Tomb of the Overlord

オーバーロード 元ネタ考察 備忘録

はじめに

このブログは丸山くがね氏の小説「オーバーロード」について、
そのユグドラシル世界に大きく影響をあたえているであろう、ダンジョンズ&ドラゴンズ3.5版(以降D&D3.5e)視点から、元ネタを考察していく個人的な備忘録です。
オーバーロード」内から出展のものは〈山カッコ〉、D&D3.5e出展のものは《二重山カッコ》で表記しています。
D&D3.5eについては、特に記載ない限り基本ルールブック3冊(PHB,DMG,MM)からの出展です。

自分は3版系で邦訳された分はほぼ全てルールブックを揃えていますが、なにぶん物量が多く未訳まで含めると甚大な量となります。また丸山くがね氏がプレイ経験を明言しているクラシックD&D(赤箱)、ダンジョンズ&ドラゴンズ4版、ソードワールドガープスなどについての知識はほとんどありません。
そのため勘違い、的外れな考察もあるかもしれませんが、そこはご了承ください。

追記ログ

今更ですみませんが。

2017/10/31 〈ホーリースマイト〉はどのくらい痛いの?
疑似呪文能力について追記

2017/10/28 至高の四十一人 豆知識
種族:ヴァイン・デスについて追記

2017/10/17 アインズが鎧着たまま使える魔法が5つとかいう話
「冷たい鉄」設定について修正追記

2017/10/9 アイテム考察〈剃刀の刃/レイザーエッジ〉の能力
コメ欄で指摘されたアイテムを紹介

2017/10/7 呪文 その12
蘇生呪文についてもうちょっと追記

2017/10/5 オーバーロード 山小人の工匠 カバーイラスト
"竜殺し"の画像を追加

2017/10/3 クラス考察 その5
聖騎士の使用する魔法について追記

2017/9/16  歩いていこうよ、どこまでも
冒頭を書籍からの引用に差し替え

2017/8/21  「二人の指導者」描写から見るルール その1
トロールについて追記

2017/7/19  「ソス卿はどうしてデスナイトになったんですか?」
ソス卿についてちょっと追記

2017/7/15  ユグドラシルは北欧神話が元ネタ
ケツァルコアトルについて追記修正

2017/7/14  呪文その3 転移系魔法
アンティシペイト・テレポーテーションについて追記

歩いていこうよ、どこまでも
宇宙空間のダメージについて追記

2017/6/28 クラス考察 その4
モンクについてちょっと追記

2017/6/26 D&Dと指輪物語
ミスリルについて追記

2017/6/23 呪文その5
ウェイル・オヴ・ザ・バンシーの利便性について追記

2017/5/26 異形種の使い勝手
アンデッドの耐性について追記

2017/5/5 アイテム その6
〈魔力を隠すために装備していた指輪〉に追記

2017/04/28 吸血鬼幻想
ヴァンピリック武器、スキルによる飛行能力強化、使用呪文〈グレーター・テレポーテーション/上位転移〉を追記

呪文 その3 ゲート呪文ちょい修正

2017/04/22 エントマのキャラシー
能力値をポイントバイから精鋭規定値に変更、NPCベースってことで。

2017/04/07 「英雄の領域」とは
領地運営についてさらに追記

2017/03/22  アインズと○○は似ている
ちょっと追記

2017/03/12  呪文 その3
テレポ失敗について追記

2017/03/5  「リッチ」の使用は問題ない?
C・A・スミスについて追記

2017/02/21 魔法強化系スキル
補足追記

2017/02/15 タイム・ストップ関係ちょい修正
エルミンスターの耐性に英語版でエラッタ出てた…

2017/02/14 呪文 その12
蘇生呪文についてちょっと追記

2017/02/12 スクロールを騙すとは
ちょっと加筆修正

2017/02/08 HP(ヒットポイント)とは何か
ちょっと追記

2017/02/07 アインズが鎧着たまま使える魔法が5つとかいう話
鎧装備制限に関してさらに追記

2017/02/07  呪文 その4
〈ウィッシュ・アポン・ア・スター〉に関してさらに追記

2017/02/06  「謀略の統治者」描写から見るルール
アンデッドの描写について追記

2017/02/04 「英雄の領域」とは
領地運営について追記

俺より強い奴に会いに行く

「データがあれば、そいつは倒せる」

D&D3版系サイト【CDS:PE】の記事「伝説の英雄、そして神々」より 07/04/03


D&Dの場合だとデータさえあれば神だって殺してみせるを地でいきますからね。

丸山くがねの活動報告 - 小説家になろうソードワールド」の感想返しより 13/04/17


「どんなバケモンであれ、相手の実体(データ)があるってことは、だ!」
「神さまだろうが、ぶっ殺せるってことだ!!」

蝸牛くもゴブリンスレイヤー」6巻:第6章より 17/09/14


上記のような言説がTRPG界隈で言われるようになったのは何時頃からだろうか?
自分は3版からの人間であり、当時影響力のあった上記【CDS:PE】の記事以降、ぐっと増えたように記憶しているが、ひょつとしたらもっと昔より言われていたのかもしれない。(なお途中からTYPE-MOON空の境界」の「生きているのなら、神様だって殺してみせる」が混ざってきているのが興味深い。)

 

実際問題として、倒せるとは言ってみたものの3版の神格はとても強い。

ダゴンクトゥルフ神話の方)みたいな半神クラスならまだしも、中級神以上ともなっれば、その強さはぶっ飛んだ物になる。これらは数値の大きさだけを見てレベルを上げればどうにかなるだろ的発想でどうにかなる代物では無い。神格ルールにより与えらる特殊能力は無限ウィッシュとか絶対先制攻撃とか攻撃全部がトゥルー・ストライクとか知覚がマイル単位とか判定すべて出目20みたいなチートくさい能力山盛りであり、一体どんなトリックを使えばコイツらと真っ当な戦いになるのやら、自分には想像も出来ない。

当然これらの強すぎ神格データ(その能力を分化した化身/アヴァターでも強すぎる)は大部分のプレイヤーにとって使いどころのない物であったが、それはそれとして悪神みたいな有名所と戦いたいという欲求もまたD厨には多く、これを満たすために本体よりかなりマイルドに弱体化した「アスペクト」という存在の設定及びデータが未訳サプリメント「Miniatures Handbook」に掲載された。(D&Dリスペクトラノベでは「最果てのパラディン」に《木霊/エコー》として出ているのがそれである)

これは強大な存在がその力の一部を用いて作りだした化身のようなものであり、脅威度10~20程度でいわゆる英雄越えクラスのキャンペーンのシメにラスボスとして丁度よい強さとなっている。

* まあこれらのアスペクトに対し「ピット・フィーンド(最上位悪魔)より弱いなんて」「もっと強い本体のデータが欲しい」というわがまま意見も多少あったわけだが…

その中でも敵の大将格として各デーモン・ロードとアークデヴィル(九大君主)は特に人気があったようで「不浄なる暗黒の書」、「魔物の書1&2」、公式サポート誌「Dragon magazine」、未訳シナリオ「Savage Tide」、公式web記事とアスペクト及び本体が何度もデータ化され、上を見れば脅威度30前後と結局インフレ気味になりつつもラスボスのデータには困らない状況となった。

 

以上、D厨のデータに対する飽くなき欲求を垣間見る一幕でした。

 

 

 

「聖王国の聖騎士」描写から見るルール その2

"狂乱していると致命傷を与えても、倒れない事があるからな" 書籍12巻-321p

「戦士大全」記載の上級クラス:フレンジード・バーサーカーは、4Lvで得る能力《不死身の狂乱》により狂乱中はどれだけヒットポイントが減ろうが死ななくなる。
だがこれは決して[即死]効果を防いでくれるわけではなく、他には「ヒットポイントが0以下になると塵になる」効果の分解光線などでも死亡してしまう。
このルールを鑑みて作中で「頭蓋を砕く」という描写をしたのだろう。


"上位死霊/ハイレイスというのがどれだけの強さを持つのかさっぱり分からないが" 書籍12巻-328p

参考になるかわからないがパスファインダーRPGのレイスのデータはココ(3.5eでの上位レイスであるドレッド・レイスは16HD、オバロ換算で種族レベル56程度)
御覧のように接触による耐久力吸収が主な能力であり、恐怖関係の特殊能力は対動物しか持たない。
この点は同様な非実体アンデッドのゴーストの持つ能力を参考にしたのだろう。

なお、D&D3.5eでは上位死霊術呪文でも召喚できるのはレイス1体であり、上位レイス複数とかは不可能である。
これは敵モンスター側がプレイヤー達とは違い非実体モンスター対策を持つことなど殆どなく、相手を選べばレイスでも充分無双できる為、ゲームバランスを考えてのことと思われる。

 

"武器に直接ダメージが入る武器破壊だが、そのダメージは材質の差や武器の持つダメージ量に大きく影響を受ける" 書籍12巻-333p

武器破壊 /Sunderは攻撃時に行える基本的な戦闘オプションの一つだが、ペナルティ無しに行うには特技《武器破壊強化》が必要である。
特技が豊富なファイターが取れば戦術に幅が出そうなもんだが、実際のところ敵の武器=未来の戦利品であり貴重な収入源を破壊すれば悲しみがマッハであり、あまり活用するPCは少ないように思われる。

なお敵モンスターの方といえば《武器破壊強化》を持っている者は少ないが、あらゆる金属製品をボロボロの錆にして食べてしまう有名怪物とか、武器を奪ってクシャポイしちゃうのが大好きな闇巨人とかろくでもない奴らがいるので、危険なことには変わり無くダメージ減少対策と併せて予備武器の携帯は必須である。

*参考になりそうなPRDJのルールはココココ

 

以下、新登場のモンスター亜人など。

鉄鼠人/アーマット
おそらく「モンスター・マニュアル3」アーマンドが元ネタ。
敏捷と耐久に+6、適正クラスがモンク、特殊能力として「防御の構え」など、耐久型モンクを推奨しているように見えるが、小型サイズに種族HD5、レベル調整値3(8Lvスタートになる)と、とても実用に耐えない。
まー脅威度が低いんで、組み付きモンク(装備無し)として敵に出せば嫌がらせには使えるか。

山羊人/バフォルク
名称的には「アンダーダーク」記載のバフィタウロスが近いが、こちらはデーモンと人間とミノタウロスの混血(現住の来訪者)という、あんまり亜人ぽくない種族。
容姿的には「モンスター・マニュアル3」のゴートフォークのような気がするが、獣人系はよくある発想なので元ネタとは言い切れない。

洞下人/ケイブ
地下種族としてメジャー所のグリムロックかな?

人蜘蛛/スパイダン
D&Dにはアレイニアにエターキャップ、ドライダーなど蜘蛛系の種族も多いが、「フェイルーンのモンスター」及び「アンダーダーク」記載のキチンが4本腕で、口から出す糸で軽装鎧を作れたりとオバロ描写に合致する。

レッドキャップ
D&D3.5eでは「モンスター・マニュアル3」に記載。
イングランドの伝承にある悪い妖精であり、別にD&Dのデータが元ネタとは限らないだろうが、一応強大化したエルダー版レッドキャップの種族ヒットダイスが12(3.5倍で42)と、ユグドラシルでのレベル43にかなり近い。

オーガソーサラー 7巻フォーサイト討伐リスト
オーガ・メイジが元ネタで間違いないかと。
D&Dのオーガメイジは豊富な呪文能力や人に化ける能力など、オーガに比べかなり強力なモンスターであるが、これは伝統的に日本の「オニ」をモチーフにデザインされている。グーグルのイメ検を見てもらえれば、なんとなくわかってもらえると思う。

あと「ゴブリンスレイヤー」に出てきたオーガも、呪文能力からこのオーガメイジと思われる。

藍蛆/ゼルン
3.5版未訳「Monster Manual4」記載のZern Blade Thrall(ゼルン・ブレード・スロール)が元ネタっぽい。
しかしググっても情報が少ないし、出典元はモンスターマニュル4だけで他の版にはいないみたいだし、グーグルのイメ検でもヒットするまともな画像は1つだけという、かなりのマイナー怪物。

この種族はZern(ゼルン)という邪悪な種族(他の種族を攫ってきて好奇心により改造する、肉体の変化や変成術が得意)によって奴隷として生み出された種族であり、元は人型生物とワームの混血であるという。
種別:人怪(モンストラス・ヒューマノイド)、属性は常に中立にして悪、種族HDは5(オバロ換算17Lv)、ゼルンの護衛として現れ、特殊武器ネットに習熟。

 

 他にもアレンダーグロストとかスラーシュみたいな、やたら特徴的な奴には元ネタ有りそうなんだけど、わからんなー。

"ゴブリンスレイヤー"

人間のファイター6/レンジャー1 ECL7 脅威度7

真なる中立、中型サイズの人型生物

ヒット・ポイント:48(6D10+1D8+10)

イニシアチブ:+2

移動速度:30ft (中荷重につき20ft)

アーマ・クラス:15、接触12、立ちすくみ13

基本攻撃/組み付き:+7/+9

攻撃:ショート・ソード=+9近接(1d6+2/19-12)

またはダガー= +9近接or遠隔(1d4+2/19-20)

またはスリング=+9遠隔(1d4+2)

ほかクラブやショート・ボウなど

*特技とクラス能力により対ゴブリン+5ダメージ

全力攻撃:ショート・ソード= +9/+4

セーヴ:頑健+8、反応+6、意志+3

能力値:筋力14/敏捷力15/耐久力12/知力13/判断力12/魅力8(ポイントバイ25)

技能:〈隠れ身〉+4、〈聞き耳〉+5、〈視認〉+4、〈忍び足〉+4、〈生存〉+2〈装置無力化〉+3、〈知識:自然〉+2、〈知識:ダンジョン探索〉+4、〈知識:地域〉+5〈知識:地理〉+3〈跳躍〉+5、〈登攀〉+7

特技:《早抜き》《迎え討ち》《攻防一体》《無視界戦闘》《トンネル戦士》《万能投擲術》《Weapon and Torch》《得意な敵強化》《追跡》

装備
ショート・ソード、ダガー×3本、スリング、クラブ、ショート・ボウ、矢筒(アロー×10、ドラゴンブレス・アロー×10)、レザー・アーマ、バックラー
背負い袋、ベルトポーチ、保存食、水袋×3、チーズ、松明×5、覆い付きランタン、油(1pt.ビン入り)×2、火打ち石と打ち金、有毒発煙棒×3、
麻製のロープ (長さ50ft)、ひっかけ鉤、ピトン×8、金槌、シャベル、チョーク、砥石、盗賊道具(高品質)、
耐毒剤×4、錬金術師の火(ビン入り)×3、ポーション・オブ・キュア・ライト・ウーンズ×2、火薬樽(15lb.のスモークパウダー入り)


基本クラス:ファイター
ファイターボーナス特技×4

基本クラス:レンジャー
得意な敵:人型生物(ゴブリン類)
対ゴブリンにおいて<聞き耳>、<視認>、<真意看破>、<生存>、<はったり>の技能判定、および武器ダメージ・ロールに+2(特技で強化されダメージ+5)

野生動物との共感:動物の態度を魅力判定で向上させることが出来る

 

TRPGやらゲームブックネタ満載のファンタジー小説、「ゴブリンスレイヤー」より主人公をキャラメイク再現してみた。
Web版ではH.F.Oネタも振られていたが、さすがにファイター1本だとキビしいというか、寂し過ぎるのでレンジャー1混ぜで対ゴブリン特化を再現。
まあ作中描写を見るに3版系で再現するのが適切かどうか?という問題も有るのだが、自分はファイティング・ファンタジーですらd20版しか知らないし…
(一応、ゴブリンパラディンがスマイト使ってたり3版的な描写もあるのだが、それにしては術者系の呪文使用回数が少なすぎる)

でまあ出来あがったデータだが、同レベルのブレインと比べるとあまりに弱い…
3版系はレベルが上がってもアーマクラスが良くなったりはしないので金か呪文で防具を強化することになるんだが、ゴブリンスレイヤーさんは常に最低レベルの装備なので特技《攻防一体》により命中を下げてその分ACを稼ぐようにしてみたのだが…
あと雑装備の類が重い、レベルに見合った金持ってんだろうから、さっさとミスリル・チェインメイルとバッグ・オヴ・ホールディングを買おう。

他に特筆すべき点と言えば武器スタイル特技《Weapon and Torch》(未訳サプリ「Dungeonscape」出典)がキラリと光る。
これは全力攻撃時に片手武器1回攻撃と松明による火1d6ダメージ+目くらましを与えるという作中再現が可能なイカす特技だ、前提条件も無いので低レベルから使えるぞい。

おっと、両手武器の方が強いは禁句だ、ちくしょう!(ガイギャックス)

呪文 その27

アインズがアウラに対し"精神的な結びつきを魔法で作っておこう" 書籍3巻318p
《テレパシック・ボンド》 ウィザード5Lv

この呪文で一旦精神的リンクを繋いでしまえば、どれだけ距離があろうと意思疎通が出来る(別次元にいるとかで無ければ)


"〈透明化〉という魔法があるのは知っているが、それがどんな魔法で、どうしたら効果が切れるかなどは知らないからだ" 書籍12巻-78p

ウィザード2Lv呪文《インヴィジビリティ》では、対象が何らかのクリーチャーを「攻撃」した瞬間に不可視状態が解ける。また間接的に害をなす行動は攻撃とはみなされず、モンスターを召喚して攻撃させたり、縄を切って敵を落とすなどでは不可視状態は解けない。
さらには上位呪文の《グレーター・インヴィジビリティ》4Lvでは、攻撃的な行動をとっても不可視状態は解けない。


"一応、聖騎士の使う魔法の中にも飛行の魔法は存在するんだが、あれらはかなりの高位魔法だ" 書籍12巻-273p

D&D3.5eのパラディン呪文には、自身に飛行能力を与えるような呪文は無いが、4Lv呪文《ウィングド・マウント》では自身の「特別な乗騎」1体に飛行能力を与える事ができる。

なお注意して欲しいのはパラディンは専門術者クラスとは違い呪文習得は遅く、最大の呪文Lvが4ということである。
この《ウィングド・マウント》を習得するのに最低14Lv、他クラスの7Lv呪文以上に相当すると思って良い。


"私が知っているのは、ありとあらゆる系統の魔法に置き換えられるということだな。分かり易く言えば、それを使うことによって死者すらも蘇らせることができる" 書籍12巻-354p

幻術系統の最高位呪文《シェイズ》ウィザード9Lvでは影界のエネルギーから半ば実在する幻影を作り出す。実際の効果としてはウィザード8Lv以下の召喚術(創造or招来)をどれでも再現することができる。
だが蘇生呪文はクレリックの召喚術(治癒)であり、シェイズで再現は出来ない。

数日に一度という描写からもこれはユグドラシルでの幻術系超位魔法のことを指しているのだろう。

なお「あらゆる系統の魔法に置き換えられる」という点はD&Dでの《ウィッシュ》呪文の効果と同一だが、ウィッシュの基本概念は「世界を騙す」では無く「現実改変」となっている。

「聖王国の聖騎士」描写から見るルール その1

"安寧の権天使が低位の信仰系魔法を操り、悪意に対する加護、悪を討つ一撃、全体沈静化などの特殊技術を持っているのは知っている" 書籍12巻-77p

D&D3版系のハーフセレスチャル(半天使)など善の来訪者の血を引く者は特殊能力《悪を討つ一撃》を標準として持つが、肝心のセレスチャル自体はなぜか《悪を討つ一撃》は持っていない。
この能力は悪属性の敵に対する近接攻撃に追加ダメージというもの。なおクラス:パラディンも《悪を討つ一撃》を基本的な能力として持つが、オバロのこれは〈聖撃〉となっているようだ。

*セレスチャルはアルコン、エラドリン、エンジェル、ガーディナルの4種に分かれており、この内のアルコンとエンジェルが比較的日本人のイメージする天使に近い...とか書こうと思ったのだがヘタな先入観を持たれるとマズいので、まずはD&D系のサイトとかで画像を確認して欲しい。「みすずちん」の例もあるしね。

 

"悪魔は炎などに耐性を持つ者が多いが、聖炎は炎と聖属性を併せ持つので炎耐性では半分までしか防ぐ事ができない" 書籍12巻-85p
《バーテズゥ》の副種別を持つクリーチャー、所謂デヴィルは[火]に対して完全耐性を持つ。また《タナーリ》の副種別を持つクリーチャー、デーモンは[酸][火][冷気]それぞれに抵抗10を持つ。

さらに「聖炎は炎と聖属性を併せ持つ」という部分はココで紹介した呪文《フレイム・ストライク》が相当する。

 

"巨人の亜種といえるトロール" 書籍12巻-163p
"ふーん、巨人とは戦ったことがないからなぁ。いや、オーガとかなら別だけど" 書籍12巻-166p

前に"グ"の所でちょっと書いたが、D&D3板系ではトロール及びオーガは共に種別:巨人となる。

 

"上位死霊だ。非実体の存在であるがゆえに、壁などを通り抜けて行動する事ができる。……無論、無限に通り抜けることができるというわけではないのだが……" 書籍12巻-314p

非実体クリーチャーは固体に侵入したり固体を通り抜けることができるが、物体の外縁に隣接し続けていなければならず、よって自身より大きいスペースの物体を完全に通り抜けることはできない。また[力場/フォース]効果を通り抜けられない。

以上からわかるように、この手のモンスターは壁の中で待ち伏せしていて冒険者が通りかかると「こんにちわ」という戦法をとる事が多い。
この場合だと《シー・インヴィジリティ》呪文を掛けていても壁の中までは感知できないからだ。