 擬似視覚60ft

移動速度:30ft(人間形態)/40ft(ショゴス形態)

アーマ・クラス:18、接触13、立ちすくみ15  ダメージ減少10/-

基本攻撃/組み付き:+16/+23 ショゴス形態時は組み付き+31

攻撃:+2アサシンズ・ダガー=+25近接(1d4+9/19-20)
または偽足による叩きつけ=+23近接(1d6+7)

全力攻撃:+2アサシンズ・ダガー=+25/+20/+15/+10

セーヴ:頑健+17、反応+20、意志+12

能力値:筋力24/敏捷力16/耐久力20/知力/17/判断力11/魅力7(ショゴス形態時は魅力17)

技能:〈威圧〉+6、〈解錠〉+9、〈隠れ身〉+23、〈忍び足〉+27、〈呪文学〉+5、〈捜索〉+17、〈魔法装置使用〉+20

特技:《イニシアチヴ強化》《素早いとどめ》《早抜き》《技能熟練》(魔法装置使用)《能力熟練》(致死攻撃)《魔道師退治》《魔法的防御貫通》

装備
アサシンズ・ダガー:+2ダガー(致死攻撃のDC+1)、+1ミスリルチェイン・シャツ(追加能力 グラマード、インプルーヴド・サイレント・ムーヴズ、インプルーヴド・シャドウ) 、ヘッドバンド・オヴ・インテクレイト+4、グラヴズ・オヴ・デクスタリティ+6、ブレイサーズ・オヴ・マーダー(立ちすくみの敵に対し攻撃とダメ+2、致死攻撃のDC+2)、ベルト・オヴ・ヒドゥン・ポーチズ、ブーツ・オヴ・トラックレスネス、ヴェスト・オヴ・レジスタンス+3、リング・オヴ・ロックピッキング、リング・オヴ・ブリンキング、インフィニット・スクロールケース、スクロール各種、毒いろいろ

正気度損失:なし(人間形態);1d6/1d20(ショゴス形態);1d3(それぞれの形態への変異中に見た場合)


種族能力
粘体の種別:d20SRD
*ソリュシャンは知性を持つ為、精神作用効果に対する完全耐性を失っている。

ショゴス・ロードの特殊能力

包み込み(変則):ソリュシャンは偽足の中の1本で殴打した目標を自分の体の方に引き寄せて包み込み、各ラウンド自動的に3d6+10ポイントのダメージを与える事ができる。自分よりもサイズが1ランク小さい目標を包み込む為に組み付き判定を成功させる必要がある。先祖であるショゴスと同じように、ソリュシャンも獲物の頭をもぎ取るのが好きである。包み込み攻撃の犠牲となった者は食われるか首を落とされるかのいずれかである。

形態維持(変則):ソリュシャンは人間形態またはショゴス形態をとる事が出来る。
しかし人間形態をずっと維持していることは骨の折れる仕事であり、怪我や大きなストレスがある状態で形態維持する為には[判断力]判定(DC15)に成功しなければならない。失敗すれば、外見がさざ波が立ったように歪んだ姿になる。続くラウンドで第2の判定に成功しなかった場合には元のショゴス形態に戻ってしまう。ソリュシャンがショゴス形態のときのサイズは超大型である。

ショゴス・ロードは〈威圧〉技能に+8の種族ボーナスを持つ。

基本クラス:ローグ

急所攻撃:挟撃状態やACに敏捷力ボーナスを加えられない状況にある相手に対する攻撃で+2d6追加ダメージ(アサシンの急所攻撃も累積)

罠探し:難易度が20を越えるような罠を〈捜索〉技能で発見できる。

身かわし(変則):反応STによってダメージを半減できる攻撃に対して、STに成功することでダメージをまったく受けずにすむ

上級クラス:アサシン

致死攻撃:3ラウンド連続で観察した目標に対して、近接武器による急所攻撃を行いダメージを与えた場合、その攻撃に麻痺か即死の追加効果を与えることができる。追加効果は頑健ST(DC17)に失敗すると適用され、麻痺の場合は1d6+1ラウンド持続する。

毒の使用:刃物に毒を塗って使用する際、誤って自分が毒を受けることはなくなる。

秘術呪文発動:アサシン呪文1Lv習得数2

 


このキャラメイクには種族選定からして色々迷った。
本来知性の無いことが多い粘体にクラスレベルを積むことに関しては、ドラゴン誌に粘体を覚醒させる呪文があるからいいとして、人型への変身をどうやって付けるべきか?幻術装備でお茶を濁すにしても大型以上の粘体じゃないと「包み込み」持ってないし。

ようやく思いついたのが強大化ゼラチナス・キューブあたりに擬似呪文能力としてHumanoido Shape(ドラゴンファイア・アデプトの妖術)を覚えさせる手法だが、ここまでくるとNPCじゃなくてオリジナルモンスターになっちゃうし。(火を吐くソリュシャンという事態は避けたかった)

…まてよ人型に変身する粘体といえば元ネタにまんまなヤツがいるじゃないか!
というわけでd20CoCからショゴス・ロードの登場となった。

クトゥルフ神話TRPG第6版が和訳され盛況している現在、顧みられることも少ないd20版だが、このような形で活用する事ができて「とりあえず和訳されたd20絡みは買っとく」という思考停止型D厨の当時の自分に、称賛の声を送りたい。

 

「レベル99冒険者による、はじめての領地経営」D厨向け解説

オバロ新刊まだなの、、このままでは禁断症状が出かねないのでファンタジー成分補給にD&D3版系のネタが多いと噂される、なろう異世界転移物「レベル99冒険者による、はじめての領地経営」を読んでみた、のだが。
もう、なんというかね…いろいろそのまんまじゃねーか!突っ込む気すら起きねーよ!って感じだったのだが、読み進めるうちにそれなりに楽しくなってきたので、D厨の興味を引ける様にちょっと解説してみる。

 

キャラクターとか
主人公:大魔術師ユウト・アマクサ
学生服の上からローブ・オヴ・ジ・アークマギ(白)というその姿は、公式リプレイにすら拒否反応を示すD厨には脱力物だろう、、もっとも書籍のイラストではローブではなく丈の短いコートのようなデザインにされており、今風とはいえこれはこれで自分には衝撃だった。これが大魔道師のローブだって言うのかい!?

戦闘中に次の一手を長考」する為にわざわざタイム・ストップを使う、これは戦闘中の心理描写として無理なく正しいのだろうが、D厨の自分にとってはアクションの無駄使いにしか見えない。

使用する理術呪文は伝統の事前準備型だが、発動時には呪文書から呪文Lv分のページを切り取って投げるという派手な演出がある。


ヒロインその1:"常勝"ヘレノニアの聖堂騎士 ヴァルトルーデ
=ハイローニアスのパラディン
悪を討つ突撃(PHB2)や戦術特技《恐るべき一撃》(勇者大全)を持つ、つよい。
魅力が高く知力が低いのは世のパラディンの常であるが、字も読めないのはどうかと。バーバリアンじゃないんだからw


ヒロインその2:死と魔術を司るトラス=シンクの大司教 アルシア姐さん
ウィー・ジャスのクレリック、えろい。


岩巨人/ジャールートの蛮族戦士 エグザイル
ゴライアスバーバリアン、冷たい鉄製スパイクド・チェイン装備、当然特技は《薙ぎ払い》《足払い強化》を持っている。タイマンでタラスクを殴り倒す。


超能力者/サイオンの少女 ヨナ
サイオンとはいうが、作中でよく使うパワーはディスインテグレイトにサイクロニック・ブラストと秘術呪文ベース?(パワーの方にもサイオニック・ディスインテグレイトにトーネード・ブラストという似たようなのがあった)他にはアストラル・コンストラクトにエゴ・ウイップなどマンチなパワーを使いこなしているが、PP切れをおこすこともしばしば。


草原の種族/マグナーの冒険者 ラーシア
ハーフリングの弓ローグだが秘術系クラスも齧っている模様、急所攻撃が効かない敵に対してはロッド・オヴ・メニィ・ワンズ(魔道師大全)でダメージを稼ぐ


女帝ヴェルガ
北方の帝国を支配する半神、つまりはアイウーズ女体化!なのだが、名前とかから見るにレディ・ヴォルのイメージも入ってる気がする。
あとアイウーズ相当なら父親はグラズドとなるべきだが、ヴェルガの父は悪神ダクストゥムであり、これはヘレノニアと兄弟神であるという、、まあヘクストアやね。


大賢者ヴァイナマリネン
ハゲ&ヒゲの上に名前からしてモルデンカイネンなのだが、狂言回し的な振る舞いやロングソード装備の点などはエルミンぽくもある。


ブルーワーズ世界
グレイホークっぽい名前だが、最大都市の名前がブルーワーズということは無い。
あとはシルヴァーマーチ地方とか、東の果てリ・クトゥア(= カラ・トゥア)や『忘却の大地』(=フォーゴトン・レルム)など、どこかで聞いたような地名が色々出てくるが中身の設定はけっこう違うので注意。


第一章 1.英雄譚の終わり
どうみてもシナリオ「邪悪寺院再び」だが、最終決戦地が空飛んでくるあたりは「邪悪のエッセンス」も入ってる?後にチョイ役だが悪のチャンピオンも出てきたし、力場無効のボスも出てきた。

炎の精霊皇子―イル・カンジュア=エレメンタル・プリンス、火の王アイミックス
絶望の螺旋/レリウーリア=破滅の螺旋 タリズダン

…切りが無いのでもうやめ!

アインズ様、生前のご尊顔

あの尖った長いアゴは何なの?生前は某ミカドのような顔だったのか、それともスケルトンの種族レベルを上げたらアゴが伸びてくるのか、などなど色々ネタにされているアインズ様のアゴ及び生前の顔の謎だが、それについては自分は前々より深く考えずに一つの顔(というかもはやアーキタイプというべきか)を思い浮かべていた。


すなわち
ラブクラフト-嶋田 久作-アビゲイルの系譜に連なる、あの手の顔である。

まあなんというか、ファンタジーオタや卓ゲーマーに馴染み深いというか、クトゥルフ神話やD&Dに関係ない事もないというそんな感じでアビゲイル的な姿を、自然とアインズ様の生前のお姿にオーバーラップさせていた訳ですw


*アビゲイル(BASTARD!!の奴ね)は死人使いという点でもアインズ様と親和性が高い、だだしクラスはクレリックだが。

歩いていこうよ、どこまでも

"アンデッドの肉体であれば飲食は不要だし、呼吸だってそうだ。ならば遥かな頂に足だけで登攀することだって可能だろうし、深海にその身を潜らせる事だって出来るだろう。そうやってこの世界だけの未知の光景を楽しめたに違いない。" 書籍2巻-129p

大魔術師たるアインズが各種魔法を使わずに歩いていくのに拘る点は納得しかねるが、ともかくファンタジーな世界で旅情に浸りたいという気持ちはわかる。


所違えど同じような能力を貰えるなら考えつくのは似たようなものであるらしく、D&D3.5eでの新種族:ウォーフォージドエベロン世界のロボ種族)について公式FAQでこのような質問があった。

Q:ウォーフォージドは呼吸不要だけど海底を歩いて渡れるの?
A:いけるけど水圧ダメージは食らうから注意してね。

まあ落下実験から見るにアインズのダメージ減少では、およそ水深600mぐらいは問題無く歩いていけるだろうが、それにしてもあらゆる所にルールが絡んでくるのが3版らしいといえばらしい。


*D&Dでも広大な未知の世界を前にいろいろ探究心が掻き立てられるが、実際のところ1LvPC達が近所のゴブリン退治とかをしていたのに、いつの間にやら邪悪教団やらデーモンロードの陰謀に巻き込まれ、気が付いたら次元界を股にかけた大冒険という事態に陥っている事が多々あり、なかなか旅情に浸っている暇もない。
また大冒険を生き残り一息ついたころにはプレイヤーの方もしっかり訓練されており、行きたい所といえば「シギルで買い物」とか「パワーアップできる魔法の場所」とかそんな意見ばかりで、物見遊山する心の余裕はすでに無くなってしまっている。

 

追記:深海はいいとして宇宙空間のダメージとか公式ルールには無いだろ常考…とか思っていたが、エピック呪文に「衛星軌道上に打ち上げる」とかいうアホ呪文がありここに書いてあったw
これによると毎ラウンド熱と冷気で2d6、真空による1d4ダメージ及び窒息らしい、まあアインズなら装備で無視できるレベルだろう。

余談だが、上のウォーフォージドに関する質問では他に「死体から装甲板かっぱぐ事出来るの?」とか「ウォーフォージドの脳みそ食べられる?」などといった物があり、ここら辺は非常にゲーマーらしい思考である。
(ウォーフォージドは特技で装甲をミスラルやアダマンティン製にする事ができ、これにより1LvPCとしては破格のACになる。また後者の質問は対マインドフレイアを想定した物)