Tomb of the Overlord

オーバーロード 元ネタ考察 備忘録

"疾風走破" クレマンティーヌ

人間のスワッシュバックラー3/ソードセイジ3/アヴェンジング・エクスキューショナー4 ECL10 脅威度10

混沌にして悪、中型サイズの人型生物

ヒット・ポイント:61(3D10+7D8+10)

イニシアチブ:+7

移動速度:40ft

アーマ・クラス:23、接触23、立ちすくみ17

基本攻撃/組み付き:+8/+10

攻撃:+1ダガー= +16近接(1d4+3/19-20)
*特技とクラス能力により敏捷&知力修正値を足すと1d4+11

または高品質のモーニングスター= +11近接(1d8+2)

全力攻撃:+1ダガー= +16/+11

セーヴ:頑健+6、反応+15、意志+11

能力値:筋力14/敏捷力22/耐久力12/知力14/判断力14/魅力8(ポイントバイ32)

技能:〈威圧〉+14、〈隠れ身〉+18、〈軽業〉+21、〈聞き耳〉+12、〈視認〉+9、〈忍び足〉+18、〈脱出術〉+13、〈知識:宗教〉+4、〈知識:地域〉+6、〈跳躍〉+19、〈はったり〉+6、〈平衡感覚〉+13

技能の離れ業:〈屈曲突撃〉〈立ち直り〉〈軽業襲撃〉

特技:《武器の妙技》《回避》《強行突破》《一撃離脱》《捕らえがたき標的》《Shadow Blade》《武器熟練》

装備
+1ミスリルダガー(スペル・ストアリング)×4本、高品質のモーニングスター、高品質のレザー・ビキニアーマー、クローク・オヴ・エルヴンカインド、ブレイサーズ・オヴ・アーマー+3、グラヴズ・オヴ・デクスタリティ+4、リング・オヴ・プロテクション+2、ブーツ・オヴ・ストライディング・アンド・スプリンギング

基本クラス:スワッシュバックラー
ボーナス特技:《武器の妙技》

優雅なる反応(変則):軽装時、反応STに+1の技量ボーナス

技の冴え(変則):軽装時、軽い武器使用時に[知力]ボーナスをダメージに足せる(急所攻撃と同じく精密さを必要とする攻撃)


基本クラス:ソードセイジ
伝承者レベル6
修得武技 8
準備済武技 5
修得構え 2

流派専念/discipline focus(変則):選択した流派武器について《武器熟練》

素早き反応/Quick to act(変則):イニシアチヴ判定に+1ボーナス

ACボーナス(変則):軽装時、ACに判断力ボーナス


上級クラス:アヴェンジング・エクスキューショナー
急襲攻撃(変則):ACに敏捷力ボーナスを加えられない状況にある相手に対する攻撃で+2d6追加ダメージ

血塗られた刃(変則):急襲攻撃でダメージを与えるたび30ft以内の敵は、意志セーヴ(DC13)に成功しなければ4Rのあいだ怯え状態となる。攻撃者よりHDが高いクリーチャーには無効。[恐怖、精神作用]効果

迅速威圧(変則):移動アクションで“相手の士気をくじく”ことができる

いたぶりの刃(変則):怯え状態や恐れ状態や恐慌状態にあるクリーチャーを、立ちすくみ状態として扱う

 

D&D3.5eで軽戦士は不遇気味なのだが、それなりのダメージは出せるようにがんばって組んでみた。それでもこれでフルアーマーガゼフに勝つのはきつい、てかこのレベル帯で体得持ちファイターとまともに切り結んで生き残れるキャラは少ないと思う。

このデータでは特技《捕らえがたき標的》によりガゼフの《強打》を無効化出来るのでフルアタックですぐ死亡と言う事はないだろうが、それでもこちらの急所攻撃に軽業襲撃、スワバの技の冴えが鎧と直感回避で無効化されるのでダメージを出すのが難しい。


クレマンが勝機を見出すとしたら、モモンへの最後の攻勢のように1R目で一気に勝負を掛ける事となるだろう。

先攻できたなら、まずはシャドウハンド流の構え「チャイルド・オヴ・シャドウ」をとりつつ近づく(視認困難で20%ミス)
ガゼフに隣接したならそこからタイガー・クロー流の武技「ウルフ・ファング・ストライク」で二刀攻撃、蓄積した呪文も全開放。
すぐに武技「サドン・リープ」で即効ジャンプ、ガゼフから離れる(フルアタック避け)

これで上手く両方当れば…期待値52か、1ターンキルは無理っぽい、てか鎧のダメージ減少が地味に効いてくるな。
以降のラウンドの戦闘ではガゼフも武技を使って防いでくるだろうし、一撃離脱でチクチクやるにしても待機アクションで切られるだろうし…ジリ貧だなあ。

クレマンさんはガゼフより移動力も高いんでヤバくなる前に逃げ切れるだろうが、なんというか相性悪すぎ。

 

*ビキニアーマーは非公式同人サプリ「ビキニ大全/Chainmail Bikinis」からの登場。せっかくの同人データだが、特殊ルールの裸体防御とか使わないとAC0と防具として意味無しなので別途ブレイサーズ・オヴ・アーマーを買う羽目となった。

*武器がスティレットじゃないじゃん、とお思いかもしれないがサプリメント「武器・装備ガイド」によると、イタリアでのダガーの別名がスティレットらしいので…なんか納得がいかないが、ダガーはシャドウハンド流派武器でありキャラメイク的に色々都合がいいので、この記述を見つけた時は正直よっしゃ!と思ったw

*「無頼大全」の上級クラス:アヴェンジング・エクスキューショナーはクラスの前提条件の一つに「何らかの悲惨な目にあった経験がある」とあり、クレマン子さんの過去を考えると正にうってつけである。

異形種の使い勝手

ユグドラシルプレイヤーでの間では異形種をPC種族として選ぶことは「玄人好み」とされており、苦労の割にさほど有利ではなさそうである。

じゃあD&Dではそこんとこどうなのよ、PC種族向けではないモンスターをPCとして使えるの?って話なのだが、D&D3.5e「モンスターマニュアル」ではけっこうな数のモンスターデータに「レベル調整値」が記載されており、そのクリーチャーの種族ヒット・ダイス(オバロでの種族レベル)+レベル調整値を「有効キャラクターレベル」とし、プレイヤーキャラとして使用できる。

*例をあげるとリザードマンリザードフォークの種族HDは2、レベル調整値は+1なので3LvPCとして使用を開始し、そこにクラスLvを積んでいく事になる。(通常のPC種族と同様に能力値の調整は出来る)

*リッチやヴァンパイヤにデス・ナイトなどは種族レベルがあるオバロとは違いテンプレートなので、適用できる種族に足してデータを作る形となる。


んで実際の使い勝手はどうかというと、レベル調整値がある=ルール的にPCとして使用できる種族データは多いのだが、レベル調整値すなわちレベルへのペナルティが大きすぎて使い物にならないのが大半であり、これらは実質使うなと言われているようなものである。

前衛クラス向けにはまだイケそうな種族はいくつかあるが、これが術者や技能役(シーフ、スカウトなど)むけとなると使えるデータは殆ど無い。

オバロでのナザリックのみなさんのように、リッチにヴァンパイア、ワーウルフサキュバスとマインドフレイヤドッペルゲンガーというオール怪獣大進撃でヒャッハーするのは、D&Dでは夢のまた夢である。


*エントマのベースとしたアレイニアなどのように素でソーサラーとしての能力を持つモンスターもいるが、ソーサラーで成長が2Lv以上遅れるのはけっこう致命的。20Lvの時点で9Lv呪文が使えないというのもあるが、一番の問題はシナリオがそのレベルで持っているであろう能力を要求してくるという事。例えば英雄の領域ともなれば、長距離テレポや強力な占術による事前調査が必要となってくるし、敵も当然同様な戦法を使う可能性がある。別次元に飛ばされることもありえるし、5Lv呪文使えないから暢気にウマにのって移動と言うわけには行かなくなってくる(いや、呪文でブーストした馬は速いけどねぇ)要するにシナリオによっちゃ詰みかねない。

*技能役の方はといえば、D&D3.5eでのキャラメイクのルールとして「1Lv目は貰える技能ポイントが4倍」というのがあり、このため技能役は1Lv目はローグやスカウトなど取得技能ポイントが多いクラスでスタートするのが定石、1Lv目が種族HD固定のクリーチャーで技能役をやるのは、よほどの種族ボーナスがないと厳しい。

*基本ルールであるモンスターマニュアルから強力かつ低めのレベル調整値で使える種族をピックアップするとしたら、ケンタウロスミノタウロスかなあ。前者はランスを持って突撃すれば騎乗扱いで2倍ダメージ、後者は頭の角で突撃すればダメージが増える上に命中+9(ハリケーンミキサー!)と、共にチャージャーとして強力な能力を持っている。これらを生かすよう千鳥足チャージな酔拳使いとかでキャラメイクしたい所。

*使い物にならないのが大半とはいえ、大量のサプリメントを漁りPCとしても強力な種族やテンプレートを探し出すというのもD&D3.5eの楽しみの一つであった。たまにはこんなぶっ壊れデータもあるし。

*未訳サプリ「Savage Species」や「自然の種族」にはケンタウロスほかミノタウロスなどを1Lvから使用するルールが提示されている。
すなわち、種族HD1のかなり弱い能力値でスタートし、レベルアップとともに少しずつ能力値が伸びたりHDが増えたり特殊能力を得たりサイズが中型から大型化したりして最終的に標準的なモンスターデータと同じになる。
このルールではオバロのように種族レベル1止めは出来ないが、くがね氏的にユグドラシルではこのような成長を想定しているのだろう。

 

追記:異形種全般はともかく、アンデッドって耐性いっぱいあって有利過ぎない?という意見が見られるが、D&D3.5eでもこれはとても強力であり、呪文で得るとしたら死霊術8Lv呪文の効果である。当然の結果「ロールプレイなぞ犬にでも食わせとけ」的パワープレイヤーは、許されるなら単発シナリオで殉教者0Lv混ぜなどというえげつない手法でアンデッド(デスレス)の体を手に入れようとしたりする事も。

ただ、D&D3.5eのアンデッドはヒット・ダイスがd12固定で耐久力などの修正が付かない為、高レベルになるほどヒットポイントが見劣りしてくるなど前衛としてはきつい部分もある(パスファインダーRPGではヒット・ダイスd8に魅力修正値が乗るよう改定された)。

ここらのゲームバランスをユグドラシルでどのように調整していたのか、(アンデッドの種族レベル1止めとかどうなの?とか)ちょっと気になる部分ではある。

"まん丸卵の戦闘メイド" ナーベラル・ガンマ

チェンジリングのファイター1/エヴォーカー6/エレメンタル・サヴァーント(エア)8/スペルソード3 ECL18 脅威度18

秩序にして悪、中型サイズの人型生物(変身生物)

ヒット・ポイント:109(8D4+3D8+1d10+54)

完全耐性:スリープ

抵抗:[電気]20、[火]5

イニシアチブ+8;知覚 暗視60フィート

移動速度:20ft

アーマ・クラス:30、接触17、立ちすくみ27

基本攻撃/組み付き:+11/+12

攻撃:高品質のロングソード= +14近接(1d8+2/19-20)

全力攻撃:高品質のロングソード= +14/+9/+4

セーヴ:頑健+15、反応+12、意志+18

能力値:筋力14/敏捷力18/耐久力16/知力24/判断力12/魅力8(ポイントバイ28)

技能:〈威圧〉+10、〈騎乗〉+6、〈呪文学〉+25、〈精神集中〉+23、〈職能:メイド〉+12、〈知識:次元界〉+14、〈知識:自然〉+12、〈知識:神秘学〉+22、〈知識:ダンジョン探索〉+13

特技:《イニシアチヴ強化》《巻物作成》《呪文熟練(力術)》《呪文持続時間延長》《手練の術者》《呪文エネルギー変更[電気]》《呪文二重化》《系統修正熟練(力術)》《即時呪文威力最大化》《秘術の研究(チェイン・ライトニング)》《三雷の産声》

装備
高品質のロングソード、+1ミスリル製フル・プレート(追加能力 トワイライト、デス・ウォード、コールド) サンダースタッフ、ヘッドバンド・オヴ・インテクレイト+6、アミュレット・オヴ・ヘルス+2、クローク・オヴ・レジスタンス+3、チュニック・オヴ・ステディ・スペルキャスティング、グラヴズ・オヴ・デクスタリティ+4、クリムゾン・ドラゴンハイド・ブレイサーズ+4、アンクレット・オヴ・トランスロケーション、リング・オヴ・プロテクション+4、リング・オヴ・ウィザードリィII(ナーベとして行動時はリング・オヴ・マインド・シールディングとリング・オブ・サステナンスを装備)、巻物整理器、スクロール各種、呪文書、マテコンポーチ、ストーン・ホース 〔デストリアー〕、ヒューワーズ・ハンディ・ハヴァサック

種族能力
魔法に対する耐性:睡眠と魅惑のSTに+2の種族ボーナス

下級変身(超常):回数無制限で、全ラウンド・アクションでディスガイズ・セルフ呪文を使っているかのように自分の外見を変化させる、所持品には作用しない。

生来の語学者:常に〈言語〉がクラス技能

技能ボーナス:〈威圧〉、〈真意看破〉、〈はったり〉判定に+2の種族ボーナス

基本クラス:エヴォーカー(力術士)
ウィザードの力術専門化、呪文スロットが増える。禁止系統は変成術と死霊術

ウィザード15Lvとしての呪文発動能力を持つ。
8Lv呪文まで、術者Lv18(特技により)

1日の呪文数:5/7/7/7/6/6/5/4/2;DC=17+呪文Lv

ボーナス特技:《巻物作成》ほか呪文修正特技

Energy Affinity(変則):エネルギー種別[電気]の力術呪文について、術者レベル+1(使い魔の代替、UA出展)

主に準備している呪文
ディテクト・マジック、メッセージ、チャーム・パースン、ディスガイズ・セルフ、持続時間延長シールド、インヴィジビリティ、シー・インヴィジビリティ、ガスト・オヴ・ウィンド、レジスト・エナジー、ファイアーボール、フライ、グレーター・マジック・ウェポン、ライトニング・ボルト、ディメンジョン・ドア、グレーター・ディスペル・マジック、テレポート、トゥルー・シーイング、サイクロニック・ブラスト、ディレイド・ブラスト・ファイアーボール、二重化チェイン・ライトニング、マインド・ブランク

 

上級クラス:エレメンタル・サヴァーント
専門元素(風):エネルギー・ダメージを与えるような呪文を発動した場合、その呪文は種別[電気]に自動的に変化する。

エネルギーに対する抵抗:[電気]20

抵抗破りのエネルギー:[電気]呪文を発動する場合、呪文抵抗を克服するための術者Lv判定に+4技量ボーナス

エネルギー熟練:[電気]呪文を発動する場合、ST難易度+1

睡眠に対する完全耐性、暗視能力60ft.


上級クラス:スペルソード

呪文失敗確率無視:防具使用に関わる秘術呪文失敗確率を15%低下させる

ボーナス特技:呪文修正特技かファイター用ボーナス特技から1つ得る

 

主なキャラ再現コンセプトは、重装鎧を装備しての秘術呪文の発動と自前の能力で《ツイン・マキシマイズ・チェイン・ライトニング》の発動。素のままではこれは13Lv呪文相当になってしまう為、8Lvに収まるよう創意工夫した。ドラゴン誌の特技とかメタマジック・ロッドを買えばもう少し楽だったんだが…

他にもクラス:ウォー・ウィザード・オヴ・コアミアも混ぜかったのだが、前提が悪属性以外なので無理だった。

ちなみに《ツイン・マキシマイズ・チェイン・ライトニング》は主目標に対し120ダメージ×2回(副目標は半分)まさに必殺技!1日1回だけどねw

電気が効かない時はどーすんのってキャラだが、エネルギー種別が無いダメージ呪文もあるし特技《三雷の産声》を使えば半分は音波ダメになるので何とかなる、、たぶん。


種族:チェンジリングについて
チェンジリングはD&D3.5eで新しく追加された世界、エベロンの売りの種族の1つ。
その諸設定についてはいつものようにHJのサイトを見てもらうとして変身能力に種族ボーナス、適正クラスがローグと、いかにも「これでシティアドベンチャーでスパイごっこしてね」と言いたげなデータである。
しかしプレイの実態はWotCの思惑とはずいぶんと違う事となった。実はこの種族が持つ変身能力が上級クラス「ウォーシェイパー」の前提条件を満たしてしまう為、命中が落ちる術者クラスを取らなくても戦士系クラスのみから最短5Lv目にウォーシェイパーに成れてしまい、前衛向け有力種族として各卓で暴れまわったのだ。

通常、上級クラスは6~11Lvにならないと取れないようデザインされてるのだが、これはデザイナーも想定外だったろうw

*それまではドルイド5Lv以上混ぜの6Lvで前提を満たし、7Lv目からウォーシェイパーが最短だった

「ソス卿はどうしてデスナイトになったんですか?」

エルフとか好きだから!

もはや懐かしいあずまんがネタは置いといて、オバロ作中で描写が多くまたレベルやスキルが判明している、フールーダが支配できなかったなど、考察ネタには困らないモンスターのデス・ナイトである。

D&D系においてデス・ナイトは古くからある有名モンスターの一つであり、この視点からオバロのデス・ナイトの能力とか考察できないかと思いAD&D1st、2nd、D&D3.0e、D&D4th、D&D5thなど各版のデスナイトのデータを調べてみたのだが…どれもオバロの能力設定に似ているところが無い、全くの無駄足だった。


これだけで終わるのも忍びないので余談として付け加えると、D&Dシリーズでデスナイトが人気者な理由の大半は小説「ドラゴンランス」シリーズでかっこいい悪役の「ソス卿」として出演した為。


*なんとなく自分の中でソス卿はエルフ萌えの第一人者というイメージがあったが、冷静に考えればそんな事はないし、キティアラはビキニアーマーを着ているようなイメージがあったが、そんな事もなかった。

 

追記:Lord Sothでググってみると、やたらとソス卿VSダース・ベイダーが引っかかる(D&D系で無いキャラだと他にはソスVSウィッチキングとか)
まあ有名人気ヴィランの宿命というべきものかw

 

さらに追記:AD&D1st~3eまでの歴代デス・ナイトに共通する特性の1つに、アンデッド退散/Turn undeadに完全耐性を持つというささやかな(そして珍しい)能力がある。
ところ変わって初代ファイナル・ファンタジーにおいてもデスナイトは種族カテゴリをアンデッドとせず追加耐性でアンデッドの特性に寄せるという手法により、不死系でないからディア系魔法が効かない≒ターンアンデッド無効、としてこの能力が再現されている。

AD&D1stのモンスター丸パクリで有名なFF1ではあるが、なにもここまで力業で再現しなくても…と思わなくもない。

"王国戦士長" フルアーマーガゼフ

人間のウォーブレード6/ファイター2 ECL8 脅威度8

秩序にして善、中型サイズの人型生物

ヒット・ポイント:87(6D12+2D10+32)

イニシアチブ+3

移動速度:20ft

アーマ・クラス:22、接触13、立ちすくみ17 ダメージ減少3/‐

基本攻撃/組み付き:+8/+17

攻撃:+1レイザーエッジ= +17近接(1d10+12/19-20)
または高品質のコンポジット・ショートボウ= +10遠隔(1d6+5/20×3)

全力攻撃:+1レイザーエッジ= +17/+12

セーヴ:頑健+14、反応+6、意志+8

能力値:筋力20/敏捷力12/耐久力18/知力12/判断力14/魅力10(ポイントバイ32)

技能:〈騎乗〉+7、〈交渉〉+7、〈精神集中〉+14、〈知識:貴族および王族〉+6、〈知識:地域〉+6、〈知識:武勇伝〉+8、〈跳躍〉+10

特技:《強打》《薙ぎ払い》《迎え討ち》《鋼の意志》《武器熟練》《武器開眼》《近接武器体得》

装備
〈レイザーエッジ/剃刀の刃〉、高品質のコンポジット・ショートボウ、〈ガーディアン/守護の鎧〉、〈ガントレット・オブ・ヴァイタリティ/活力の籠手〉、〈アミュレット・オブ・イモータル/不滅の護符〉、クローク・オヴ・レジスタンス+2、ベルト・オヴ・ジャイアントストレンクス+4、アームバンド・オヴ・マイト、リング・オヴ・プロテクション+2、ポーション・オヴ・キュアモデレートウーンズ、ポーション・オヴ・フライ

クラス能力:ファイター
ファイターボーナス特技×2

クラス能力:ウォーブレード
伝承者レベル7
修得武技 6
準備済武技 4
修得構え 2

武器適性/weapon aptitude(変則):一定のファイターLvが必要な特技取得条件において、ウォーブレードのクラスLv-2がファイターLvとみなされる。
また毎朝、武器訓練に1時間を費やすことにより、1種類の武器にしか適用されない修得済みの特技の適用される武器を変更できる。

戦時の冴え/Battle clarity (変則):立ちすくみ状態でない限り、反応セーヴに知力修正値に等しい洞察ボーナスを得る。

直感回避(変則):立ちすくみ状態になったり、不可視状態の敵に攻撃されたりしてもACへの敏捷力ボーナスを失わない。

戦闘の熱狂/Battle ardor(変則):クリティカル・ヒット確定ロールに知力修正値に等しい洞察ボーナスを得る。

直感回避強化(変則):挟撃されない。


アイテム解説
〈レイザーエッジ〉:+1バスタードソード、フォース
力場属性によりあらゆるダメージ減少を無視し、非実体にも命中する。*本来は射出武器専用の能力

〈ガーディアン〉:+1アダマンティン製フルプレート、ヘヴィ・フォーティフィケイション
クリティカル・ヒット及び急所攻撃を無効化、ダメージ減少3

ガントレット・オブ・ヴァイタリティ〉:サンダルズ・オヴ・ザ・ヴァガボンド(勇者大全記載)の部位スロット変更
過労状態への完全耐性、イニシアチブ判定に+2の幸運ボーナス。
あんまりファイターに過労耐性とか要らないような気もしたが《レイ・オヴ・イグゾースチョン/過労光線》対策にはなるか。

〈アミュレット・オブ・イモータル〉:アミュレット・オブ・ヘルスにリング・オヴ・リジェネレイションの能力追加
耐久力に+2、1時間ごとにキャラクターLvに等しいポイントのダメージを回復するようになる。
値段の割りに弱い…他にもまともにHP自動回復(高速治癒)させてくれるアイテムも有るにはあるが(MIC,ELH)とてつもなく高価であるので妥協してこの程度に。

アームバンド・オヴ・マイト:冒険者大全記載
各筋力判定に+2、《強打》2ポイント使用時に追加で+2ダメージボーナス

 

*Tome of Battleの強クラス:ウォーブレードにボーナス特技がおいしいファイター2Lvを混ぜて、最短で《近接武器体得》を取得するガチ鉄板構成でキャラメイクしてみた。
取得特技は凡庸だが命中が十分高い為、これなら強打に2点入れて(命中-2、ダメージ+6)フルアタックすればブレインを2R、ハムスケ3Rで倒す事ができる。子山羊も楽勝!

アイテム関係は、D&D3.5eのルール内でがんばって再現したつもり。ちゃんと価格計算すれば8LvPCの資産を遥かに上回ってるだろうが、まあキャラ再現だから仕方ない。

あとこのデータではアニメ4話のジャンピング竜巻アタック≒武技ミスラル・トルネードの前提条件を満たしているものの習得出来ていない。
これは8Lv目にファイターを取らなければ武器体得が取得できない為である。
クラス構成をいじらずに使いたいのであれば、特技《武技追加/Martial Study》を呪文「ヒロイックス」で一時取得する、マーシャル・スクリプトを読んでおくなどして各自調整願いたい。

オーバーロード 山小人の工匠 カバーイラスト

f:id:Sandmann:20170410225952j:plain

ご存知11巻の表紙だが、なんとなく似ているもの(*個人の感想です)を集めてみた

 

f:id:Sandmann:20170410230016j:plain

まずはD&Dベーシック・ルール・セット(1983年クラシックD&D4版、1985年に邦訳)のボックスアート、ラリー・エルモアの手による有名なイラストである。なおこの装丁はD&D4版スターター・セット(2010年、ややこしい)にも同じものが使用された。

 

「財宝を抱えたドラゴンと対峙する冒険者」という構図は、D&Dにおいてはベーシック・ルール・セット第2版(Holmes版、1977)などにすでに見られるが、これについてはトールキンの『ホビットの冒険』におけるスマウグのイメージの影響が大きいものと思われる。

 

f:id:Sandmann:20170410230023j:plain

これはクラシックD&D第6版1994年の物、ジェフ・イーズリーによるかっこいいイラストで好きなのだがネットで見かけてから長年、なんの本か知らなかったw

 

f:id:Sandmann:20170410230033j:plain

指輪物語の昔の文庫本の表紙、腰の引けっぷりがゴンドのそれを連想させられる。

 

f:id:Sandmann:20170410230040j:plain

ついでに日本ファルコムドラゴンスレイヤー1984年。自分はpc-88でソーサリアンファミコンでドラスレ4をやりこんだ口ではあるが、こちらは未プレイ

 

『山小人の工匠』ではオラサーダルクが腹の下に財宝を抱えている点で赤箱オマージュなのか、遡ってスマウグなのか。どちらかが元ネタとなっているのは間違いないだろうが…まあ縦の構図でドラゴンに対峙するようなイラストとなると、どれも同じような物になっちゃうのかもしれない。

 

追加

f:id:Sandmann:20171005151617j:plain

ドラゴンクエスト』1986年
なぜかドラクエのこの絵をすっかり忘れていたのだが、魔法陣グルグルを見ていて思い出したw

*国産電源系RPGとして下記『夢幻の心臓』の直系なのは間違いないが、ロゴにドラゴンと剣の意匠をあしらった点は『ドラゴンスレイヤー』と同様である。

 

f:id:Sandmann:20200223035129j:plain

夢幻の心臓1984年 PC88版 起動画面
システム含め、ドラクエへの影響が大きい

というかドラクエ、ドラスレに限らず、1983年前後のPC88、和製CRPG黎明期にはやたらとこのような「ドラゴンと対峙する戦士」の構図が多い。(コレとかコレとかコレとかコレ

これら諸々のイメージソースは、おそらく赤箱オマージュではなく『ウルティマ/Ultima』(1981)付属のカバーイラスト(ペラ紙のカラーイラスト及びマニュアルのモノクロイラスト)が源流になっていると思われる。

 

f:id:Sandmann:20171005151701j:plain

鏡の国のアリス1871年ジョン・テニエルによるジャバウォックの挿絵
竜退治ではないが、知名度的にこれが一番の源流な気がしてきた。

"竜殺し"の伝説といえば聖ゲオルギオスが有名だが、そちらは馬上から突き下ろしている画が主流だし。

 

さらに追加

f:id:Sandmann:20200223080211j:plain

ゴブリンスレイヤーTRPG 限定版』2019年
赤色のボックス入りセットという点からしてD&Dベーシック・ルール・セット(赤箱)のオマージュなのは疑いようがないが、キャラが多い分イラストの赤箱ボックスアート感は薄れてしまっている…のだが。

 

f:id:Sandmann:20200223080320j:plain

『D&Dベーシック・ルール・セット』パッケージイラストのラフ画(2017年になって発掘された)
エルモアによると、イメージについてガイギャックスに意見を求めたところ、身を乗り出し両手を爪のように立て、ドラゴンが「あなたに向かって飛び出してくる」ようにと提案、さらに上記水彩ラフ画を戦士とドラゴンをクローズアップした構図に変更させたことにより有名な赤箱ボックスアートが完成した。
ご覧の通り破壊された石柱や杖を持った女性のポーズなどがゴブスレTRPGのイラストと類似している。もしこの没イラストがゴブスレTRPGのオマージュ元なのだとしたら、ずいぶんとまあ狭い所から引っ張ってきたものである。

 

もひとつ追記:『Dungeons & Dragons Art & Arcana: A Visual History』(ごつい400ページ越えのビジュアルガイド本)からの情報によると、D&Dの原型となったミニチュアウォーゲーム『Chainmeil』(1971)ファンタジー追加ルールの章に描かれた「竜に立ち向かう騎士」のイラストは、J.R.R. トールキン著『農夫ジャイルズの冒険』挿絵の模写から生まれたものだという。

*上が『農夫ジャイルズの冒険』(1949)、下が『Chainmeil』(1971)の挿絵

『Chainmail』ファンタジーサプリメントのドラゴンの項目では『ホビットの冒険』に登場するグレート・レッド・ドラゴン(つまりスマウグ)を引き合いに出しており、さらにはウォーゲームという性質上「五軍の戦い」を彷彿とさせるゲームになっているが、
「ドラゴンと対峙する冒険者」というビジュアル系譜の源流については同じ「トールキンの黄金竜」であっても『ホビットの冒険』のスマウグではなく、正確には長者黄金竜(Chysophylax Dives)とジャイルズの遭遇シーンということになる。

 

上記イラストの構図は聖ゲオルギオスの竜退治画によく似たものも見られるが、それらに比べ騎士より竜のサイズがだいぶん大きくなっている。これが「剣と魔法」の小説ブーム及びRPGの興隆によりドラゴンのイメージがさらに強大化していった結果、「巨大なドラゴンの手前に戦士」という赤箱カバーアートのような構図が蔓延るようになったのだろう。

ブレイン・アングラウス

人間のケンセイ5/ソードセイジ2 ECL7 脅威度7

秩序にして中立、中型サイズの人型生物

ヒット・ポイント:54(5D10+2D8+14)

イニシアチブ+7;知覚 暗視60フィート

移動速度:30ft

アーマ・クラス:19、接触15、立ちすくみ17

基本攻撃/組み付き:+6/+10

攻撃:カタナ= +13近接(1d10+8/19-20×2)

全力攻撃:カタナ= +13/+8

セーヴ:頑健+7、反応+7、意志+7

能力値:筋力16/敏捷力15/耐久力14/知力12/判断力14/魅力8(ポイントバイ32)

技能:〈軽業〉+13、〈聞き耳〉+9、〈真意看破〉+9、〈職能:農夫〉+5、〈精神集中〉+12、〈知識:武勇伝〉+6、〈跳躍〉+14、〈平衡感覚〉+8

特技:《イニシアチヴ強化》《回避》《迎え討ち》《特殊武器習熟》《武器熟練》《武器開眼》《クリティカル・ロール強化》

主な装備
カタナ、高品質のチェイン・シャツ、ゴーグルズ・オヴ・ナイト、ヴェスト・オヴ・レジスタンス+1、リング・オヴ・マイナー・スペルストアリング、リング・オヴ・プロテクション+1、ベルトポーチ、ポーション・オヴ・ブルズ・ストレンクス、ポーション・オヴ・キャッツ・グレイス、オイル・オヴ・マジックウェポン

クラス能力:ケンセイ
選択武器(カタナ)の命中、ダメージに+2ボーナス

Rain of Blows:全力攻撃時1回の追加攻撃ができる。最も高い基本攻撃ボーナスで行うが、-3のペナルティ

クラス能力:ソードセイジ
伝承者レベル4
修得武技 7
準備済武技 4
修得構え 2

流派専念/discipline focus(変則):選択した流派武器について《武器熟練》

素早き反応/Quick to act(変則):イニシアチヴ判定に+1ボーナス

ACボーナス(変則):軽装時、ACに判断力ボーナス

 

*基本クラス:Kensaiは、「戦士大全」の上級クラスの方ではなく、Dragon #310出展のスペシャリスト・ファイター。
軽装のみの習熟しか持たないが、選択した一つの武器が強くなるヴァリアント。
技能も通常のファイターから変更され<軽業>も取れるんでアタッカーとして強い。

ブレイン装備の〈瞳の首飾り/ネックレス・オブ・アイ〉について
D&D3.5eには盲目耐性や暗視を与えるアイテムもあるが、どれもアミュレット枠では無い。DMG及びMICの部位スロット変更、能力追加ルールを使えば再現できるがこの手は勢いマンチに走り気味となる為、本に載ってないアイテムは自作を禁止するDMも多い。というわけでとりあえずゴーグルズ・オヴ・ナイトで暗視を付けといた。

キャラデータ的にカタナには能力:キーン(クリティカルレンジ倍化)でも付けたい所だが、〈神刀〉は設定上、魔化されていない様なのでそのままに。マジックウェポンのオイルも持ってるし。

あとソードセイジの武技は流派:ダイヤモンドマインドを中心に選んでいけばそれっぽくなると思う。